心を抱き締めるゲーム『ブレス オブ ファイアⅣ~うつろわざるもの~』


こんばんは、ひのとです。

はじめての投稿で、世界で一番好きなゲームをご紹介させて頂きます。

作品名はCAPCOMの、ブレスオブファイアシリーズ第四作目、

『ブレス オブ ファイアⅣ ~うつろわざるもの~』。

▼ストーリー


世界軸は泥海に隔てられた2つの大陸。

西の帝国と東の連合諸国では遠い昔から戦争が続けられ、長い戦争に疲弊しきった両国群は、一時休戦をとる。

休戦成立から少し後、東側連合の一国、ウィンディア王国のエリーナ王女が戦災にあった人びとを見舞うために旅立った先で突如消息を絶った。捜索部隊を送ることで休戦中の帝国を刺激することを恐れた東側連合諸国は大々的にエリーナ王女の捜索ができないでいたが、そんな中で痺れを切らしたエリーナの妹ニーナ王女は東側連合のフーレン族族長でエリーナの恋人・クレイと共にエリーナ捜索へと旅立つ…


▼『ブレス オブ ファイア』


※以下、ゲームのネタバレを含みます。


上記がストーリーというかおおまかな導入のあらすじです。

実は主人公はニーナ王女ではなく、彼女が砂漠探索中に出会う青い髪の不思議な男の子『リュウ』。

慈悲深い王女ニーナはクレイを説き伏せ、記憶喪失のまま砂漠に行き倒れていた、リュウを連れて旅を続けます。

リュウ、彼を連れることで大きな『渦』に巻き込まれることになるとは知らず…

そして主人公はもう1人。

リュウとニーナが出会ったのと時を同じくして、西側のフォウ帝国では古代に亡くなったはずの初代皇帝・神皇フォウルが陵墓から目覚め、かつての自らの玉座、フォウ帝国の帝都を目指します。

フォウルは神代に人びとの手によって召還された竜、この世界ではすなわち『神』でありましたが、召還時に何故か二つに別れてしまい分裂した体は『神』として不充分であったため、フォウ帝国建国後力を使い果たし一時眠りについたのです。

しかし一つ彼が眠る前に、自分が目覚めたら再び皇帝として玉座に帰るとの『盟約』を残して…

しかし盟約を果たす気の無い彼の子孫である現在の皇帝により、目覚めの祭典のかわりに暗殺のための使者がフォウルのもとへ…


一方リュウとニーナ達一行は道を進むに連れ、帝国が開発し戦争で使われた大型兵器『呪砲』によって呪われ、生物が住めなくなった土地や、『神』を召還した巫の村等々戦争の爪痕が残る国々や、その他種々様々な人びとと出会い別れて旅を続けます。

そして旅の目的、ニーナ最愛の姉、エリーナとの思わぬ再会を果たします…


その世界の片側では、子孫に裏切られた神皇フォウル、

彼もまた現皇帝の真意を問いに、自分を抹殺せんとする帝国軍と激戦を繰り返しかわしつつも帝都へ、『うつろうもの』である子孫・人間の存在意義を問いながら満身創痍で歩み続けて行きますが…

いつか彼は追手により深手を負って、ある貧村で力尽き、そこで出会った戦災孤児の女性マミに介抱されたことで『うつろうもの』全体への怒りの意識が揺らぐのでした。

そしてフォウルは怪我の快復後、再びマミの助けを得て危機を脱し帝国へ向かうのですが、その道の途中突如生物万死の『呪砲』が彼の居るその場所へ打ち込まれます。

『呪い』に倒れてフォウルが聞いたのはマミの耳飾りだった鈴の音。それは神皇フォウルを匿い逃避せしめたマミが『呪砲』の砲弾、『ニエ』として虐殺されたことを意味していました。

『うつろうもの』

人間とは何か。

生物を殺し続ける『呪い』のなかで、彼の思いが確かになります。


『呪い』。

ニーナの姉エリーナは下半身が巨大な異生物に合成された姿で見つかります。

それもまた、帝国側が再びいつか始まる戦争のため、より生命力の強い、より強力な呪砲の『砲弾』を作る目的で科学者に人体改造を施され、失敗に終わった姿なのでした。

恋人クレイに「殺して下さい」と言うエリーナの笑顔は、ニーナの優しい姉、クレイの最愛の人そのままで…

『戦争』、

また、リュウは自身が『アルカイの竜』(フォウル)という『神』の半身である事実を巫の村で出会った不完全ゆえに人間に封印された『神』から聞き及び、

エリーナへの非道な行いを見た現実、半身フォウルとシンクロする心音から同じように『人間』に対し疑念を持ち、思い揺れます。

そんな最中、エリーナ改造の秘密を知ったニーナをも捕らえようとする帝国軍の一部が、リュウ一行の滞在する巫の村の人びとをも些細な理由で虐殺し…


…リュウに真実を告げた不完全な『竜』も、

人間の勝手で自分は召還され、不完全だからと封じ込められた。

と、旅への協力を願った一行に対して人びとへの憎悪とも取れる言葉を吐きます。


それでも『竜(うつろわざるもの)』たちはどこかで、

貧しく過酷な環境で前を向き続けるマミ、

得体の知れぬ者を守り優しさを向けるニーナ、

不完全な『竜』を主人と慕うもの…

どうしてもどこかに『人間』『うつろうもの』への願いを捨てきれずに、全ての彼らは大きな奔流へと呑み込まれ、そして旅の終わりを迎えます。


『神』、『戦争』、『呪い』、『うつろうもの』、『うつろわざるもの』……



以上が主に私の心に残っている『ブレス オブ ファイア Ⅳ~うつろわざるもの~』のストーリーの断片です。(記憶違いもあるかもしれません…)

一貫して重厚で切なく美しいRPGでした。

初めてプレイしたのは、中学生の頃。初代プレイステーションの時代です。本当に感情をぐちゃぐちゃに揺さぶられる出会いでした。

ハードが2,3…と進み続けより美しいゲームが登場し、私も当時よりテクノロジーの進んだゲームを幾つかプレイし…また本気のゲーマーの兄妹たちのプレイも数々観戦してきましたが、

未だにこのプレイ中に泣き出したくなるような『うつろわざるもの』が一番、心に深く脳に印字されて残っています。

あらゆる激情が描き出されて暮れて行く…

衝撃的なゲームでした。

皆さんが心に残る『かなしくてきれい』、ありますか?

人生で一番愛しいゲーム作品です。少しでも興味を持って頂けたら幸せです。

ぜひ!




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