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SONYのα7sⅢを買って、写真がまた楽しくなってきた話

---2021年4月追記---
ありがたいことにこの記事をたくさんの方に読んでいただいて、僕のnoteの中でも「ミュージックビデオの作り方:」に次ぐ人気記事となっております。

折角なので、最近注力しているYouTubeにて同様の内容の動画をアップいたしました。
ご興味あればこちらもご覧いただければ幸いです。

---追記ここまで---

こんにちは。鳥越です。
みなさんいかがお過ごしですか?

僕は少し前に、SONYのα7sⅢというカメラを買いました。
それまでは同じくSONYのα6600という(仕事用としては)安めの機種を使っていたのですが、映像の仕事をしっかりいただけるようになってきたので、思い切って購入しました。
価格はなんとα6600の倍以上!てへ!嫁に怒られる!嫁いないけど!

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カメラに詳しい方であればご存知かと思いますが、α7sⅢはかなり動画機能に振ったミラーレスカメラです。
当然僕も動画機としてα7sⅢを購入しました。

もちろん動画機能も期待以上の働きをしてくれているのですが、このα7sⅢは僕に写真を撮る楽しみを思い出させてくれました。
カメラに詳しい方だと、「α7sⅢで写真?」と思われるでしょう。
これは僕にとっても、嬉しい誤算でした。

そもそも僕は写真は得意じゃなかった

僕がカメラを買ったのは、2018年末でSONYのα6300という機種でした。
気になってた女の子がカメラを持ってい…写真をやってみたいなと思っていた当時の僕は思い切って買ったのですが、実は写真にはそこまでのめり込むことはありませんでした。

一方でshannonsの「夜のステップ」というMVを2019年5月に手探りで作成してから、動画作りにめっきりとハマっていってしまいました。
動画制作のイロハも知らないのに手作りしたにしたら、めちゃくちゃかっこいいビデオじゃないですか?センスあるなぁ〜僕。

多分自分の性格上、一瞬を切り取る精緻さが求められる写真より、撮影で土台を作り編集で作り上げていく動画の方があっていたんだと思います。
それからというもの、カメラは動画撮影をするためのものになり、写真を撮るために普段カメラを持って出かける=スナップ写真を撮るということもほとんどなくなっていきました。

しかし、α7sⅢを手にしてからは、カメラを持って出かけたり散歩することが一気に増えました。
楽しいんですよ、写真が。

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α7sⅢのいいところ① 色が綺麗

このカメラは、シャッターを切っただけで、なんかいい写真になるんですよ。
それは多分、色の出方が優秀だから。
α6600もとても綺麗に撮れるんですけど、味がないというか“普通の写真“って感じで、“作品“っていう感じは、あまりなかったんですよね。
悪いわけではないんですが、優等生、って感じでしょうか。
動画で使う場合も基本、Logで撮影してあとから色をいじくり回して作品ぽさを出す使い方をしていました。
でもなんでですかね、すごくいい感じの色味で撮れるんですよね。

特に内蔵されている“クリエイティブルック“という機能が秀悦です。
これまでのSONYのカメラにも似たような効果はあったもののあくまでお遊び的な認識だったのですが、α7sⅢのクリエイティブルックは本当に実用的。
撮って出しで十分クリエイティブな色味で仕上がります。

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ただ撮っただけなのに雰囲気満点の色を出してくれる。
それだけで撮りたくなっちゃう魅力がありますよね。

なんなんだろう、処理エンジンがスペックアップしたことによる効果なのでしょうか?

ちなみにこのクリエイティブルックはもちろん動画でも威力を発揮します。
正直、Logで撮影してコリコリするより、場合によってはいいんじゃないかと思ったりします。

α7sⅢのいいところ② 感度が高く、ダナミックレンジが広い-絞って良し/影よし/NDフィルターよし-

α7sⅢの売りとして、高感度だというところがあります。
これは動画機として考えた時に、動画を撮る上では“シャッタースピードが変えられない“という制約がつくので、ISOをどれだけ自由に上げられるかが大事になってきます。
ゆえに、α7sⅢが動画機として優れていると言われる所以でもあります。

シャッタースピードとは…
写真で言うと、シャッターを開いてセンサーが光を受光する時間。
動画の場合は1コマあたりセンサーが受光している時間。
当然長いほど明るく、短いほど暗くなる。
動画の場合は、シャッタースピードが速くなるとそれだけ残像が少なくなり違和感の絵になったり、フリッカーと言って電気の周波数によってチラつきが出たりするので、大体は50-100、速くても200くらいで撮影するのが通常

ただ、これはもちろん写真でも効果を発揮します。

まず、絞って撮る勇気を与えてくれるなと。
一眼を買った時の最初の楽しみって、絞り開放で背景ボケボケの写真を撮ることだと思うんですけど、しばらく楽しんでいるとそれだけだと能がないなって思えてきます。
「大人になると言うことは、絞って撮る勇気を持てるようになることだ」
と誰かが言ったかは知りませんが、安易に開放に頼ることなくいい写真が撮れてこそ腕があるな、とは思います。

そこでα7sⅢの高感度耐性があれば、思いっきり絞ってISOを上げても大丈夫!という勇気を与えてくれる、そんな気がしています。

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f11で撮影

また、ダイナミックレンジも広いので、影のある写真を撮るのが楽しいです。
ダイナミックレンジが狭いと、影の部分が黒く潰れたり、光のある部分が白飛びしたりするんですけど、その許容範囲がとても広い。
「こんなふうに見えたらいいな」
って考えながら、絞り/ISO/シャッタースピードをいじるのが楽しすぎます。

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あと、これは付加価値的なところなんですが、動画をする人だと、NDフィルターが必須ですよね。

NDフィルターとは…
前述の通り、動画を撮る際はシャッタースピードが変えられないので、日中に絞り開放で撮りたい時はISOを限界まで下げても白飛びしたりします。
なのであえて暗くするためにレンズにつけるサングラスをNDフィルターと言います。

カメラを持ってお出かけしてると、
「あ!今は動画で撮りたい!」
と思う瞬間、ありますよね?僕はあります。動画が好きなので。
そうなると、わざわざNDフィルターつけないとまともに撮れなかったりして諦めたりするんですが、α7sⅢは高感度耐性が強いので、
「昼間はいっそのことNDフィルターつけっぱなしで、写真も撮っていいや!」
と思うようになりました。

いや、NDフィルター付け外ししろやって言われそうですが、めんどくさがりな性格なもんで。。。笑

でもここって意外と大切で、
「動画も撮りたい!写真も撮りたい!あぁ、備品を付け替えなきゃ!めんどいやめとこ!」
って言う気持ち、あると思うんですよね。
仕事ならもちろん付け替えてやるんですけど、趣味だったり遊びだったり、“気楽に“ってところがないと、スナップには向かないと思うんですよ。

話が逸れるようですが、僕の憧れって“お笑い芸人“なんですよね。
体さえあれば、マイク一つで芸ができる。
僕はずっとドラマーをやっているので、機材多いマンなんですよ。
自分の体さえあれば表現ができるって言うのは僕の憧れで。
だからカメラを始めたってのもあるんですが、動画撮るのにこんなに機材が必要だとは思ってなかったですね笑
なので、“備品を減らせる“っていうのは、個人的に結構魅力的です。

α7sⅢのいいところ③ 写真はやっぱりフルサイズの方がいい。編集体制がある。

フルサイズがいいのか、APS-Cでもいいのか論争はつきませんよね。
僕は動画に関しては APC-Cでも十分だと考えています。
だって映画制作に使われるフィルムカメラだってスーパー30mmっていうほぼAPS-Cサイズのセンサーで撮られてますからね。
4K動画に関しても800万画素あれば撮れるので、無駄にセンサーが大きく高画素である必要もないと思います。
↓は僕の作ったMVですが、α6600というAPS-Cセンサーのカメラで撮っています。
これでフルサイズで撮ったと言っても、誰も気づかないのではないでしょうか?って言うくらい、綺麗に撮れてますよね。

スチールカメラのフラッグシップがフルサイズ機であり、フルサイズカメラに先進的な機能が優先的に盛り込まれる傾向があるから、撮影においてフルサイズ機の方が優れている、っという傾向はあるのではないかと思います。

ただ、写真となると話は別なようです。
やっぱり撮影した時の情報量は全然違うように感じます。
特にRAWで撮影してLightroomに入れて編集していると、対応できる幅が全然違うなって思います。
これは、友人のアライシンジくんにα7Ⅲで撮影してもらった時にも感じました。

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↑友人のアライくんによるα7Ⅲでの撮影

特に光に関する情報の残り具合が全然違うなと。
撮影時にかなり暗く撮れていても、グッと持ち上げるとしっかり情報が残っていたり。
この辺りはAPS-Cカメラ(僕の場合はα6300や6600)と比較して、全然別物だと感じました。

この辺はあんまり詳しくないのでふわっと書いています。
ただ、かなり自分の体で体感するところです。

α7sⅢのいいところ④ 今のところ1200万画素で十分

α7sシリーズが写真用として不安になるところって、やっぱり低画素なところだと思います。
1200万画素というとiPhoneなどと同程度の画素数。
なぜα7sⅢが低画素なのかは散々説明されているので細かくは説明しませんが、簡単にまとめると、
低画素である=1画素あたりの面積が大きい=1画素が受ける光の量が多くなる=高感度になる
と言うことで、α7sシリーズが高感度である所以でもあります。

また、
画素数が多い=解像度が高い=大きな写真が撮れる
画素数が低い=解像度が低い=小さな写真が撮れる
といった関係性もあり、
例えば印刷して大きなポスターにする場合だと、低画素なカメラで撮影するとサイズが足りず荒くなったりすることがあります。
また、写真が小さいので、トリミングの耐性も低いと言うことになります。

なので、基本紙媒体に印刷する写真を撮るよって言う人には、α7sⅢはお勧めしないですし、α7RⅣの方がいいわけです。

ただ僕の場合は写真は趣味で、ネットやSNSにあげる程度です。
仕事で写真を頼まれることも無くはないのですが、それらも基本、SNS運用などで用いられることがほとんどです。

となると、何千万画素のモニターで写真を見る人なんていないわけで、現状僕自身は画素数の不足を感じていません。

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もちろん、“拡大してもカリカリ!“っていう写真はどう頑張っても撮れません。
そういう写真が必要なタイミングが来たら、また考えます。
まぁ一応、α6600もありますし。そちらは2420万画素なので、まだ解像度はsⅢより高いです。

余談 フルサイズで小型上質なレンズが増えてきた

僕がフルサイズに行くのに一番躊躇していたのは「レンズの大きさ」です。
センサーが大きくなる分、取り込む光も多くなるので、レンズも大きくなる。
今までAPS-C用のシグマの単焦点レンズ(16mm f1.4、30mm f1,4、56mm f1.4)を愛用していたのですが、同じスペックのフルサイズ用を準備しようと思うと、バカでかくそしてバカ高いものが多かったんです。

重量でいくと平気で3倍くらいになります。
MV撮影をワンマンで行うという自分のスタイルから、手持ちやジンバルでカメラをぶん回すことが多く、そうなるとカメラシステム全体の軽量化は必須です。

ですが、僕がα7sⅢと一緒に購入した、SONY純正85mm f1,8と35mm f1,8は比較的軽量でコンパクトです。
f1.4を諦めるだけでこれだけコンパクトになるのであれば、GレンズでもGMレンズでもないものの十分価値があるなと思いました。

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↑α6600とsigma単焦点シリーズ
↓α7sⅢとSONY純正単焦点シリーズ

今気になっているのは、昨年sigmaから新たに発売されたiシリーズと呼ばれているモデルです。
65mm f2というレンズがあるのですが、少し望遠気味の画角が好きな僕にとって、65mmという画角は標準レンズとして魅力的なんじゃないかと思っています。
また、デザインも小型で超絶かっこいいので、めちゃくちゃ欲しいです。

“ズームレンズ1本持っとけよ“
“いやいや、心が赴くものを使ったほうがいいもの作れるぜ!“
と今まさに右脳と左脳が戦っています笑

結論を言うと

カメラの懐が広く許容範囲が広いから、マニュアルで色々いじるのが楽しいと言うこと。
一方でカメラ任せで撮ってもいい写真が撮れること。
そんな理由から、α7sⅢは写真を撮る楽しさを僕に思い出させてくれました。

そうそう、オールドレンズとの組み合わせも相性がいいなって思います。
最近、母親が学生時代に使っていたPentax(まだASAHI PENTAXと名乗っていた時代)のカメラを譲り受けたのですが、そのカメラについていたレンズをアダプターを介してα7sⅢにつけて楽しむのも大好きです。

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動画だけじゃなく、写真を撮る仕事も積極的にやっていきたいな。
是非とも、お声がけください。

僕の動画の作品集はこちら↓

お仕事のご相談は各種SNSのDMかメールにてお待ちしております!


makio.drums@gmail.com
https://twitter.com/makio_drums

それではまたお会いしましょう!!

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