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どこを目指す?フリーで目指せる映像制作の仕事のスタイル

こんにちは。フリーランスで映像制作とドラマーとして活動をしているまきおです。
僕は映像制作のスクールで先生をさせていただいたり、YouTubeで映像制作に関することを発信したりしているので、
「映像制作ができるようになりたい」
というご相談をいただことが多々あります。

ご相談いただけることはありがたいのですが、その時によく感じるのが
「どんな映像制作の仕事をしたいのか?」
というイメージを持っていない人が多いということです。

一言で映像制作と言っても、いろんな仕事やポジション、スタイルがあります。
でもそれをあまり考えず、「映像制作がしたい!」とただ思っている人も多いように感じます。

実はかくいう私もそうでした。
僕が映像を始めた時、映像制作といえば
・実写で
・カメラで撮影して
・それを自分で編集するもの
というイメージしかありませんでした。

しかし実際に仕事を始めてみると、カメラを回さない映像制作の仕事もあることに驚いたんです。
他にも色々なスタイルで仕事をしている人たちが、映像業界にはいます。
でも、実際に仕事をしてみないとどんなスタイルがあるかなんてなかなかわからないですよね。

なので今日は、フリーで目指せる映像制作の仕事のスタイルについて僕にわかる範囲でご紹介していこうと思います。

まぁ、好きなようにやろうぜ!っていうのが僕の考えではあるのですが、そう言われても困ると思うので、王道のスタイルを知っておいて損はないと思います笑

前提として

今日の記事の前提として、

①フリーランスで目指せる
②未経験からでも目指せる

という二つを前提に置きたいと思います。
映像制作に興味を持った人が、一歩踏み出してまずは副業レベルでも目指すことができる道。
そんな道を大きく3つ紹介していきたいと思います。
また、それぞれのスタイルについて

・始め方や始める難易度
・その先にある道
・仕事を得ていくためのコツ

も解説していきますね。

動画編集者

多分、今映像でフリーランスを目指す人たちの間で一番注目されているのが、この「動画編集者」だと思います。
読んで字の如く「動画を編集する人」のことで、PCさえあればどこでも仕事ができるスタイルから、デザイナーと同じくコロナ禍以降のWork From Anywhereな現代において注目度の高い仕事だと思います。

ただし、動画編集と一言で言ってもこれまたいくつか種類があります。
今日はその中から大きく2つに分けてご紹介していきます。

①YouTubeやSNS動画の編集

YouTube動画やTiktokなどの動画を編集するお仕事。
はっきり言って技術的難易度は低く、仕事量もたくさんあるので、仕事を始めるのは比較的容易いと思います。
一般的なYouTube動画はクリエイティブな仕事というよりも「作業」に近く、ひたすらカットとテロップ入れを行うような仕事です。
なので手の動かし方と基本的なデザイン知識をインプットできたらすぐに案件は手にできるでしょう。

基本的にはYouTube運営を受託している制作会社(もしくはフリーランス)がクリエイターを募集していて、その募集に応募して案件を獲得していくイメージになります。
僕も少しばかりYouTubeの制作を行うことがありますが、YouTubeをやりたい人や企業から直接ご依頼をいただいて、自分が運営側として動いています。

・・・正直、個人的にはあんまりお勧めしていない道です。
なぜなら
・低単価すぎること
・単価の低さに耐えきれず脱落している人がたくさんいること
という、悪循環が起きているからです。
誰でも始めやすい仕事だからこそ、競争相手も多く、価格競争が激化している。
つまり安い人が仕事をとっていく。
そうすると仕事を取るためにはもっと安くしなければならなくなり・・・
一本当たり2〜3千円の仕事が当たり前になってきています。
それを続けていたら単価が上がると思いきやうまくいかず、脱落している人がほとんど。
でも新規参入者はいるので、ずっと安い単価で仕事が回り続けている、そんなイメージ。

ステップアップできる道としては、自分が手を動かすだけではなく、編集できる人に仕事を振っていく「ディレクター」になっていくか、編集スキルを磨いて大手チャンネルの高度な編集が必要な制作に携わるようになっていくか、が考えられると思います。
ディレクターになれば抱えられる案件の数も増えますし、売り上げも上がっていきます。
ただし、人に渡した仕事の責任も自分が持つことになるので、重責にはなっていくと思います。
高度な編集といえば、
カメラが複数台ある/テロップに動きがたくさんついている/高度な色味の編集が必要であるなどなど・・・要するにテレビに近づいていくイメージですね。

②AfterEffectsを使用したモーショングラフィッカー

実写は使用せず、アニメーション(モーショングラフィック)を使用して映像を制作していくスタイル。
例えば↓のような動画を作っていくイメージ。

①に比べて習得技術の難易度は格段に上がるイメージです。さらにデザインの知識も問われてくるため、仕事レベルに到達するには結構練習が必要です。
その分案件単価も上がってくるので、1本で10万20万30万という仕事にも出会えます。

このスタイルの難点は「初案件に出会いにくい」というところでしょう。
例えばカメラで実写が撮れれば、友人から「ちょっと結婚式の動画撮ってほしい」「ちょっと知人のお店の紹介動画撮れる人探してて」といった声はかかりやすいです。
①のYouTubeの編集は低単価で大量に作らせることが習慣化されているので、初めての人でも案件に出会いやすいです。
でもこの手の仕事は、「ちょうどアニメーション作れる人探してたんだよね!」っていう場面はなかなか出会わないですし、制作会社も大きな金額で受注していることが多く、未経験の人にはふりずらいはず。
なので僕の周りでも、初案件獲得まで苦戦している人が多いように思います。

始めるにはとにかくいろんな作品を自主制作で作ってSNSやポートフォリオサイトなどで公開し、対応できる範囲を広げていくのがいいと思います。
また、最近ではTiktokなどショート動画で使用するアニメーションを低単価で募集している例もちらほら見るので、そう言った案件からこなしていき徐々にサービス紹介など単価の高い案件を目指していくのがいいと思います。

この手の仕事をしている人のステップアップは、正直、職人的になってずっと制作を続けている人が多いイメージです笑
①と同じように案件獲得側に回って、複数のクリエイターに仕事を回していくポジションを目指していく手もあると思います。

動画編集者では他に例えば映画やCM、ドラマ、TV番組などの編集(コンポジター)というポジションなどもありますが、僕個人としては未経験でそのポジションで仕事に至っている人は見たことがないですね・・・
みなさん長らくテレビCM映画などの業界にいて独立した方がほとんどにお見受けします。
YouTube編集などからこういう案件に移行された方っているんですかね?

ビデオグラファー

僕のような仕事スタイルが「ビデオグラファー」と呼ばれるスタイルです。
簡単にいうと、自分でカメラを回し、自分で編集する実写メインの映像制作を行なっている人。僕はそこに加えて、自ら企画演出を考えたり、別のカメラマンや音声さん、メイクさんなどのディレクション(進行管理)まで行ったりもします。

↑企画撮影編集まで丸っと行った動画の例

最初は小さい案件が多いと思いますが、会社さんの紹介動画などを受注できるようになれば数十万という単価感で仕事ができるようになります。

この仕事の難点は・・・初期投資が多いことですね笑
最初に揃える機材が多いので、どうしてもそこにお金がかかります。
カメラ本体だけでなく、レンズ、ジンバル、三脚、照明、マイクetc…
最低でも30〜50万円程度は用意する必要があるとお思います。
ただ、投資で考えたときには回収率はめちゃくちゃいい仕事だと思います。
それこそ企業さんの案件1、2本獲得できれば丸っと回収できるような世界です。
なので、投資感覚を持っている人にはおすすめです。

僕自身この仕事は総合格闘技的な働き方だなと思っています。
自ら価格交渉もしますし、企画や書類制作もします。打ち合わせや提案もするし、カメラの知識も編集の知識も必要です。
もちろんその全部が対応範囲ではなく、撮影だけ、撮影編集だけ、という方もいると思いますが、対応幅が広ければ広いほど丸っと任せてもらえるので単価は上がっていくと思います。

また、この仕事のいいところは「初めての案件に出会いやすい」というところです。
「カメラで動画が撮れる」というだけで、「ちょっと動画撮ってほしい」という相談は意外とあるものです。
僕の場合は・・・

・結婚式でムービーを作りたいから撮ってほしい
・実家のお店の跡を継いで新しい商品を売り出すからPVを作りたい
・MVを作りたい
・会社の紹介動画を作りたい
(全部末尾に「けど予算がない」をつけてください笑)

などなど。
フリーランスや副業を目指す上で0⇨1が一番難しいです。
初期投資は多いけどこの0⇨1が達成しやすい(むしろ強制的に達成させられることもしばしば)ので、個人的にはおすすめです。

ビデオグラファーのステップアップですが、作家として有名になって「監督」と呼ばれるようになっていく人、職人的にずっと受託を続けている人、動画編集者と同じく仕事をふるディレクターポジションになっていく人などがいるように思います。

最初からディレクターのポジション

動画編集者でもビデオグラファーでも「ディレクターのポジションを目指す」という話が出てきましたが、実は最初っからディレクターポジションになる人も、一定数います。
メリットとしては、アニメーションができなくてもカメラができなくても仕事が取れるので、獲得できる案件は幅広いですし、最初から高単価を狙っていけます。

このポジションになっていく人は
・営業に強い人
・経営的な感覚が強い人
に多いと思います。

自分は作れないけれども、ちゃんと価値提供できることをクライアントに示して仕事を取ってくる。
その上で適切な関係値をクリエイターとも築いていく。
まさに経営的な感覚が強いと思います。

このポジションを目指していくには、まず優秀なクリエイターと繋がることが大切だと思います。
そのクリエイターのポートフォリオをお借りして、仕事を取ってくるようなイメージですね。
また、映像制作の知識も表面だけでも一通り押さえておくことをお勧めします。
制作のことをわかっていないディレクターはクリエイターが離れていきやすいですし、クライアントとの交渉もしづらくなりますね。

ステップアップしていく道は、映像制作会社や代理店として起業する人が多いイメージです。
法人にして、案件を抱えて、年間数千万円という売上を目指して規模拡大していく野心家な人が多い印象ですね。

まとめ

いかがでしょうか。
長々と解説してきましたが、それぞれのポジションに向いている人は以下のようなイメージかなと思います。

・言われたことをこなすのが得意な人⇨動画編集者
・クリエイター気質な人⇨ビデオグラファー
・経営者気質な人⇨ディレクター

冒頭に書いたように、「あんまり型にとらわれず好きなようにやればいいやん」と思うのですが、何も道標がないのも不安だと思いますので、今回のnoteが参考になれば幸いです!

それではまた!

鳥越万紀雄(とりごえまきお)
フリーランスのビデオグラファー(映像制作)&ドラマーとして活動。
映像は自身のMVを制作するところから足を踏み入れ、会社紹介動画やWebCMなど幅広く制作を行う。
YouTubeにて映像に関する知識も発信中。
ロックバンド「shannons」のドラマー。きのこが好き。
映像制作のご相談はお気軽にメールか各種SNSのDMまでお願いします。

HP:https://kinopro.info
メール:makio.drums@gmail.com
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