スタメン考察2020:守備陣編
前回は攻撃陣を題材にしたので、今回は守備陣の考察をば。
上図が前半戦のベストらしき布陣。アンカーはトレイラで、ジャカは左寄りの低い位置に陣取る。
監督交代からアンカー固定で本領を発揮しているトレイラ。
元々守備力に定評があったけど、何といってもビルドアップの精度が素晴らしい。小回りが効いたドリブルと気が利いた散らしのパスで攻撃の起点となっています。
こちらもアルテタ監督就任から復調気味のジャカ。密集地帯でのドリブルに難があり、ディフェンスからボールを引き取って前線に繋ぐ役割はこなせませんでした。
代わりにプレッシャーが少ない左寄りに配されて前を向いてプレーすることでミスは格段に減っています。鈍足ゆえにカバーできる範囲は狭いですが、待ち受ける守備は悪くない。
センターバックをこなせる柔軟性がチームを幾度となく救っています。本人も周囲も、彼にミドルを打たせる意識をもっと持ってほしい。
エメリ監督の秘蔵っ子、グエンドゥジ。いつの間にやらジャカより下の序列に。
ド派手なプレーで攻守に大活躍することもあれば、シンプルな繋ぎのミスを乱発することもあり、イマイチ計算しずらい存在に。経験不足に起因する戦術眼の乏しさが原因なのか。
ポジショニングや、地味な繋ぎの精度を改善してほしい。広範囲をカバーする運動量を活かし主軸に帰り咲いてもらいたい。
【ディフェンスライン考察】
グナーの期待値を上回る大きな存在感を発揮しているダビド・ルイス。
特に強固な守備力が目を引きます。攻撃面は元々有名だったけど、ここまでディフェンス力で貢献するとは思わなかった。
センターバックとしてのフィード力は確実にワールドクラスでしょう。例え控えに回っても後数年は稼働してほしい。
昨年は観戦から離れていたのでムスタフィの悪評しか知りませんでした。実際に観て、確かに判断力には難があるようです。
ただ、バーンリー戦で見せたように空中戦にはかなり強く、エリア内では頼りになる一面も。縦パスもソクラテスより鋭く効果的。
今は人材難なので、うまく起用しつつ、改善できるようなら残す選択肢もありなのか・・・。
レギュラークラスが2枚ひしめくレフトバック。成長株のティアニーから見ても、コラシナツは容易な競争相手ではないでしょう。
走る重戦車と言われるコラシナツ。この人の場合、ガサツな性格がそのままプレーに表れてしまう傾向があります。しかし全身を使ってファイトするスタイルは如何にもプレミア向き。
上質なクロスと粘り強いマンマークが強みのティアニー。どちらか稼働できれば問題ないので、サカは前線で起用してもらいたい。
ソクラテスは僕のお気に入りの一人。快速アタッカーとの並走が得意で、一対一のディエルには無類の強さを誇ります。
足元の技術は凡庸以下ですが、そこはルイスがカバーしてくれるはず。試合終盤に見せる闘魂珍プレーは癒しの名物の一つとなりつつありますw
少なくとも、ガナーズ低迷の原因はセンターバックには無いと見ています。なので、ルイスの後継者をじっくり探せば問題ないはずです。
ベジェリンは本来スピードを活かした縦抜けを武器にしたスタイルでした。
怪我明けは足元のテクと戦術眼を活かした繋ぎで貢献している印象。スピードに頼らなくともやっていける逞しさを身に付けています。
新加入のソアレスと併用し、試合勘を養いつつ大切に起用してほしい。
【後半戦ブーストに淡い期待を寄せる】
んで、新加入選手を起用した新布陣を提案。ルイスを一つ前に上げてマリとソアレスを半ば強引に入れ込みました。さすがにこれは無いかな?
改めて個々の選手を見直してみて感じたことは、能力的に尖った個性の持ち主が多いということです。組み合わせて機能させるのは容易ではないけど、アルテタ監督の成長と共にトップ4返り咲きを目指して欲しいものです。
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