生活目線 #16
農繁期に異例の外出、兵庫県立美術館へ。『スーラージュと森田子龍』。
どうしてもその場に身体を置きたかった。静かな奥行きを湛えた作品が観る側を内的に変える。
コレクション展、白髪一雄の珍しい白い作品は近く、遠く、角度を変えて、いつまでも観ていたい身体の現れだった。同じくコレクション展では菅井汲の抽象画、1963年のアクアチントに初めて出会い、思わず佇んで時間を忘れてしまう。
日常とは異なる時間の質。
理屈抜きに好きと思える世界をたくさん心に抱え、少々足早に美術館を出て約束した友人を訪ねる。on-lineでなく直接会うため。
加速度的に忙しくなる田畑、バスは一日数本という不便な居場所から合間を縫うように・・慌ただしくも滅多にない数時間を自分のために。
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