瞬く間
“またたくま”に一年が過ぎる。生きている時間は長いようで、案外短い。
本や衣類・・モノゴトの身辺整理をするけれど人からの頂き物は手元に残してしまうので、気がつくと頂き物に囲まれている。
万華鏡もそのひとつ。かつて住んでいた街の小さなスーパーで、よく出会う人から唐突に頂いた。手作りだという。なぜ私に?
キラキラと、陰りのある光が美しかった。
身体に麻痺がありながら一人で歩いてお買い物に来て、屈託なく歩み寄ってお話をしてくれた。その姿はいつもキラキラしていた。
いつしか私は街を離れて農民になってしまった。が、
この先も、手放さないであろうモノゴトのひとつだ。