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投資サークルの話

投資にのめり込みすぎるとギャンブルである。

私は大学時代、投資サークルに所属していた。「○○の技術をやるために、経済の先行きが見れるようになっていたら、もしかしたら○○で役にたつかもしれない」という技術ありきの理由だった。

今もだが私の母校はFラン私大といえど技術系サークルの人たちは、一流企業についたり、大会で優秀な成績を収めたりしてした。ただある種の技術的な結果?を出した私の所属は彼らとは違い投資サークル。たまに自己紹介で?の顔をされる。ただ、投資サークルのお陰で色んな外資系のインターンに行けたので投資サークル様様です、マジで。

投資サークルでは教授が主催でいろんな優れた経営者の人や投資関係者の人と出会い、大手銀行のトレーダーになった人にも繋がりを持つ機会ができた。経済学の教授たちとも出会うなどした。彼らは「○○の国関係の行事に顔を出すような人間が、何故技術系のサークルではなく投資サークルに?」という顔をたまにしてきたが、視野を広くしたかったといえば心底納得された。

あの場では投資について学んだが、教授から何度も何度も口を酸っぱく言われたことがある。

「投資にのめり込むな。株式投資で儲けることは大切だが、それは二の次だ。投資をするなら経済を含めて事実を客観視しよう。世界をしろう。知らないことを知ることが本来あるべき投資の目だ。投資は自分の人生を彩るためだけにやるといい。視野が広くなければ投資で失敗するだけだ。」

投資だけにのめり込むと、投資以外の視野が狭くなる。そうなると投機を逃す。大金を突っ込むと引くに引けなくなるから余裕のある金額だけ入れてやる。投機は長期的なタイミングであり、短期の投資では向いていない思考である。投機に金を突っ込めば利益は何ヶ月、長ければ数年後に資産が増えるということを教わる。

もちろん、投資サークルなので時事や投資の技術的な要素も学ぶことがあった。投資サークルを主催する教授や教授の知り合いたちによる今考えると死ぬほど豪華な技術の触れ合いであった。今思うと何だったんだあれ。

技術にのめり込むために貯金を長期の投資に回して、資産を数倍に増やしている人が多いこと多いこと。投資に目を向けすぎることは良くなくて、投資が未来で悩む要因を減らすために利用されるのがベストであるということを教わる機会であった。

そして先生から言われた印象深い言葉がある。当時仮想通貨バブルと呼ばれていた頃で、私ですら投資した額に対して2倍の額を叩き出した頃の話である。

「情勢的にバブルのようなことが起きることはある。バブルの初めなら良いけど、そういうバブルの時ほど途中で手を出すと痛い。視野が狭くなりすぎて投資がギャンブルになったらおしまいだ。本来の投資は長期を睨むためのものであるから。すごく痛い目を見る前に損切りは忘れないこと。」

投資で初めて金額が伸びすぎると調子に乗って視野が狭くなる(経験則)そして、投資しか頭から離れなくなる(経験則)「なんて自分は愚かなんだろう」と当時を思い返せるくらいには成長できたはずだが、当時はこの教授の言葉がわからなかった。

投資は未来のためにするのであって、ギャンブルのためにするのではない。投資は億り人キャピキャピのためではなくて、堅実に視野を広くするための一つの手段にすぎない。2倍まで資産を伸ばすとはえーにしか聞こえなかったが、この言葉が重くのしかかるのは失敗した時である。

結局弾けたバブルでプラマイゼロになったが、その時痛い思いもしたので(何故なら調べた時にbitFlyerが良いと思って使っていたものの、親の熱烈なアプローチ(…)で渋々全額あのcoincheckに入れていたからである)その時にようやく投資との距離感を掴むことができた。投資は距離が近すぎると痛い目に遭うし、距離が近すぎると客観的にどうやって取り戻すか考えることができなくなる

それはかえって今回のコロナ騒動で利益を出す要因になった。冒頭の画像は利益率である。

今はコロナ禍。投資の話が自分の中で辛いものがあり口を塞ぐことにしているが、自分自身の投資については2倍資産を増やした実績を持っている。それを誇ることをすることが良いこととは思わない。利益を誇り始めると驕りが出てしまい、自分自身や世情に対して視野が浅くなってしまうからである。視野を広くするための投資、生きやすくするための投資は、のめり込むものではないという話。

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