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神主さんになりたい!②

僕も一応絵描きなのでゆくゆくは自前でイラスト用意しようと思います。
とりあえず今回はお借りしたものでお送りしております。

この物語はフィクションです。
実際の人物、団体などには一切関係ありません。

あなたは神主さんになりたいと思ったことがあるだろうか。この話はなりたいわけでもないけど、なんとなくなっちゃった人のお話。

高校生になって皇學館高校に入学する。思いっきり実名だけど神主さんにはお馴染みすぎる学校名なので出してみた。
もし支障があるならK高にする。
その後にK学館大学になるのだが…

記憶が曖昧だが月一ペースで伊勢神宮に参拝する。
三重県伊勢市にある学校なのだから遠足に近い。
ただノリは遠足のそれではない。

私語は強く禁止され、列を成してただ本宮と荒祭宮を参拝する。ただその目的のためだけに行っている。

所謂総合的な学習という存在意義がわからない教科も神道の学習となる。

月曜日に体育館にみんな集められて神宮と皇居を遥拝する。この業界にいるけど学生にそれを強要する意味がちょっとわからない。

とはいえ全く未知の存在だったもの、或いは家では触れたら高確率で怒られたり訂正されたりする神道をどういうものかと説明されたのは僕にとってはよかった。

父は頭が良い方である。
自慢では無い。そんな話をすると人が、でなければ自分自身が「翻って見るにあなたはどうなんですか」と聞き返して悲しくなるだけなので事実として言っている。
神道の説明は家で説明されている。
少なくとも父の頭の中ではそうである。

頭の悪い人とは話が出来ないというが頭の良い人とも話が出来ないと思う。

そんなわけで僕は神道に多少興味を持った。
そんな時に大学進学に時は進む。

なんとなくサブカル的なものに興味を持ちはいていたものの、もちろん人生をかけて勝負をするほど腕も度胸もなかった。

幼い頃からふんわり言われていた夢はなんですか?をある日突然突きつけられ、戸惑っているよくいる学生が僕だった。

それに致命的に勉強が出来なかった。
英語は高校入学時点で投げていたし、数学なんて中学で歯が立たないものをどうしたらいいんだろうという状況だった。

絶賛路頭に迷おうとしていた際、先に神職になっていた兄の口添えで皇学館大学の神道学科に姉妹校推薦で入れることになった。
ほぼ無試験で。

とにかく勉強したくない僕はこの話に飛びついた。というか本当に勉強をしなくなりクラスで下から数えて3番くらいまで成績が落ちる。
担任からは大学は勉強するところだと止めなおされる。

なんとなくだけど裏口入学したと後ろ指さされているようで気が引けた。
結局親の言われてたことするんかい!と自分で自分を罵倒したくなるような気持ちだった。

何が言いたいのかというと
夢のないことを言って申し訳ない。
このような底辺学力でも実際に神主の門を叩くことは可能だということだ。
もちろん僕のケースは縁故バリバリだけど、一般から入っていくのもそんなに変わらないと思う。

念のために言っておくが、本当にこの業界に夢と誇りと気持ちの強さを持って入る人もいる。偏差値とか雲の上にあるような人材がたまに入ってくる。そんな人は拍子抜けとあまりの底辺具合に反吐が出ると言いたくなるだろう。

Fランと影でバカにされている神道学科の大学編は神主さんになりたい!③でお話しするとしましょう。

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