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【浦安DR】160分の決着。共に超えよう:Div.1/2入替戦第2節_vs.花園近鉄ライナーズ

最終決着の週を迎えた「ジャパンラグビーリーグワン2023-24」。
Divisoin2の浦安D-Rocksは、D1/D2入替戦 D1 12位vsD2 1位の第2節(以下、D1/D2入替戦)。
先週土曜の第1節から中5日のショートウィーク、かつ、D-Rocks公式戦初のナイトゲーム。
因縁の花園で、今季最後の80分を戦います。
※チーム名は略称の「浦安DR」や「D-Rocks」ファンのみなさんが使っている「D6」で記載
※サムネイルは練習公開時の円陣(2024年4月16日撮影)


シーズン最後の練習公開

まずは、こちらの写真から。

第1節の試合から3日後の21日、D-Rocksの今シーズン最後の練習公開があり、終了後のファンサービスでは飯沼キャプテン自ら「応援よろしくお願いします」と見学に来ていたファンに丁寧に挨拶をしていました。
大切な一戦を前にとてもいい表情だと思いませんか?

因縁の花園

さて、すべてが決着するD1/D2入替戦第2節の舞台は、花園Lのホストスタジアム「東大阪市花園ラグビー場」こと「花園」です。

花園といえば、リーグワン初年度にD-Rocks前身のNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイこと「アークス」最終年を迎え、Div.2降格が決定した場所。
翌昨シーズンは、Div.1の昇格が果たせず2年連続で悔し涙を流した場所。
入替戦では因縁ともいえる場所で、「今年こそ花園で笑うのは私たち」と思うのはD-Rockers(ファンネーム)に共通するところではないでしょうか。

ついでにJ Sportsの実況も3年連続で「楕円球を愛するみなさま」でお馴染みの矢野武さん、解説は順位決定戦第3節も担当されていた藤島節こと藤島大さん(ちなみに過去2シーズンは村上晃一さん)。

開催日時: 2024年5月24日(金曜)19:00キックオフ/17:40開場
会場:東大阪市花園ラグビー場
対戦相手: 花園近鉄ライナーズ(略称:花園L)
 ※D6のビジターゲーム
テレビ中継:J Sport1生放送&オンデマンドLIVE配信(18:50~。解説・藤島大氏/実況・矢野武アナ)
オンライン配信:Lemino

160分の戦い第1ラウンド

入替戦は同じチームと2試合対戦、つまり計160分の戦いに勝ったチームが残留か昇格を勝ち取ります。
レギュレーションや18日(土曜)に行われた第1節に至る経緯は、こちらをご覧ください。

試合結果は、D-Rocks先勝!

キックオフのプレーに対するプッシングオブザボールをはじめ、試合開始5分間の間に4つ、前半だけで9つ(試合合計で15)のペナルティを記録したD-Rocks。
先制をはじめ前半は7-12とリードをゆるしての折り返しでしたが、後半は2トライ2ゴールをあげ相手を完封。見事21-12で逆転勝利を収めました。

ハイライトやマッチレポートも公開されているので、振り返りはこちらにゆずります。

・ハイライト

・リーグワン公式のレポートと記者会見
記事で紹介されている田村煕選手のコメントの一つひとつが響きます。

「まだ何も始まっていないし、終わってもいない。クラブとして本当に勝ちたいかどうか。本当にそこだけだと思う。ホストとかビジターとか関係なく、勝ちたい気持ちが強いかどうかが大事になる」

・浦安DRのマッチレポート

リーグワンの入替戦で勝つのを初めてみましたが、シャイニー(前身チームのファンネーム)のときから一緒に応援してきたラグ友さん達とその瞬間を迎えられたのはとても嬉しいことでした。

Div.1昇格の条件

D-Rocksは勝ち点4を獲得、得失点差が+9、トライ差は1です。
勝敗は①勝ち点、②勝利数、③得失点差、④トライ数、⑤トライ後のゴール数・・・・・・以下省略の順で決定します。
敗戦になると条件が複雑になってくるので(特に試合会場置いてきぼりになりがち)、シンプルに2勝目をあげ昇格を決めて欲しいところです。

勝ち:昇格(勝ち点合計8 or 9)
引き分け:昇格(勝ち点合計6)

敗戦①:相手にボーナス点を与えず(花園L:勝ち点4)、7点差以内のボーナス点(浦安DR:+1点、2試合の勝ち点:合計5点)獲得で昇格
敗戦②:9点差以内でも得失点差で昇格(ただし花園Lに3トライ差以上のボーナス点を与えず勝ち点4におさえること)
敗戦③:その他のケースは複雑なので省略

逆に花園Lが無条件でDiv.1に残留するための条件はこちら。

勝ち点5(3トライ差以上の勝利)を獲得するか、10点差以上の勝利

https://x.com/sanspo_rugby/status/1793250566464008567

なお、リーグワン2022-23シーズン、2023-24シーズンともに、1チームが自力で下剋上を成し遂げていますが、どちらも第1戦を制したチームが昇格しています(2022-23シーズンの花園Lは自動昇格のため)。

出場選手情報

浦安DR

今季初めて前節から1名の変更もなく、まさしく入替戦2試合の合計160分を託されたメンバーです。平均年齢は27.7歳。

前節のペナルティの内訳はオフサイド(ライン、サイド含む)が多い印象ですが、スクラムでもとられてたり、ノットローラウェイやノットリリースザボール、オーバーザトップといろいろだったので今季取り組んできた規律の修正に期待。

メンバーをみると、国際的に実績にあるカテゴリCのリアム・ギル選手やイズラエル・フォラウ選手、きんめしの金 正奎選手、ラグビーワールドカップ日本大会2019で活躍した桜の戦士であるジェームズムーア選手、そしてヴィンピーファンデルバルト選手・・・・・・対外的にD-Rocksの所属選手で誰もが思い浮かべるような選手は少ないかもしれません。

でも、命運を託された23名は今季13試合を支えたメンバーばかり。
シーズンを通じて活躍した選手もいれば、昨季出場機会に恵まれなかった選手、リーグワンチームで1,2を争う人数が所属するチームで激しいレギュラー争いから信頼を勝ち得てシーズン途中からポジションを掴み取った選手、ケガの選手に代わってチャンスをつかんだ選手、シーズン前やシーズン中のケガから復帰した選手・・・・・・それぞれにストーリーがあります(もちろんリーグワンでプレーする選手はみんなそうだと思います)。

また、2チーム合併の印象が強いであろうD-Rocksですが、今季新加入や昨季アーリーエントリー組などD-Rocks設立後の入団選手のメンバー入りが3分の1を占めていて、どの選手が出場しても活躍できる戦力が充実した2シーズン目のチーム力を感じるD6らしい顔ぶれです。

前回第1節の予習noteで全員紹介をしてしまったので、再度コピペもなんだなと思い、第1節の情報を少し加え一覧として仕立て直してみました(笑)
スペースをコンパクトにしただけですが、観戦のおともによろしければ。

PDF版はこちら。

そんなわけで箱推し以上以下もないですが、加えて注目点を3つほど。

▶Birthday Boy
試合当日の今日は23番でメンバー入りしているサミソニトゥア選手の誕生日。
前節は今季初のリザーブ出場。限られた時間内ですべてのエネルギーを爆発させるかのごとく果敢にアタックしていました。

前節後半29分、試合を決定づけたトライをマーク

先日公開されたチーム公式YouTubeのインタビューでは、土曜日が試合のときは「金曜がいらない」「金曜の夜が長い」「早く次の日試合をしたい」と話していたソニ。
金曜の夜の試合はのぞむところと思われ、自ら誕生日を祝うような大暴れを期待しています。

Documentary of 浦安D-Rocks Episode-26~勝利のマインドセット~より
https://youtu.be/Cims0T2Fep0?si=s4o-G70doeKtcTlc

▶524
5月24日、強引に数字の語呂あわせすると「こにし」。
21番でメンバー入りしている小西泰聖選手は、前節のメンバーで唯一出場がありませんでした。
昨季の入替戦第2戦は昇格を逃した瞬間をピッチで迎えた一人。今節はプレータイムを獲得し、歓喜の瞬間をピッチで迎えて欲しいと願っています。

前節の会場入り時

▶リハビリテーションスペシャリスト
シーズン中の1月、リハビリテーションスペシャリストのバレンド・ステイン氏の新加入が発表されました。

練習公開時に、ケガ等の選手が別メニューで調整している姿を見かけるのですが、ステイン氏の合流以降、選手をマンツーマンで指導する様子がみられ、そこから復帰し入替戦に出場しているメンバーもいます。
そのうちの一人、前節が復帰戦となった繁松選手曰く「(リハビリで)ちょうどいい負荷をかけてくれる」んだそう。
シーズンの大切な試合に選手達が間に合った陰の立役者なのかもしれません。これも今季のD6の特徴だと思います。

練習公開時のステイン氏と繁松選手
ともにD-Rocks練習公開より(4月撮影)

昨日公開されたチーム公式YouTubeでは、シーズン最後の試合を迎えるチームの様子が取り上げられています。15分ほどなので、こちらも試合前にぜひ。

花園L

前節と比較してみると、ポジション変更が1名、先発-リザーブ間の入れ替えが6名、メンバー外だった選手が5名入っています。
Div.1 第14節のプレーにより3試合の出場停止処分(1週間減免)の措置がされたセルホゼ選手の名前も。

花園Lの公式SNSでは、前節メンバー外だった三竹選手や木村選手のインタビュー動画が掲載されています。

サンケイスポーツにはウィルゲニア選手のインタビュー記事が掲載されています。

両チーム一覧

両チームインパクトプレーヤーの投入も鍵かと思い、カテゴリーも加えてみました。

試合をより楽しむコンテンツ

試合をより楽しむための各媒体等の記事(読みもの)です。

1)リーグワン公式 見どころ

リーグワン公式サイトでは、毎節各試合の「見どころ」が紹介されます。
浦安DRはヨハン・アッカーマンHC、花園Lはウィル・ゲニア選手とクゥエイド・クーパー選手取り上げられています。

2)リーグワン番記者ポスト

リーグワン公式Xの「#番記者ポスト」にもヨハンHC、花園L・ゲニア選手、クーパー選手のエピソードが投稿されています。

▶浦安DR
通訳の方と一緒に写るところがヨハンらしい。

▶花園L

どこで応援する?

1)花園

▶アクセス
東大阪市花園ラグビー場の公式サイトに各種ルートが掲載されています。

また、この記事が参加しているnoteマガジン「ジャパンラグビーリーグワンファン合同note」でご一緒しているみきしのさんがアクセスや花園の魅力を紹介する記事を書かれています。

▶現地イベント
スタジアム前の噴水広場では、開場時間に先立ち17時より「花園ハッピーパーク」が開催
公式サイトに詳細が掲載されています。
昨季の入替戦ではなかったライナーズコラボメニューのキッチンカーもある!

D-Rocksはグッズショップ「D-SHOP」ブースの出店があります。

▶天気予報
日本気象協会の「天気jp」によると、会場のある花園中央公園の試合時間の天気予報は、曇り(5月24日0時発表)。
気温が試合開始19時の22.4℃から、21時には19.5℃と2℃近く下がる予報です。
花園は「生駒おろし」といわれる風が吹きつけることもあるので、長袖はあったほうがよさそうかなと思っています。
一昨年、昨年は雨に当たっていたので、濡れないだけでも体の負担が違ってよかった。

日本気象協会「天気jp」1時間天気より
https://tenki.jp/leisure/6/30/207/4807/1hour.html

天気予報のサイトによって予報も異なったり、情報が随時更新されているので、最新情報をご確認ください。

2)パブリックビューイング

D6のオフィシャル応援店舗「HUB新浦安店」では試合の放映がありますが、今節はD-Rocksのスタッフ+αの方が駆けつけるとのこと。

事前予約など詳細は店舗の公式SNSなどに掲載されています。

予約サイト

現地応援に行けないラグ友さん達も集まると聞いているので、同じ空間で応援気分を楽しみたい方はぜひ。
場所はJR京葉線・新浦安駅前「オリエンタルホテル東京ベイ」B1Fです。

3)中継以外の配信

①Leminoによる無料動画配信
入替戦の2試合は、NTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で無料ライブ配信が行われます。
特設ページにいけば登録なしで誰でも見られるようなので、インターネット環境がある方ならこちらから応援ができます。

PRには先週はグレイグ・レイドローコーチ、今週は飯沼キャプテンが登場。

②SpoLive(携帯アプリ)
スポーツ配信アプリ「SpoLive(スポライブ)」では、テキスト速報があります。
またアプリ上で応援するチームをトン活(アプリの「応援」ボタンを押すだけ)で課金応援をすると、後日選手のデジタルカードが届きます。
こちらは会場内外問わずアプリがあれば応援を届けることができます。

残り80分に思うこと

D6シーズン最後の試合ということは、この予習noteもシーズン最後になります。
試合の予習noteに関してはメンバー発表やイベント情報が中心のため、情報が出揃うタイミングも含めて試合1日前~半日前にしか更新できず、ある意味賞味期限が短い記事です。
それにもかかわらず、今シーズンも新たに知ってくださった方、読んでくださった方、感想やエールをいただいた方、本当にありがとうございます。

さて、入替戦第1節を前にチーム公式SNSに投稿されたこちら。

D1/D2入替戦は、Div.2からDiv.1に昇格したチームが軒並みDiv.1側の10~12位で入替戦枠に入ることが続いています。
よく強度が異なるDiv.1にシフトする難しさや、高い強度で試合数をこなしているDiv.1チームが有利だと各所で耳にしてきました。

具体的には「これまでDiv.1で通用しなかったことがDiv.2相手だと通用してメンタルが有利」とか、「Div.1はインプレー時間(何フェーズも途切れることなくプレーが続く時間。ミスなくボールが動く時間)が長いので、そこまで続かないDiv.2は不利」ということらしいのですが、そうだとすれば入替戦の意味とうか、試合数もレベルも構造的に下剋上が難しくなっていくだけなのかなと考えてしまいます。
入替戦でDivisionが変わることは選手キャリアには多大な影響を与えることは素人でも想像でき、なおさら複雑です。

また、Div.1では勝てなくても入替戦に勝てばDiv.1キープできることに関して自動昇格や降格の意見も一理あるでしょうし、こうしたことに限らず種類も高さも異なるさまざまな壁があって、D-Rocksはそれらをチームで乗り越えるべく挑んだシーズンなのだろうと思います。

・田村煕選手
「D1でプレーしていた選手はいるけど、昨季はああいう結果(入替戦で敗れてD2残留)になった。もともと、そのレベルでやれる選手たちが、環境が変わるとそこから抜け出すのが一番難しいと思う。<以下、省略>」

https://league-one.jp/news/3327

・斉藤展士コーチ
Division2って対外チームと試合する回数も凄く少ない。
だから味方同士で限界まで追い込むしかない

Documentary of 浦安D-Rocks Episode-28~残り、80分~

https://www.youtube.com/watch?v=_txlezwfFGs

ファン側でも花園Lを応援しているラグ友さんを何人も知っているので、どちらか泣くのはお互いに複雑です。
もちろん私はチームに愛着もあるし、週1回の練習公開の場でさえもコミュニケーションを重ねる姿を見てきたので、シンプルに壁を超えようとする選手達の姿を応援したいというか、見届けたいのひと言に尽きます(まぁファンにできるのは応援だけですが)。
ということで、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
選手もチームもファンも、一岩(一丸)となってDiv.1の壁を共に超えよう。
花園で笑うのは私たち。岩ばれ! D-Rocks🔥


<参考:関連記事>
昨季、チーム再編から新生チーム誕生、無双で入替戦を迎えるまでの経緯はこちらで紹介しています。


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