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August 18,2024

この夏、友人が突然この世から旅立ってしまった。

コロナウィルスが蔓延している間は
あまり会うことは叶わず
開けてからはわたしの夜の外出がなかなかままならず、
この数年に会ったのは多分数回であろう。

友人とはいつも約束して会うっていうよりも
好きな飲食店に行ってご飯を食べたり
お酒を飲んだりしていると
そこにふらりと来て、一緒に話したり飲んだり。
多くはそんな感じの付き合いである。

昔はそのまま一緒に別の店に飲みに行ったり
朝までカラオケをしたりもしていたが
終電で帰宅すると決めてからは
そんな機会もめっきり減った。

けれど飲食店の仲間と一緒に
毎年、大晦日に
共通の友人の実家の蕎麦屋に行き、
年越し蕎麦を食べ
店のテレビで紅白歌合戦をわいわい言いながら見て
年が明ける前に店を辞して
時に道端で、時に移動中の電車で
新しい年を迎えた。

今回亡くなった友人の写真を探していて
もっとも多く出てきたのが
この年越しの写真である。

わたしは記録魔ではないし、記念日もうろ覚えという
タイプであるから、
友人といつ出会ったのか?それは全く記憶になかった。

でもカメラロールに残っていた
一番古い写真は2011年の年越し写真。
この頃はまだ数人で
こぢんまりと年越しをしていた時代で
写真にもそんな雰囲気が残っていた。

多分この年の春とか夏とか
その辺りに出会ったのだと思う。

写真を見ているといろんな思い出が蘇った。
そして共通の友人たちが
思い出の写真を共有したら
忘れていたものなどもたくさんあって、
飲食店の外でも結構いろんなところで
一緒の時を過ごしていたんだなと知る。

笑顔、シリアスな顔、酔っ払っている顔
歌っている顔、照れている顔、
酔い潰れる一歩手前の顔、
たくさんの顔が写真を通して語りかけてくる。

ほんと、なんでこんなに早く!
お店にいたらふらりと来そうなくらい
ほんとは冗談でしょ?と言いたくなる。

もう一回飲みたかったなあ。

そんな友人との突然の別れに
少しだけ区切りをつけるべく
18日はみんなで集まって
賑々しく友人を送り出そう
という会が催されたのであった。

会場は2軒目、3軒目でよくいったお店。
そこに総勢50人くらいはいただろうか?
そのうちの7割は知り合いで
よく飲み歩いていた頃を思い出した。

この店ではお座敷があって、
油断すると酔い潰れて寝てしまうことが
多々あった(今では禁止事項になって張り紙されている・笑)。

ある時、亡くなった友人含む6人くらいで
2軒目かな?このお座敷に行って、
注文して、さあ飲むぞ、という頃に
友人を残して全員寝落ち、ということがあった(笑)

一人だけ残されてると
かえって正気に戻ってしまったらしく
後日あの時は酷かった!と笑い話にして
何度も何度もその話をみんなの前でしたりしていたっけ。
(証拠写真を見せられた記憶もあるけど、
受け取ってはいない)


命が尽きるのは、誰にもわからない。
死に向かって日々を生きているのには変わらないけれど。
きっと本人が一番戸惑っているかもしれない。

久しぶりの人たちと初めての人と、
たくさんの話をして、たくさん飲んで、
きちんと座っていたのは最初のうち。
みんな好き勝手に移動して交流していた。

こんなにたくさんの人が一人の人を通じて
繋がっている。
そのことにも感謝だ。

きっと空から、
おい!飲み過ぎだぞ!
おい!グラスが空だそ!
とか色々言っていそう。

天国でも飲めるのかな?
とにかくまた、いつか一緒に飲もうね!

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