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母乳バンク体験記

ママインターンのmukiです!初登場です★
先日、インスタライブにてご紹介させていただきました母乳バンク体験記をこちらにも投稿させていただきます。

今回協力させていただいた母乳バンクは、2022年4月に日本財団がスタートした取り組みです。この記事では下記の内容について簡単にメモさせていただきます^^

母乳バンクとは

「自分の子どもが欲しがる以上に母乳が出るママが余った母乳を寄付して、超低出生体重児の赤ちゃんに無償提供する活動」です。
ママは、医療機関にて血液検査や問診を行って問題がないことが確認したのちに、自宅で搾乳した母乳を母乳バンクに冷凍郵送して寄付を行います。
母乳バンクは、母乳を受け取ると冷凍保管、低温滅菌処理、液体の中にほこり等が混じっていないかを入念にチェックして、ドナーミルクとなった母乳をNICUのある医療機関に届ける活動をされています。
(補足)早産で生まれた赤ちゃんは腸の発達が不完全であり、粉ミルクよりも母乳の方が生死に関わるリスク(壊死性腸炎)が低いとされています。ドナーミルクは早く腸を成熟させて命と健康を促進するために投与されています。

どうして母乳バンクに参加したか

低出生体重児を出産された知り合いがいたからです。そしてそれをどうしても他人事と思えなかったのが理由です。
妊娠して情報収集のために始めたSNSで繋がって日々励まし合っていたマタ友(マタニティの友人)が、まだ臨月も迎えない時期に突然帝王切開するとの投稿・・・赤ちゃんが856gで誕生されたのです。
小さく生まれた赤ちゃんは臓器の発達が未完成のため、すぐにNICU(新生児集中治療室)に入りました。昨日までマタニティだった友達は突然母になって母乳を搾り始めたのです。体の準備も心の準備も追いついていない中、母乳を与えたい思いと裏腹に想い通りに母乳が出ない体・・・泣きながら数滴の母乳を出している姿をSNS上で黙って見ていることしかできなかった私・・・
この光景を見る以前にも、マタニティアカウントを立ち上げて流産、死産、切迫早産、早産、などいろんなケースに立ち会う人とつながってきて、常に「私が当事者であったかもしれない」と常に感じてきて、唯一、低出生体重児へのドナーミルクへの提供は母乳過多の私ができる一つの活動だなと思って参加しました。
(補足)1,500g未満の赤ちゃんが早産・超低出生体重児と言われています。予定日前後に生まれる赤ちゃんは3,000gが平均と言われています。

母乳バンクに期待していること

年間5,000人の小さな赤ちゃんのお母さんにとって、母乳がなかなか出ない場合にドナーミルクが選択肢の一つになることが願いではあります。一生懸命育てて、一生懸命産んだお母さんが自分を責めることのないシステム構築を望みます。
そのほかにも、もっとドナーミルクが普及していくと、低出生体重児に関わらず、母乳が出にくい、お薬を飲んでいて母乳をあげられない、おっぱいを吸われると気分悪くなってしまう等、母乳を与えたくても事情があって母乳が与えられず自分を責めてしまうママにとって市販のミルクの他にドナーミルクも選択肢の一つに増やせる時代が訪れるといいなぁなんて思ったりしています。
実際に、日本財団はドナーから集める母乳は研究用としても活用しており、将来ドナーミルクのオーダーメイドが実現できないか、粉にすることができないかなどと研究をしており、私の期待がもしかしたら実現するかもと思っています。
災害の多い日本ではミルクが不足するだなんてニュースも聞いたことありますし、そんな時に被災していないエリアの母乳がたくさん出て捨てているママたちが力を合わせてドナーミルクが届けられたら素晴らしくないですか・・・!

母乳バンクの課題について

素晴らしい活動を始める時に直面するのは「ヒト・モノ・カネ」ですよね。
母乳バンクもTVなどで放送されるや否や私みたいなドナーが一気に登録をするわけですが、検査をしていただける医療機関、管理運営する日本財団スタッフが最初から潤沢に整っているわけではありません。
認知も大事ですが、ただ認知が広がれば良いという状況ではなく、ヒトとモノ(場所)が足りていない。ましてやコロナで医療機関は医療崩壊と言われる昨今。
また、日本人の人口は1億2,560万人(2022年)、日本で生まれてくる赤ちゃんの数は84万人(2021年)。この数字を見ながら、低出生体重児で誕生する赤ちゃんの5,000人という数はどう見えるでしょうか。
残念ながら、企業がビジネスとして取り組むには収益が見込めなくてよっぽど余力がない限りは却下されるでしょう。国もたくさんの課題を抱えている。この数字の規模事情以外にも日本財団は国としてもシステム化が難しいとおっしゃっていました。
mukiがこの記事にスッキリするような解決策は何一つ言えないのですが、挑戦は一人の努力ではなくサポーターがいて成功するもの(だと思っています)
厳しい挑戦をしている日本財団さんの活動を私は「発信」して応援する。そして読んでいただけた方は「知る」「誰かに伝える」ということから一歩ずつ女性が生きやすい世の中が浸透していくのだと思います!

最後に

私は今回ドナーとして微力ながら協力した立場ですが、二人目を妊娠したときは低出生体重児を出産する5,000人のママになるかもしれません。
その時に温かい気持ちになれると良いなと思っています。
また、女性活躍が世の中で推進されていますが、まだまだ女性には生活する上で課題をたくさん抱えていると思います。フェムテック( femtech=female+technology)のようにあ女性の抱える問題を解決する取り組みが昨今活発になってきました。女性は声を届けることに価値がある時代になったと個人的に思っています。どんどん素敵な活動はシェアし合って、挑戦者を応援していきましょう!!



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