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(82)Les sabots d'Hélène エレンのサボ 

私がUnBouquet deFleurs(アン・ブーケ・ドゥ・フルール)というセレクトショップで、リア・スタンというパリのアクサセリー作家のブローチを扱っているお話は、何度かお伝えしてきました。

リア・スタンのコレクションでどれがお好きですか?」と、お客様によく聞かれるのですが、配色が好きなもの、形に惹かれているもの、作品のコンセプト自体に魅了されたもの、それぞれに良さがありなかなか選ぶのが難しく、実はあまりはっきりお答えしたことはありません。
ただ、その中でも、Les sabots d'Hélène(エレーヌのサボ)は、リアと楽しいひと時を過ごせた思い出のある作品です。
説明をしてくれた時のリア表情が夢想好きな少女のようで、とても気に入っているのが伝わってきました。作品自体も素朴で愛らしく小ぶりなので、私も優しい色あいのワンピースを着る時などにつけています。




1950年代、フランス人男性歌手Georges Brassens(ジョルジュ・ブラッサンス)がギターの弾き語りで人気を得た”Les sabots d'Hélène (エレンのサボ)という古いシャンソンがあります。
この曲に創造意欲を刺激されて、リアがエレーヌをブローチとして作品化しました。
あまり日本では知られていない楽曲ですし、私も初めて聞く曲名で、「どんな曲?」と聞くと、リアが作品説明をしながら口ずさんでくれたのです。
動画がありますので、下にリンクを貼っておきますね。
www.youtube.com/watch

ちょっとリア自身にも似ているようなエレーヌの素朴な風貌は、「純粋で気高い心を持っている彼女の本当の魅力は僕だけが知っているのさ」と歌うブラッサンスの世界観にぴったりです。
髪の毛の色・ワンピース・裾の折り返し・サボにひとつとして同じ色を使わないリアの強いこだわりは、いかにリアがこの作品に愛着があるかを感じさせてくれます。



ちょっとした幸せ (73)ブローチ重ね付け

ブローチの楽しみ方のひとつとして、重ね付けをお勧めすることがあります。
幸せの便りを運んでくる鳥の図であったり、

上記のエレーヌと帽子や小さなハンドバッグを組み合わせてみたり、


その日の気分でストーリーを作って楽しんでみてくださいね。

※追記(2022年6月15日)
2022年後半、リア・スタンのブローチの紹介冊子の更新版を作成しようと思っています。そんなわけで、ノートの更新もしばらく隔週のペースにさせていただこうかと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。

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