交換

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Perch.のお手紙 #130

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みなさんこんばんは。

金曜日の夜、いかがお過ごしでしょうか?


先週は吉祥寺PARCOでのPOP UP出店。

寒空の下での3日間、お店としての知名度がまだまだなのかなかなかお弁当が売れずに苦戦をしました。


そんな中、20年以上暮らす吉祥寺の、ローカルの知り合いや、告知を見ていらして下さったお客様との初めましてや、久しぶりの出会いとおしゃべりは心に染みるものがありました。


全然旅立っていかないお弁当の山を目の前に凍えていると「いつもInstagramを見ていて、いつか行ってみたいと思っていたんです。」という方、「コロナの時期に吉祥寺のにほん酒やさんに出店をしている時に食べたことがあって、美味しかったので、久しぶりに。」という方、「以前は笹塚の近くに住んでいたからよく行っていたんです。」という方が「お弁当買えて嬉しいです。」とお買い物をして下さいました。


「とってもおいしかったから。」と行って、2日3日と連続でいらして下さったお客様。


学生時代の吉祥寺でのアルバイト先の社長や同僚が何人も。

いつも飲み屋さんで隣り合わせるおじ様やおば様たち。

いつも魚を仕入れに行く魚屋のお姉さん。

いつも一緒にご飯を食べる地元の仲間たち。

飲食店の先輩たち。

遠くに引っ越してしまったはずの芸術家。

翌週に出店を控えている絵本の古本屋。

みんなみんな古くからの付き合いです。


来てくれた知り合いが次々とUPしてくれるTwitterやInstagram。

それを見ていらして下さった知り合いのみなさん。


行けなくてごめんね、と連絡をくれたあの人。


みなさん、何か買うものはないかしら。

何か買うことで私をちょっと助けてあげられないかしら、と思って下さったのではないかと思います。



最近、人間関係も、お商売も「交換」だなぁ、と思います。 何かを差し出して、何かをもらう。


心を込めて作ったものが売れない、というのは本当に辛くて、自分自身を否定したい気持ちになるけれども、ぽつぽつと、けれども次々と現れるみなさんに出会う度に、これまで私が何か彼らにとっていいものを届けて来たことを、「この人と何かを交換したいな」、と思って頂ける様な仕事をして来た、と信じることができました。



彼らが遠くからこちらに向かって来るのを見つけた時の、あの泣きたくなる様な気持ちは、今年の12月の想い出です。


私の人生のいろんな場面でいい時間を共にしてきた人たちが次々と現れては去っていく、ロードムービーの様な、もしくはお葬式の様な3日間だったのかも知れません。


お立ち寄り下さったみなさん、気にかけて下さったみなさん。

本当にありがとうございました。