ばら組くわ組つつじ組
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Perch.のお手紙 #111
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お弁当やケータリングのご注文を承っていると、アレルギーに関して詳しくなる。
特に果物に関しては「バラ科」のアレルギーというものが大変多くて、例えばそれはりんごだったりいちごだったり、桃やさくらんぼだったりするのだけれども。
命に関わることなので、そういったご注文が入る時には、いつにも増して私たちはセンシティブになるのです。
先日も、撮影の際のお弁当のご注文の中でキャストさんが「ユリ科」のフルーツにアレルギーがあるので避けて欲しい、というリクエストが入り、いろいろと調べてみたのだけれども、どうやら「バラ科」と勘違いなさっていただけ、ということがあって、きっとお花の名前、お花の名前、ちょっと高級なお花の名前、と記憶されていた担当者さんが間違えてしまったんですね、と微笑ましく話していたところでした。
スタッフののんちゃんがこれをきっかけにいろいろな果物の「科」を調べてくれた結果、いちじくは「クワ科」、ブルーベリーは「ツツジ科」とまるで幼稚園のクラスの名前みたいだね、となったのです。
「何のクラスだったか覚えてますか?」とのんちゃん。
私の通った幼稚園は小さなところで、確か各学年にひとクラスしかなかったような。
年少さん、年中さん、年長さん、にけれども確か何らかの呼びやすいクラス名がついていたような。年少さんは「もも組」さんだった様な、けれど他は何だったっけ?
キリスト教系の小さな幼稚園で、クリスマスにはキリスト誕生の劇を演じる様な幼稚園でした。我が家はキリスト教徒ではないけれども、園長先生ご夫婦が始めたその小さな幼稚園はアットホームで、園長先生をはじめ、素敵な先生が多くて、私も妹も通いました。
私の担任の先生はテルミ先生という若い先生でした。
園長先生が大変な人徳者で、清水先生と言いました。
いつか帰省した際に母が、この間ね、スーパーで偶然テルミ先生に会ってね、あやちゃんとようこちゃんのお母さん、と声をかけて下さっておしゃべりしたの、と。
清水先生が認知症になられて、テルミ先生がホームに入居されたのをお見舞いに行ったらね、清水先生がテルミ先生に、見えない箱からお菓子をあげようとしたんだって、と。
久しぶりに会いに来てくれたテルミ先生に、ベッドの上で透明なその箱から、お菓子を取り出して渡そうとする清水先生。
人柄だなぁ、と思いました。人生の最後に残るのは、嘘をつくことも偽ることもできない、その人の人柄なんだなぁ、と。
私の人生の最後に残る人柄は一体どんなものだろう、とたまに考えます。
最後に残るものが私が納得いくものである様に、今の私が納得できる様に在りたいな、と思います。
果物にはいろんな「科」がある。 知らないことを教えてもらえるのは、チームで仕事をするよろこびであり、たのしみだな、と改めて、そんなことを考えた1週間。
暑いですね。