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「英語は大嫌いで苦手」というマインドセット 

#note100本ノック  
本日は2本目です。

学生の「英語は大嫌いで苦手」というマインドセット

わたしは大学の必修英語を担当しています。理系の学生が多いのですが、初回授業でアンケートをとると、平均で7割程度、多いクラスだと9割近くが英語は「大嫌い」で「大の苦手」と答えます。

一方で4年ほど前までは、小学校で英語科の教諭をしていたわたし。小学生たちは英語の授業をキラキラした目で楽しんでいました。そうして中学校に送り出した子たちが中高を経て大学に入学。もちろん、全ての学生がそうだとはいいませんが、少なくとも私の担当する範囲では、「英語」は相当な嫌われようです。

好きじゃないことや苦手と感じることって、もう取り組む時点で楽しくもなんともないですよね。楽しくない状況のなかで頑張ることって、苦行ですよね。やらされてる感のなかで得られる学びってなんだろう。そう、彼らは与えられた演習問題をひたすら解くこと=英語の勉強だと誤解しているのです。

彼らの「英語は大嫌いで苦手」というマインドセットが作られてきた要因を私なりに分析し、授業の裏テーマは「彼らの英語学習に対するマインドセットを変える」に設定しています。

彼らのマインドを「自ら学びを楽しむ」に修正して送り出す

大学の授業は1回90分、年間たったの30回。例えば私がそこで、ムチを振り振り英単語や英文法を叩き込んだとしても、そこで起きる学びなんてたかが知れてるのではないかと…。ものすごくやる気に満ち満ちている学生なら言語としての技能は多少は身につくかもしれません。しかし、8割が英語大嫌いな集団には適さないように感じます。与えられた課題をいやいややる30回。そこに流れる空気の重さが想像できます。

英語って言語なので、魅力的で興味深い題材がそこら中にたくさんあります。彼らの世代ならではの感性に響くものがそれこそ世界中にあふれてる。英語教育に携わるものとして、それらに出会わせないでどうする?と感じるのです。

そこでわたしは英語「を」学ぶという意識を英語「で」学ぶに変えていきましょう。とシラバスに記しています。

英語「で」学びの楽しさに気づかせる30回。わたしの授業を終えたときに、彼らの英語学習へのマインドセットが変化していること。そして、自立して、学びを楽しむ姿勢を持つ学習者になっていること。わたしの目指すゴールはここです。


後期の授業を終えた学生の感想より

1年間という短い間でしたが、英語がこんなに「楽しいんだ!!」ということを授業の中でたくさん教えてくださりありがとうございました。絵本や洋楽を利用して日本以外の国々の様々な価値観を知れてよかったです!

学生の後期の感想より

この授業で英語に対する悪い印象がほぼなくなって、これからは積極的に英語を話していきたいと感じました。

学生の後期の感想より

楽しみながら英語を使うことができ、苦手意しきがなくなりました。

学生の後期の感想より


彼らが今後、英語に前向きに取り組んでいけるなら、彼らの取り組み次第でどこまでも伸びますよね。このような、英語学習に対する彼らのマインドセットの修正が、大学での私の授業デザインの根幹にあります。自分の手を離れたときに自立して学べる学習者の育成。それができる教員を目指したいと思っています。


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