「恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。」【読書録 2018/10/14】

買っておいてずっと読みたかった、林伸次さんの小説。知人のnoteで書かれていてこの方を知り、その文章が好みでnoteなどを拝読している。

タイトルも、心惹かれるもので、試し読みした内容も、いいなと思うもので、楽しみにしていた。
そして、その楽しみ分の期待は満たされたなぁという感じ。

どの話も、なんかわかるなぁその気持ち!と思えるし、一緒にせつなくなったり嬉しくなったりする。
せつない話も、happyな話も、じんわりあたたまる感じ。
バーのマスターが見守るような眼差しのあたたかさなのかなぁ。
こんな風に話をしにいってみたくなる。

それぞれの話に合う音楽とワインやカクテルとが出てきて、というかむしろ、音楽とワインやカクテルに合うストーリーが語られていて
その音楽を聴いてみたくなるし、そのお酒を飲んでみたくなる。
出てくる音楽を聴きながら、お酒を飲みながら、そのお話を読んでみたいなぁと思う。
また違うように受け取るかもしれないし、音楽の響き方や、お酒の味わいまで変わってきそうで。


ただひとつだけ、恋はすべて終わるものだというのが、ほんとにそうなんだろうか、と思ってしまって。
ずっと続く恋はないのだろうかと。続くこともあるんじゃないかと。
春夏秋冬すぎてまたちょっと違う春のような夏のような季節になることはないのか、秋からまた夏のようになることはないのかと。

実際にはほんとにないのかもしれないけど、
特に恋愛になると(友情とかも、かも)頭の中がおとぎ話と少女漫画でできている私は、そんな都合のよい世界のように、ずっと続くものがあるのを信じたくなるのだ。
よい面だけでなく波はあるだろうし喜怒哀楽含むだろうけど、ごたごたしながらも続くことはないのかなぁ、と。

恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。

#読書録 #恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる

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