伝え方はどう変わっていくのか?

ほんとうに今の子はスクショ文化なのだなぁ、と驚いた。

今どきの子は、URLコピペしないよ!スクショでシェアするんだよ!!
…ということは、少し前から聞いていた。

PCでなくスマホを使うなら、WebサイトやSNSで見て伝えたくなったものを、スクショで送る、というのはわかるなぁと思っていたんですよね。
スマホだとスクショの操作がボタンのみで簡単だし、URLコピペはURLを表示させてカーソル合わせてコピペしてとめんどうになるし。
URLだとページごとシェアになるけど、スクショだと特にここ!という部分の画像にできるので、見てほしいところがわかりやすいし。
インスタだったり動画だったりと、今よく使われるアプリなどは、そもそもURLコピペに向いてないし。

なので、スマホ世代にスクショが人気なのは当たり前だと思っていたし、スクショも著作権侵害とする案については情報が伝わりにくくなるし市場が縮こまると思うし何を考えてるのだと思った。(著作権については長くなるしいろいろ議論されてるのでここでは省略。)

ちなみに、私はPCでもそこそこスクショ使うし、まわりの人も使う人は結構いる。
チャットツール使ってて、Webのこの部分と強調した上で話したいときとか(でもWeb見てるときはURLも併記するかも)、チャット上でのこの会話についてと話したいときなど。
テキストで説明するよりも、見た方がはやいから。

で、何に驚いたかというと、
「作成したテキストでさえもわざわざスクショしてシェアするんだ!」
ということ。

娘がメモアプリで書いたものを、送っておいてと頼んだら、
「わかった!スクショとるね!」
と言っていて。
メモアプリ開いたままだし、たいした量のテキストでないし、コピペの方が楽じゃない?
スクショだと無駄な余白もはいって見づらくなる。

「余白多いの無駄じゃない?見づらい!」
と伝えたら
「じゃあ余白は切り取ってから送るから!」

切り取るなら別アプリだろうから、わざわざスクショ切り取るより、そのメモアプリのままコピペが楽そうなのに、メモアプリで編集ボタン押してコピペ、という方がスクショ&切り取りよりめんどうらしい。
私としては圧倒的に、別アプリ起動が手間なので、わざわざ画像編集するよりもコピペの操作の方がめんどうなんて!と、スクショ文化っぷりに驚いたのでした。
それだけいつもスクショ&画像編集していて、慣れてるし手間とも思わないってことなのだろう。

先日知人との話の中で、DropboxやGoogleドライブなどのOCRが優秀だから、事務系ソフトウェアのOCR機能の価値がわからなくなるよね、と言っていたところなのだけど、こんなに画像が情報として優位になるなら、そもそもOCRというものが求められなくなるかもしれないなと思った。
内部的にはOCRして検索などはするだろうけど、OCRしてテキスト抽出した結果をユーザーに見せることにはあまり価値がなくなるかもしれない。

シェアは画像でよく、なんなら動画や音楽そのままでよく、説明もそんなに必要とされないのでは。Webサイトなどにあるような、どんなものであるかの改まった説明文よりも、シェアする人のコメントや、実際見聞きして自分がどう感じるかどう考えるかが重要だろうから。
検索も画像検索の精度があがっているし、動画や音楽は現状はタイトルなどテキスト部分で検索されていると思うけど、画像同様に内部データで検索できるようになるのでは。(もうできてたりする?詳しくないのでわからないけども。)

それよりも、これからどんなものが出てきてどう共有されるようになるのだろう?というところに興味がわく。
VRが普通に使われるようになれば、その感覚をそのままシェアしようとするのではないか、とか。
うまく言えない「こんな感じ」を、体感してみてと伝えるのでは?
想像してつくった世界を「こんなところ」と映像や感覚含めて世界として伝えられるのでは?

表現のためのツールが増えたり、感覚などを拾いあげるためのツールが増えたりするほど、そのままの状態でわかりやすく伝えられるようになっていくのかなと思う。

ただ、それは、「そのままの状態でわかりやすく」思われるものを伝えるというだけだとも思う。そのまま伝えているつもりでも、自分がそのままと思うように相手にそのまま届くわけではない。同時に同じものを見聞きしても受け取り方が同一でないのと同じで、違う人同士の間で「そのまま伝わる」はありえない。

簡単にそのまま伝えられるように感じてしまうということは、伝わらないものだと、同じように受け取るとは限らないのだと、そういう感覚を持ちにくくならないだろうか。言葉にするのが難しいと、うまく伝わらないかもしれないという実感が湧きやすいけども、楽にすぐに誰でも同じようにできることは、同じでないかもしれないと想像しにくいのではないか。

簡単にそのままぱっと伝えられるからといって、伝えたいように伝わっているのだというわけではないということを、忘れないでいたいと思う。

そんな懸念とは関係なく、私は言葉での表現が好きだし使い続けるとは思うけども。
なかなか言葉にできないのを、ぴったりくる表現か見つかったとか、同じような感覚がこれだけ人によって表現違うのかとか、もどかしさも込みで表現の複雑さ多様さがおもしろいなと思うので。


#伝え方 #伝える #伝えるツール #情報のシェアの仕方

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