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ほんもののちまきが食べたい。

こどもの日なので、柏餅を買ってきた。味噌餡のが好き。

こういう、季節の行事にちなんだ食べものが好きだ。
季節にちなんだ食べものとか、意味があるのとか、そのときにしか食べられないとか、そういうのが好きなのだと思う。

味噌餡のってなぜかピンク色の多いけどシンプルに白。
グリーンティーハウス茶の葉のもの。

柏餅は好きなのだけど、でもこどもの頃に、端午の節句の食べもので好きなのは、ちまきだった。

今庄の、ちゃんとほんものの笹の葉でもち米でつくられたちまきをくるんであるやつ。
軽いお餅みたいな、もちもちしてるのを、きな粉つけて食べる。
笹の葉ごとゆでて、ゆであがったら熱々のまま笹の葉をむいて、きな粉の中にいれて、冷めないもちもちのうちに急いで食べていた。
ゆでてる間やゆであがった後、しばらく笹の香りでいっぱいになって、青臭いのだけどそれも好き。

ちまきは端午の節句に食べるものだと思うけど、笹の葉が大きくならないとつくれないからと、だいたい6月中旬下旬とかに食べていたと思う。
(多分本来はその時期が端午の節句だったのだろうと思う。)
端午の節句とか関係ないけど、食べやすいきな粉もちを食べる感覚で好きだった。

大人になってから、というか、子供の頃でもどこか別のところでいただいたものが、自分の知っているちまきでなくてびっくりしたのだった。
お餅っていうより、餅菓子みたいな。甘くて、小さくて、餅感が少ない。きな粉なしでそのまま食べられる。

子供の頃は、祖母が毎年ちまきを頼んで送ってくれていた。
笹の葉でくるんだちまきが5本セットで笹の茎でまとめられていて、それを何セットか送ってくれる。多分毎年30本くらい送られてきていたように思う。もっとかな?

実家を出てからは食べていなかったけど、うちの子たちが保育園くらいになってから、また祖母が送ってくれるようになった。
親子3人でたくさんは食べ切れなくて、ちょっとでいいよって言っても20本とか送ってくれて。
でも子供たちも好きで、ゆであがってその日食べきれないのは冷凍しておいて、あとで食べたりしていた。
普通のお餅よりも子供たちは好きだったんじゃないかと思う。もちもちしすぎず噛み切りやすくて食べやすいからかも。

いつも、祖母が送るよって言ってくれて、祖父が依頼をしていたのだと思う。ちまきに限らずなんでも。
祖母はあれこれ送ってくれようとして、でも外出るのがきらいだったり足を悪くしたりしていたので、外に出るのが好きな祖父がお店に行っていた。
なので、祖父が亡くなってからは届けられなくなって。

そしていつのまにか、ちまきは食べれないものになってしまった。
同じようなものをほかで見たことがなくて、祖母から送られていたものが食べたい。

もう食べれないのかなぁと思うとさみしくて、調べてみたりもしたのだけど、売っているところが見つからない。
祖母が頼んでくれたときは、依頼しておいてくれて、時期になったら直接送られてきていたから、見つかったら頼めると思ったのにな。
祖母が元気なうちに聞いておけばよかったなと思う。

多分ここのが近いかな。見た目も説明もイメージと同じ。
けど更新止まってるし頼めないのかなとちょっとしょんぼりする。

どうしても食べたいほど好きなのかっていうとよくわからないのだけど、私にとってのこの時期の食べもので、思い出のもので、やっぱり食べたいと思うんだな。

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