映画『ゴジラ-0.1』公開直前まで開催されていた展覧会「映画監督 山崎貴の世界」で感じた驚きと映画鑑賞後の納得感(松本市)
松本市出身の映画監督、山崎貴氏が手掛けた映画『ゴジラ-0.1』が公開がされて、1か月以上経った。
公式発表によると、国内では11/3~12/10の38日間で観客動員数270万人、興行収入41.5億円。12/1に公開された北米でも好調のようで、10日間で約2500万ドルを突破。2023年に北米で公開された外国映画ランキング(累計興収)において1位を獲得したらしい。(12/8に公開されたジブリ映画『君たちはどう生きるか』がどこまで伸びるか⁉)
すでに以下のような賞も受賞し始めていて、アカデミー賞ノミネートへの期待もかなり高まっているという。
そんな話題沸騰中の映画『ゴジラ₋0.1』だが、私自身はイオンシネマ松本で1回、長野グランドシネマズで1回観た。2回とも同じシーンで泣いてしまった。映画に関するネタバレや批評は控えるけれど、ひとつだけ言えることは、よりスクリーンが大きく、より音響のよい映画館で観たほうが絶対に満足度の高い映画体験になるということ。とくに、この映画に関しては。(伊那旭座のように、映画の世界観と絶妙にマッチしそうな古い映画館を除く)
ここで改めて残しておきたいのは、映画が公開される直前まで松本市美術館で開催されていた展覧会『映画監督 山崎貴の世界』で知った、山崎監督の映画作りにおける緻密さについてだ。(展覧会の詳細などは以下の記事にまとめたのでお時間ある方はこちらもぜひ)
展示のなかでとくに印象に残ったのが、山崎監督が描き下ろした絵コンテの数々だった。以下の絵コンテは、太平洋戦争末期の特攻隊員の生き様を描いた映画『永遠の0』の1シーン。
零戦の機内のようす、隊員の表情や動きなど、かなり緻密に描写されている。山崎監督は、作りたいイメージをここまで可視化したうえで、映像制作に進んでいるのか……。と、とても驚いた。
山崎監督は元々VFXの作り手から監督になった方なので、展覧会ではもちろん、VFX技術の裏側を紹介する展示もあり見応え充分な内容だった。今回の世界的大ヒットを記念して、東京などの大都市でも改めて開催したらいいのに。なんて思ったり。
映画『ゴジラ₋0.1』に関して、海外の人々からの批評には「1500万ドルという低予算でこの映画を作ったとは!」といった声も多い(ちなみに監督は予算1500万ドル説に対し「そんなにかかかってない」と公言)。個人的には、制作現場のことを熟知している監督だからこそ適切な人選や適切な予算配分ができ、結果的に費用対効果の高い作品を生み出せたのではないか……と思っている。
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