見出し画像

生存確認し合あう友

数年前にお母さんを亡くした、学生時代からの友人。久しぶりに会って、互いの近況を報告しました。
健康や老後のことが気になる年齢になり、今後どんな風に過ごしていくのがいいのか考えることも。

家と職場の往復だった友人のお父さんに、毎日連絡を取り合う友達ができた話をシェアしたいと思います。

無趣味のお父さんが心配


友人のお父さんは65歳で定年退職し、数年で妻(友人のおかあさん)を亡くしています。一人暮らしになってしまった父親のことが、心配だと聞いていました。

お父さんはいわゆる仕事人間で、休みの日に出かけるような友達もいなければ趣味もなかったそうです。退職後は夫婦で旅行したりして、のんびり過ごそうと考えていた矢先の不幸でした。

友人は独身で一人暮らしです。フルで働いていますが、お父さんのことが気がかりで頻繁に実家に帰っていました。

私も昨年父を亡くしましたが、母は外食をしたり花見に出かけたりして過ごしているようです。性格や夫婦仲によって、変わってくるのでしょうか。

独身・既婚に関係ない老後の問題

誰にでも言えることですが、いつ大病になったり認知症になるかは分かりません。
友人は独身だからさみしいと嘆いていますが、子供がいても既婚でもいつかはひとりになるんですよね。子供だって社会人になれば、家を出て暮らす可能性があるのですから。

国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2023)」によると2020年の調査では50歳の男性の28.25%、女性17.81%が独身という結果が出ています。(2000年は男性12.57%、女性5.71%)

独身率が上がっているので、昔のように子だくさんで誰かが面倒を見てくれるという時代ではありません。自分で自分の最期をどう過ごすか、考える必要があると感じています。

居場所や気に留めてくれる人を増やす

私はもし高齢で一人暮らしになったとき、身近に話せる人がいいなと考えています。一人になって慌てて探すのではなく、今から良好な友人関係を築いたり、共通の話題がある人とつながっておくといいですよね。

友人のお父さんは、同じく退職した元同僚と電話でおしゃべりしているようです。その方は奥様が施設に入所しており、状況は違っていますが同じ一人暮らしなんだそう。
訃報を聞いて、毎日短時間でいいから生存確認をし合おうと決めたそうです。似た境遇で、放っておけなかったのかもしれません。
友人は安心し、休みの日だけ実家に帰ることができています。

配偶者の死や認知症は、言葉では言い表せないやりきれない気持ちだと思います。しかし血縁に限らず支え合って生きていけるのは素敵だな、いい話だなと感じました。

まとめ

少子高齢化社会において、高齢での一人暮らしは他人事ではありません。
その時になって慌てるのではなく、普段から良好な人間関係を築いておく必要があると感じました。

便利な行政のサービスもありますが、身近な人とコミュニケーションをとりながら楽しく過ごしていけたらいいですよね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?