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ドイツを見習え!東京一極集中型の解決策!

はじめに

皆さんこんにちは!毎日卒論に追われてる亜紗希(めいちゃん)です。

卒論の内容は...

自動車産業において自動運転が主流になって便利な世の中になっていくと思うのですが、それに伴い責任は誰が負うのか、保険制度はどう変化するのかについてです!すごく興味深いのですが、世界がまだ答えを出していない問題に仮説を作って、自分なりの意見を出すのは大変です...

こうした答えのない問題の解き方のプロセスを今のうちから慣れて、4月から活用していきたいです。

さて!今回のテーマは【地方創生の現状と課題】について。

皆さんにとって学びがありますように...

では始めましょう!


地方創生ってなに?

地方創生というのは首相官邸ホームページによると、

「人口急減・超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対し、政府一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生すること」

よく聞く言葉にするなら”少子高齢化”、さらに東京や大阪など都会とされる地域には人が増えていくものの、そこから離れた地方は年々人が減少していく現象が起こっています。地方創生とは少子高齢化から、また増えすぎて、減り過ぎて不便になってしまった地域を活性化、住みやすくする取り組みのことを言います。

では実際に日本ではどのような課題があり、そこにどうアプローチしているのでしょうか。


地方創生の課題

画像1グラフ① 厚生労働省「平成28年人口動態統計月報年計」等

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グラフ② 出典:厚生労働省「平成28年(2016年) 人口動態統計月報年計」

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グラフ③ 総務省統計局住民基本台帳人口移動報告(2010年―2016年)

上記のグラフ①からわかるように日本は昭和48年(1973年)の第二次ベビーブームを境に出生率、出生数が減少傾向にあります。そして地域別出生率を表しているグラフ②からは、特に東京、大阪、京都などの大都市は低出生率が進んでいるのがわかります。
出生率とは別に、大学や就職を機に人口移動も政府が抱えている課題となるのですが、グラフ③からは、東京圏、大阪圏への転入が著しく、他道県の転出がとても目立ちます。

つまり大都市、地方、どちらも出生率や人口移動に対して大きな課題を抱えている状況です。


課題に対する政策

これらの課題に政府(内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局)は4つの観点からアプローチしています。

①地方に「しごと」をつくる

②地方への新しい「ひと」の流れをつくる

③結婚・子育ての希望実現

④「まち」をつくる


例えば、蒸気を実現するために地方で空き店舗、遊休農地、古民家等遊休資産を活用する取り組みを行っています。宮崎県で商店街を作ったり、兵庫県で城下町に宿泊施設を作ったりすることで、地方での雇用や移住者を増やしています。
他にも地域経済牽引事業として、長野県では温泉街の商店街や廃業旅館をリノベーションし、外国人観光客を集めています。

東京への一極集中への是正としては、
東京23区の大学は定員数増加を禁じる政策や、東京の大学による地方へのサテライトキャンパスの創設の推進をしています。
地方の大学の取り組みとしても、研究開発法人との研究の連携や、先進的な取り組み(バイオ医薬品等の研究開発や介護ロボットの共同研究)に関して国が支援するなど地方の大学に人の流れをつくるようにしています。

期待される効果(目標)

2020年には以下の効果を期待しています。(目標)
① 若者雇用創出数:30万人 (2016年現在:9.8万人)  
農林水産業6次産業化 市場規模 10兆円 (2015年現在:5.1兆円)

② 地方・東京圏の転出入均衡
地方→東京圏転入 6万人減  東京圏→地方転出 4万人増

③ 第1子出産前後の女性 継続就業率 55%  (2015年現在:53.1%)
結婚希望実績指標 80%  (2010年現在:68%)
安心して結婚・妊娠・出産・子育てできる社会を達成していると考える人の割合40%以上  (2013年度:19.4%)

④ 立地適正化計画を作成する市町村数 150都市 (2016年現在:4都市)  
公共交通の利便性の高いエリアに居住している人口割合
三大都市圏 90.8%  (2015年度:90.6%)
地方中枢都市圏 81.7%  (2015年度:79.1%)
地方都市圏 41.6%  (2015年度38.7%)


感想

日本は政治の都市も産業の都市も金融の都市も、すべて東京であります。それゆえにこのような課題が生まれてしまうと思いました。
というのも、私が留学していた国ドイツは、政治はベルリン州で行い、産業はノルトライン・ヴェストファーレン州が優れており、金融は主にフランクフルトで行う(バーデン・ヴュルテンブルク州)など州によって役割が分散していました。
そこから生じるのか、「ドイツといえばどこが有名だっけ?」と聞かれることもよくありました。フランスならパリ、イギリスならロンドンというような観光地のイメージすらも分散されているのだと思います。
(ちなみにドイツも、クリスマスマーケットで有名なニュルンベルク、シンデレラ城のモデルになったノイシュヴァンシュタイン城、歴史の教科書に載っているケルン大聖堂など、観光地はたくさんありますよ、いつでも聞いてくださいね笑)
日本の東京一極集中型を是正するために他国の政策(州によって役割を作るなど)を真似して取り入れてみるのも一つの手だと思いました。

参考文献:

[まち・ひと・しごと創生基本方針2018について
~わくわく地方生活実現政策パッケージ~] 平成30年6月 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局 内閣府地方創生推進事務局https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/info/pdf/h30-06-15-kihonhousin2018gaiyou.pdf

[ドイツにおける大企業の立地分散と州の産業政策] 林宏美、ラクマン ベディ グンタ
http://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2015/2015win04.pdf