見出し画像

四国八十八ヶ所 歩き遍路日記

概要

2019年(平成31年)2月から4月にかけて、通し打ちで歩き遍路をしたアラフォーおっさんの記録です。本来は記憶が薄れないうちに文章にしようと思っていたのですが、果たせるかな数年たってしまったので、遍路中につけていた日記を概ねそのまま転記しようと思います。
基本的に陰キャで、遍路らしい格好もしてなかったので、人との交流はあまりありません。

行くまでの経緯

静岡出身の僕は、10代のころ四国遍路の存在を知り、漠然と憧れを持つようになりました。
当時はまだネットで情報が簡単に手に入る時代じゃなかったので、四国なんて縁もゆかりもない異国みたいな存在であり、そんな土地を歩いて一周するなんて行為にそこはかとないロマンを感じたのでした。そして、学生時代には秩父三十四ヶ所を歩いて、四国への思いはより強くなりました。
しかし、いつかいつかと思いつつあっという間にアラフォーに。そんな折、自動車工場の期間工で一稼ぎしたので、しばらく四国に住んでみようと愛媛に引っ越し、平成が終わらないうちに念願だった遍路を始めることにしました。

これから歩く方へ

出発前、先人たちの遍路ブログを見て情報を収集していたので、自分も個人的に重要だと実感したポイントを下記にまとめます。

  1. 靴下は5本指ソックスを強く推奨

  2. 壁が薄い宿も多い(ふすま仕切りもある)ので、気になる人は耳栓持参

  3. 靴選びは本当に重要。基本的に8割は舗装路なので、ウォーキングシューズがいい。通気性と防水性は相反するので、晴れの日の快適さを取るか雨の日の快適さを取るか。ゴアテックスでも蒸れるものは蒸れる。自分の場合、結果的に通気性のあるランニングシューズと防水の軽登山靴の二足のわらじになってしまったが、その分快適だった。また、分厚い靴下やインソールを使用するつもりなら、靴もそれ合わせたサイズ選びをする。

  4. へんろみち協力会の黄色い地図は高いし見にくいが(方角も縮尺もバラバラ)、宿や食事場所、遍路道など必要な情報が載っているので、やはり必須である。特に歩き遍路の場合は宿から宿へ歩くことになるので、計画を立てる上で宿の位置が地図に載ってることが肝要。ちなみに英語版の方が分かりやすいそうで、日本人でも使ってる人がいるらしい。

  5. 最初の一週間くらいが一番きつかったので、自信がない人は挫折しないよう無理のない予定を組んだ方がいい。連泊して休足日を作るのもあり。高知までくると体が慣れてくる。愛媛までくるとどこまでも歩いていける。香川に入ったらもう終わったようなもの。

  6. 無論荷物は1gでも軽くすべきだが、旅を続けていくうちに要不要が分かってきて自然とミニマリストみたいになってくるので、出発前にそこまで気にする必要もない気がする。どうせ一度や二度、荷物を送り返すことになる。

宿について

宿の選定は、スマホで情報を調べながら1、評判が悪くない 2、ウォシュレットがある 3、なるべく安い、を基準にしてました。
特に、歩くペースが同じぐらいの人のブログが参考になりました。
運良く宿に関しては、それほど不快な思いをしたことはなかったです。

後悔してること

写真をもっと残したかったです。せっかくだからとミラーレス一眼を持っていったのですが、首にかけて歩くのもいちいちザックから取り出すのも煩わしく、結局あまり撮りませんでした。これだったら普通にコンデジなりスマホなりをポケットに入れて、気軽に撮り歩けば良かったです。本当、本末転倒になってしまいました。
遍路旅に慣れてくるにつれそれが日常になって、記録を残すことの重要性を忘れていったので、せっかく一生に一度の歩き遍路だったのにもったいなかったなと思ってます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?