日本のインテリアを海外の雰囲気にする方法〜対称と非対称の話#01〜
こんにちは!読んで下さってありがとうございます。
早速ですが、今日は、対称と非対称の話をしたいと思います。
まず、インテリア云々の前に、思想の大大大前提として、西洋は秩序の世界、東洋は混沌の世界だといわれます。
どうしても、日本人は真面目で規律正しく、外国の人は自由というイメージがあるので、それって逆じゃないの?と思いがちですが、インテリアを見てみても、実は西洋=秩序なのがものすごく良く分かります。
なぜなら、家具の配置が日本に比べて圧倒的に左右対称であることを基本に考えられているからです。
ヘタな説明より、百聞は一見に如かずといいます。とにかく、手元にあるインテリア洋書の写真をいくつか見てみましょう!
例1・リビング
ソファとアートを真ん中にして、その両端にサイドテーブル&ランプ
例2・リビング
ソファとアートを真ん中にして、その両端にフロアランプと観葉植物
例3・寝室
ベッドとアートを真ん中にして、その両端にサイドテーブル&ランプ
例4・寝室
ベッドを真ん中にして、左ににデスク、左に同じくらいのチェスト
どうでしょうか…何となく言いたいことが伝わるでしょうか…??
よくよく注意して見てみると、彼らはものすごく対称を意識している。むしろ、おそらく対称であることが大前提で、その秩序がないと落ち着かない。
ただ、左右対称だからといって全く同じものを置かないといけない、という訳ではありません。
例2のように、ソファの片側にはフロアランプ、もう一方の側には観葉植物にしたり、例4のように、違う家具だけど同じくらいの大きさであったり、という方法もあります。
基本中の基本に左右対称という概念があり、対称具合がきっちりしている程硬くオフィシャルな雰囲気で、それがカジュアルになるほどちょっとずつ崩れていくイメージです。しかし、ベースにあるのはやっぱり左右対称の意識です。
一方、日本は逆に、左右対称で遊びがないものを嫌う傾向があるような気がします。
何かで読んだことがあるのですが、歴史的にも、律令制度が日本に入ってきた際、本来なら条坊制によってメインロードを挟んで左右対称に街が造られたはずの京都も、いつの間にかその対称性が崩れていた、とか、
また、千利休(…かだれか忘れましたが、とりあえずお茶の世界で有名な誰か)が茶室の外の庭を落ち葉ひとつないほど綺麗に掃き終わり、でも眺めてみるとどうも気にくわない。そこで庭の木をゆすって落ち葉が数枚はらはらと庭に落ちたのを見て、これで良しとにっこりした、とか、、
日本の美意識には、こういった、整いすぎているものは無粋で、それより少しズレたりハズしたりした方が粋だという伝統的な感覚が根底にあるような気がします。
それがインテリアにも現れていて、海外ぽさから離れていく原因ではないかと…。
なので、家具を配置したり小物を並べたりする時に、この”左右対称”をちょっと意識するだけで、西洋の雰囲気が漂いはじめるのでは、と思っています。
逆に、和室のような日本的な空間では、左右非対称を意識するといい感じになりそうです。
ということで、本日の結論は、
海外のインテリアを目指すなら、はじめの一歩は『対称性を意識すること』。
少しでもご参考になれば嬉しいです!
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