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西原さつきの透明感がすごすぎて…失敗をした話

「ファンデーションは使ってません」

柴咲コウが20年ぐらい前にポンズダブルホワイトのCMで出てきた時のセリフです。

われらがボスこと西原さつき(以下、さつき)もファンデーションをあまり使っていません。そのことで私がはめられた話です(笑)。

悪魔の言葉「ファンデーションは使わないですね」

メイクといっても現場でメイクをしている時間よりも打ち合わせや事前のやり取りの方がとても大切です。

とあるイベントの打ち合わせの時です。「ベースメイクはどうしているのか?」という話の時に、さつきは言いました。

「ファンデーションはあまり使っていません」

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ファンデーションを何で使わないのか?

さつきは「ファンデーションを塗ると肌の上に載せている感覚がある」といいそれが好みじゃないと言います。

その時は言いました。「わかるー」女子によくある共感?いやいや(そんなの私にはありません)

私自身もファンデーションを薄めて使っているからです。

ところが、仕事では別です。ファンデーションを使った方が肌がきれいに見えるのは間違いがありません。

イベント当日…罠カード発動

イベントの当日がやってきました。イベントというのは普段とメイクをする環境が違うので注意が必要です。

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例えば、モデルの座る椅子が低すぎる・高すぎるだけでも大変です。実際、トランスジェンダーとなるとだいたい背が高いと思われて高い椅子を用意されたりするのですが、身長の低い私は高いヒールを履いて背伸びしてようやくメイクできたなんてことがよくあります。

そして、必ずしも普段のアイテムが使えるわけではありません。色々と大人の事情があります。

ただ、その時は気にしていなかったのです。用意がとても良くて立派なメイク道具が目の前にあったからです。そしてキーとなるアイテムは前日の夜に確認させてもらっていました。

「オレの勝利の方程式は貴様が考える以上に完璧(パーフェクト)だ!!」

気分は海馬です。良い気持ちで眠りについたのでした。ところが…。

罠カード発動。効果「HPを90%削って」ターンエンドだ

イベント当日つつがなくメイクをする私。

ところが、瞬間凍り付きました。

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ファンデーションがないじゃないですか!

顔は平然

内心は…

ファンデーションがないなんてありえるのか。

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後から聞いた話ですが、さつきが「ファンデーションを使わない」といったこと、何をしなくても肌の透明感があったこと。そこから、MtFトランスジェンダーは肌が綺麗でファンデーションを使わないでメイクをするのが普通だと思った、とのことです。

いやいや、「ファンデがないわけがない」と勝手に考えてしまって確認をミスった私が悪い(ー_ー)!!

何勘違いしてるんだ、まだ俺のバトルフェイズは終了してないぜ!

結局、気が付いたスタッフが差し出してくれた私物のファンデーションで事なきを得たのですが、渡されたのはトランスジェンダーに向かないパウダーファンデ。

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その先の記憶はありません。もう必至です。

なんとかする、脳内はそれだけです

ばれずにやりきったと思いたいのですが、今でも思い出すとむずがゆくなります。

どんな過去も無意味なんかじゃない。全ては今の、そして未来の自分へと繋がっているんだ!

有名な美容師が耳を切ったとかヘアアイロンでやけどさせたとか「思いつく失敗は全部経験した」なんて話をすることがあります。

メイクも仕事とあれば成功もあれば失敗もあります。それだけ経験を積めたことに感謝して私は今日もメイクをします。

ちなみに遊戯王は毎週少年ジャンプで読む派でした。


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