おふとんのなかのくに
お布団の中にいると、まるで宇宙を漂っている羊のような気分になるんだ。広いんだよそこは、ほんとうに広いんだ。どこまで進んでも終わりが見えない。ただただ星たちの瞬きが見えるだけさ。
外に出る?外に出る?
君は僕に外に出てこいと言うのかい?太陽がコンクリートを焼き付けている外に出ろと?いやだね。僕はいやだね。
いいじゃないか、君は外で暮らす。僕はお布団の中で暮らすよ。
何も問題なんてないじゃないか。
君は外の方が明るくて広いなんて言うけどさ、お布団の中に潜ったことがほんとうにある