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多角的なレンズを通して見るスポーツ

私はインディアナ州にあるButler Universityという学校を卒業し、最初の2年間は教育学部(スポーツサイエンス専攻)、そこから卒業まではリベラルアーツという学部で勉強しました。

Butlerでスポーツサイエンスを専攻する学生は非常に少ないため、クラスメイトや先生とは深い関係を築きやすく、英語が苦手だった私にとってとても居心地の良い場所でした。

そんな場所をでてまでリベラルアーツに移ろうと考えたのは、Indivudualized Major という、個々の目的に沿った専攻をデザインできる選択肢の存在がきっかけでした。

スポーツサイエンスの授業の一つに、様々な競技、レベルで指導をされている指導者をゲストスピーカーとして迎えるものがありました。なかには指導者ではなく、チームや組織の運営などを担当されているような方も登壇し、それまでスポーツの発展には競技力の向上の一択しか頭になかった私にとって、彼ら・彼女たちによって紡がれる言葉の数々はとても刺激的でした。

その授業の単位をとるころには、"サッカー/スポーツをもっと多角的に見なければならない”と考えるようになり、そこでButlerに存在する専攻や副専攻のリストを一から見直し、端っこのほうで見つけたのが"Individualized Major"でした。

リベラルアーツという学部では、1つの分野に限定せず、幅広い分野を横断的に学ぶことで、多角的な物事の捉え方を身につけ、創造的発想養うことを目的としています。ここしかないと感じ、すぐに専攻デザインの申請に必要な書類の製作に取りかかりました。

とりあえずかじっておきたいと考えたのが、スポーツサイエンス、スポーツマーケティング、スポーツ社会学、そして心理学。スポーツサイエンスはずっと学んでいたことだったので、新たに加えるものは残りの3つ。それらに関わる授業をすべてピックアップし、別に専攻の申請に必要な単位を埋める授業などを追加した専攻デザイン案は、"こんなにやりたい放題できるか"と、突っぱねられました。(笑)

そこで泣きついたのは私のアメリカのお母さんであり、Butlerへ入学するきっかけとして以前に紹介したエリスです。エリスに相談しながら、新たにメディアライティングやプレゼンのやり方を学ぶ授業を加えたり、必要書類のエッセイの表現を変えた結果、"この専攻は他の生徒たちにとっても新たな道を切り開くことになるかもしれない"という評価をいただき、今でも大学の紹介ページに掲載されています。(Body, Mind, Media & Sports

エリスの助力のおかげで、今までの、"選手"や"指導者"とはまた違うレンズを通して見るスポーツを学ぶ機会を得て、それからの大学生活はより一層楽しいものとなりました。そして、そこで学んできた経験がいまピッチ外の部分で挑戦していることにも繋がってきます。

Sunnyさんが立ち上げたFC pSolsというサイバーチームではトレーニングセッションを行い、選手たちにとって一番の場所であるフィールドでのパフォーマンス、表現力の向上をサポートします。私はトレーニングに関してはサポートしてもらっている立場なので、トレーニングとはまた別で、選手の価値を高めることであったり、スポーツを利用して別の夢を叶えることであったり、新たな選択肢を創作することに尽力していければと考えています。

Make Your Own Ball Dayは、それらの活動をしていくにあたって、サッカーやスポーツだけのコミュニティを飛び越えて、幅広い人たちとの交流を実現してくれる架け橋となると信じています。いまはまだ難しい時間が続きますが、こういった発信などの一つ一つが、"そのとき"に繋がると信じ、今できることを一つ一つ積み重ねていきます。

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