見出し画像

他人と縁を結ぶということ―真実告知の事例

2024/02/28(水):特別養子縁組
 今日も覗いて下さってありがとうございます。
 水曜日、特別養子縁組について考えていく水曜日。今日は真実告知の実際について考えていきましょう。
 
 今日覗いてみたいのは、研修などで伝えられている真実告知の仕方について。
 
 里親研修でおススメされている告知の仕方は、「日常的にママは二人いるんだよと話しをし、子どもと実親の話をする機会を持つようにする」というもの。
 私がニュース映像で見た真実告知の様子も、
・「○○のママ」と「ママ」と呼び分けて日常的に二人のお母さんがいることを伝える
・実親の写真を家庭内に飾り、日常的に話をする
・実親に送る子どもの写真を子どもと一緒に選ぶ
といったものでした。
 
 これってつまり、「実親子家庭のふり」をするようなことをせずに、「うちの親子関係はこれが普通」という形で養親子関係を最初から築いていくということなのだと思います。
 先週の水曜日の投稿で「真実告知を遅らせた時のデメリット」について考えましたが、これを根本から生じさせない方法であるともいえます。子どもに最初から「自分にはお母さんもお父さんも二人ずついる。それが自分の家の普通だ」と受け入れてもらう…といった感覚でしょうか。
 
 もちろん、早い段階から現実を伝えるということについてそれ相応の配慮事項もあり、考え得るトラブルもあるでしょう。
 しかし、現在の子どもの「出自を知る権利」を守ることと、子どもの出自についての理解と受け止めについて、長年観察してきたプロの出した結果が、この「物心つく前から伝える」という形です。やはり子ども自身も自分の出自について幼い頃から話ができるようにすることは、現段階では子どもの心情に寄り添った一番良いタイミングであり方法なのではないでしょうか?
 私が見ていたニュースの中の子どもも、当たり前に「○○のママ」と実親のことを話題にしていました。
 きっと、この子のこれからに壁が生じることはあるだろうけれど、「養親の言うことがすべて信用できない」ということは防ぐことができ、これから彼女・彼に訪れるいろんな迷いに対して養親が見方でいられることは家族にとって大きな力となるのではないでしょうか。

 里親を考える大人には、一度その辺のことも具体的に考えてみることも大切なのかな…なんて思います。
 子どもの見方でいられるために守れるように、親が、周囲の大人がいっぱい悩んで立ち止まって養親子のことに向き合っていける環境を築いていけたらいいですね。

きょうはここまで!
また明日!一緒に考えられる時間をもてたら幸せです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?