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19.出雲へ①

今、行かない理由がみつからないくらいのサインを受け止めて、(この場には書けないことも)ついに出雲へ。

行きの飛行機で空港へ着くとすぐに、沢山の(見えない)白兎の歓迎があったという。

中国地方へ親子共々、初上陸。(今回は主人はお仕事の関係ではじめての母と子の二人旅)息子は私以上に出雲空港で大興奮。

私が出雲駅に行くまでのバスチケットを自販機で四苦八苦しながら購入していると(関東と自販機のボタンを押す順序が違い、その度にエラーするという)いつの間にか、古いスマホで写真をあちこちで撮影。

電車好きの息子は、出雲大社へいく一畑電車の外壁、車内、どこを見ても歓声をあげ、

出雲大社駅に着くと、そのまま、てくてく稲佐の浜へ。

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せっかくだからと、11月の神在祭りには神さまが歩くと言われる、神迎えの道を歩いてみた。

茶色く色が塗られているのでわかりやすい。道が舗装されていないのにも理由があって、神さまがざらざらの砂利石の方が歩きやすいからと、後々、稲佐の浜の帰り道に、ちょっとひと休みしたカフェの店長さんが教えてくださった。

稲佐の浜へ着くと、嬉しくなったのか走り出し、お社を通り過ぎてまず先に、砂浜にボツボツあいている穴を指さして、大好きな砂遊びを始めた息子。

「お母さん!この穴からすごいエネルギーの渦が出ているよ!すごいよ!白く見えるんだよ!お母さんも指を入れてみてよ!」

と言って、最初は指1本が入るくらいの穴を広げて、

「お母さん、この穴が一体どこまで深いか穴を掘ってみるよ。」と、素手で穴掘りを始めた。

すると今度は、六芒星を木の棒で描き、その中心には木の棒をさした。

「どうして六芒星を書いたの?」

「もっとパワーが集まってくると思ってさ。」

「木の棒はどうして中心に?」

「さらにパワーが集まるように!」

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さらに木の棒でのお絵描きがすすみ、最後は↓のように、円を八等分してそこに一つずつ六芒星を記し、最後に下の方へ北斗七星のマークを描いていた。

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「どうして、こういう絵になったの?」

「なんとなくだよ。」とやり切った感が漂う息子。

その場から少し離れて、息子の砂絵をみていると、観光客の方が足を止めて、

これはなんだろうね?と指差しながら、何かの本を広げ話しているのを見て内心笑ってしまった。

海へくると黙っていれば何時間でもいる息子。離れがたそうだったけれど、出雲大社に納める砂を集めて、稲佐の浜で参拝をすませ、出雲大社へてくてく向かった。

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ついに出雲大社へ到着!

到着するや否や、鳥居の両サイドにいる献上された白兎の像をみつけ、

「お母さん!いたよ!うさぎさん!かわいいね!」

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それから先にも沢山の白兎がいるとは知らずに、一体一体、何を手にしているのかを見ていた。

「目瞑った時に出てきたうさぎさんはどの子かな?いる?」

「まだいないね~。」

「たぶん勾玉をつけている白兎だと思う。映画でもそうだったもん。」

確かに、「神在月の子ども」に出ていた白兎は勾玉をネックレスにしていたっけ。

「いるかな~現れてくれるかな~勾玉をつけているうさぎさん。」

1つ目の鳥居をくぐりぬけると、緩やかな下り道になっている。

すると息子が、

「お母さん、出雲大社は間違いなく、今まで僕が行った神社の中で一番だよ。パワーが比べ物にならないよ。オーブの数がすごいし、レインボーのオーブもすごいし、とにかくすごいよ!!!」

「へえ~そうなんだ~やっぱり、わざわざ来て良かったね。これを体験する為に来たんだよね。」

なんて言いながら歩いていると、今度は上り坂に。息子はエネルギーが軽くなったのか、坂道でも気にせず鼻歌混じりに楽しそうに、スキップで反動をつけて、急に全速力で走っていってしまった。

下り坂で下界で溜まったものを落とし、坂道を上りきると急に体が軽くなったようなそんな氣が私もした。

次々にあらわれる白兎の像。一つ一つみていたら、なかなかお社には辿り着けないなと思っていると、3番目の鳥居をくぐる前辺りで、

「お母さん居たよ!僕の探していた白兎(みえない方の白兎。)勾玉のネックレスをしているよ!」

「え!みつかったの?」

というと、みえない白兎を手に乗せてくれた。

「今、お母さんのこの掌にのせたよ。こんなに小さいんだよ。勾玉をつけた白兎は1匹しか、この子しかいないんだよ。」

「みつかって良かったね!特別な白兎なんだね!」

そう言って、3番目の鳥居をくぐり抜け、もうすぐ拝殿というところで、

「お母さん、僕、眠くなってきたよ。もう帰りたい。」と言いながら、本殿前の砂利道に半ば横になってしまった。

「え!?まだ、ご参拝してないし、これからって時に!」

パワーが強すぎると息子はすごく眠くなるらしく、そこで少し、休憩していてと言いながら、人の邪魔にならないところに移動させて、私だけ半時計まわりにご参拝していくと、しばらくすると気を取り直したように。

「お母さ~ん、僕もやっぱり行くよ~。」と、私の方へ来た。

「良かった~復活したの?」

「うん、ちょっと休んだら大丈夫だよ。」と言って、稲佐の浜で集めてきた砂を息子と共に納めることができた。

ひと回りするとちょうど、ご祈祷の時間。宮司さん、案内の元、拝殿の中へ。

大きな太鼓の音で始まるご祈祷、笛の音、鈴の音。響き渡る祝詞の声。

大きな太鼓の音で、

「恐いよ~!!!」とヒソヒソと息子。

「静かににしないとここでは。」とヒソヒソと私。

ご祈祷が終わると、移動して今度は、警備員さんもいる扉から入り、本殿でのご参拝。

警備されているのも、特別感が漂う雰囲気。荷物を置き、帽子をとってご参拝。みえない私にも、何か、大きな存在の神さまがすぐそこにいる。そう感じざるを得ないような空気感。

本殿のご参拝を終え、息子に聞いてみた。

「どうだった?神さまはいた?いつもと違う感じとかあった?」

「お母さん、神さまが並んでたよ。一番手前に、勾玉をつけた白兎が一匹。次に並んで二人、伊邪那美尊、伊弉諾尊、次に二人、天照大神、大国主神、次は一人、初めてみた人だからわからないけど、天之御中主さまかな?」

「え~?そうなの?神さまが横に並んでるなんて初めてだね。へ~そうなんだね。お母さんも、なんかすごい神さまがいる感じがしたよ。」

「ご祈祷中はどうだった?」

「太鼓とか、笛とか鈴の音とか、こんなに色んな楽器を使っているご祈祷は初めてだったな。結婚式以来かもお母さん。鈴のと音がシャンシャンシャンすごかったよね。」

と言うと、

「そうなんだよ~鈴がなり出して、うっすら神さまが見えて、シャンシャンシャン音がするにつれてはっきり見えてきて、シャンシャンの音で、神さまもこっちに歩いてくる感じだよ。」と言って、

まるで歌舞伎役者さんが歩いてくるようなそんな歩き方をしてまねをしてくれる息子。もちろん、息子は歌舞伎を観たことはない。息子のこの話を聞いて、歌舞伎自体も、日本の伝統文化を守る神聖なものなんだと思った。

「ご祈祷ではどんな神さまが出てきたの?」

「大国主だよ。」

「一人だけ?」

「うん、一人で鈴の音で歩いて現れたよ。」

「へ~そうなんだね~。ご祈祷は、大国主様だけで、ご本殿では他の神さまが何人もいらっしゃるんだね。」

つづく

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