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『刑事コロンボ』鑑賞記録 第23話「愛情の計算」(ネタバレ)

最近、『刑事コロンボ』(吹替え版)を見直しているので、作品を見てどんなことを思ったか記録しておこうと思います。
今回は「愛情の計算」です。

※以下、作品の結末や物語の核心について触れた記述があります。ご注意ください。





『刑事コロンボ』の「愛情の計算」というエピソードを見た。吹替え版である。

研究所の所長ケーヒルは、息子の論文が盗作であることを知る研究所員を殺害。研究所の技術を駆使してアリバイを作り上げるが・・・。

この作品に出てくるロボットのように、一見するととんでもない設定も、コロンボでは味のあるユーモアを感じる舞台装置として作用するから、懐の深いミステリードラマだとつくづく思う。一歩間違えるとなんでもありの世界になっててしまって、ミステリーの面白さを損ないそうに思えるが、一定のラインを踏み外さない匙加減が絶妙。
ロボットがチェスで負けて癇癪を起すユーモラスなシーンは最高。

犯行計画は、車で轢いた死体を、家で殺害されたように見せるもので、ちょっと無理があるんじゃないか?と思った(実際、すぐ見破られていたし)。
また、犯人逮捕の手段がちょっと非人道的な行為ではないか。
犯人の息子は、
「自分の論文は盗作だったと発表」→「身に覚えのない殺人の容疑で警察に逮捕される」→「それが犯人逮捕のための嘘だったと知らされる」→「その犯人というのが父親だった」→「その動機というのが、自分の盗作がばれないようにするためだったことを知る」
と、ジェットコースターのような荒波にもまれるわけで、後の人生にまで影響を与えるような衝撃を受けることは必至で、あまりに可哀そう。
事件解決のためとはいえ、無実の人を(たとえ嘘でも)逮捕するのは、やりすぎた越権行為では?


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