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『刑事コロンボ』鑑賞記録 第58話「影なき殺人者」(ネタバレ)

最近、『刑事コロンボ』(吹替え版)を見直しているので、作品を見てどんなことを思ったか記録しておこうと思います。
今回は「影なき殺人者」です。

※以下、作品の結末や物語の核心について触れた記述があります。ご注意ください。



『刑事コロンボ』の「影なき殺人者」というエピソードを見た。吹替え版である。

凄腕の弁護士ヒューは同棲していた女性が浮気していることを知り、殺害する。女性の浮気相手に疑いが向くように工作するが、コロンボの捜査が迫る。

まず、「影なき」という邦題がうまい。いくつもの意味が考えられる。

スピード違反のカメラの偽造トリックは、殺害計画を知らされていなかったヒューのパートナーが、「殺人をネタに昇進を強請ってみよう。そうだ、彼の計画はアリバイ工作が弱いから、偽造工作を行っておいてあげよう。」
と、おせっかいにも程がある親切心を見せたということなのだろうか?背景がよく分からないが、この「仮面」を被るトリック自体はかなり面白いと思った。帽子と手袋をきちんとしていたりと、細部にも周到さが見て取れて、好感が持てた。
「犯人を強請る第三者」の存在は、コロンボのシリーズによく出てくるキャラクターだが、今回のように、犯行計画に進んで協力してくる人物は珍しいのではないかと思った。

ただ、弁護士のヒューは、法廷での様子を見る限り、頭が切れるというよりは口がうまいだけという雰囲気で(検察側を姑息な手段で邪魔したり陪審員の同情を訴えるような精神論を語ったり)、コロンボとの対決にはいささか役不足では?と感じてしまった。

エンドクレジット前のとぼけたセリフはコロンボらしくて良かった。

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