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能登まち歩きの「おもてなし」-能登半島 紹介編-


第1章: 能登半島の外浦・内浦

対照的な外浦と内浦

能登半島は、外浦と内浦という二つの異なる顔を持っています。外浦は日本海に面し、荒々しく男性的なイメージが強い一方で、内浦は富山湾と対峙し、静かで優しい女性的なイメージが漂います。

海と波の様子

外浦の冬は厳しい日本海の風景が広がります。空が厚い雲に覆われ、荒れ狂う風と高い波が絶え間なく打ち寄せるその姿は、厳しくも壮大な美しさを誇ります。特に、垂水の滝は山から海へと流れ落ちる35メートルの高さを誇り、強い風に吹き上げられることで「吹き上げの滝」とも呼ばれます。また、波の花は植物性プランクトンの粘液が波に揉まれて泡状になるもので、冬の外浦をさらに神秘的に彩ります。

一方、内浦は一年を通じて波が静かで、柔らかい珪藻土が多く堆積するため、侵食されやすい海岸線が変化に富んでいます。特に、七尾市や穴水町の沿岸は湖のような静けさを持ち、七尾湾や九十九湾は自然の良港として知られています。

日の出・日の入り

外浦では、長い砂浜が続く千里浜海岸や機具岩、白米千枚田などで美しい夕陽を楽しむことができます。対照的に、内浦では立山連峰の上に昇る太陽が見えるドラマチックな朝焼けが楽しめます。

能登半島は左手の親指に例えられる形をしており、外浦から内浦まで多様な風景が広がっています。外浦の広い砂浜では多種多様な貝類が生息し、美しい貝が浜辺を飾ります。特に、千里浜なぎさドライブウェイは日本で唯一、波打ち際を車で走行できる特別な場所です。

第2章: 能登半島の名所

舳倉島

輪島港から沖合50キロメートルほどの所にある岩島、舳倉島は、東西2キロメートル、南北1キロメートルの小さな島です。この小さな島にもかかわらず、海の神様などを祀る神社が7社あり、独特の雰囲気を醸し出しています。

輪島朝市

1000年以上の歴史を持つ輪島朝市は、約300メートルに渡り、海産物や民芸品など能登名物が並びます。岐阜の高山や千葉の勝浦に並ぶ日本三大朝市の一つで、午前8時を過ぎると約200軒の露店が立ち並びます。

間垣の里

輪島市の西保地区と皆月地区で見られる間垣は、高さ5メートルほどの竹で造られた垣根で、激しい潮風から家を守るために作られたものです。

能登金剛

能登を代表する景勝地で、巌門やヤセの断崖など、大自然が創り出した奇岩断崖が福浦港から関野鼻まで29キロメートルに渡って続きます。

能登国分寺跡

奈良時代、聖武天皇の命を受けて全国に国分寺・国分尼寺が建立されました。能登では大興寺が国分寺として昇格し、400年間続きました。

気多大社

白山を開山した泰澄大師によって創建された神社で、大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀ります。大伴家持も参拝したと言われています。

禄剛崎

能登半島の先端に位置し、内浦と外浦の分岐点となる岬です。海から昇る朝日と海に沈む夕日のどちらも見られる絶景ポイントです。

第3章: 四季の風景と名所巡り

真脇遺跡

北陸最大の縄文遺跡で、4000年もの間、この地で人々が継続的に生活していたとされています。ここでしか発掘されていない遺物もあります。

和倉温泉

開湯1200年の歴史を持つ和倉温泉は、日本でも有数の人気温泉地です。穏やかな七尾湾に面し、塩分を豊富に含んだ海の温泉は、殺菌効果や保湿効果に優れています。

能登島

能登半島に浮かぶ能登島は、野生のイルカが住み着いており、観光客に人気です。島と能登半島を結ぶのは、能登島大橋とツインブリッジのとの二つの橋です。

ボラ待ち櫓

穴水港の浅瀬で見られる漁業用のやぐらで、漁師は櫓の上でボラの群れを見張り、網を手繰ります。高さ約10メートルの丸太を四角錐に組んだ構造が特徴的です。

七尾城跡

室町時代に能登国守護に任じられた畠山氏の山城で、七尾湾や町の様子が一望できる山の上に本丸が築かれています。

ゴジラ岩

日本海に浮かぶゴジラの形をした岩です。高さ約4メートルのゴジラそっくりの岩は、まるで西の空に向かい火を吹きながら上陸しようとする姿のように見えます。

曽々木海岸

窓岩や垂水の滝など見どころが多いスポットです。特に、穴の開いた「窓岩」は独特の景観を楽しめます。

見附島

弘法大師が佐渡から能登に渡った際、最初に目に付いたことからその名が付けられた岩島です。縁結びの神が祀られ、恋路海岸とを結ぶ海岸線は「えんむすびビーチ」と呼ばれています。

恋路海岸

悲しい恋伝説が残る恋路海岸には、伝説の二人、鍋乃と助三郎のモニュメントや、カップルで鳴らすと幸せが訪れると言われる鐘があります。

白米千枚田

日本海に流れ込むかのように広がる水田で、その数は4ヘクタールの斜面に1004枚。典型的な棚田として、日本の棚田百選や国指定文化財名勝に指定されています。

四季の風景

春には田に水が入り、田植えが行われ、夏には若々しい緑と日本海の群青色のコントラストが楽しめます。秋には稲穂の黄金色が広がり、冬には「あぜのきらめき」のイルミネーションが幻想的な光の文様を描きます。

第4章: 能登半島のおもてなしの心

能登半島を訪れると、地域の人々の温かなおもてなしの心を感じることができます。地元の人々は訪れる人々を歓迎し、自然の美しさと歴史的な名所を誇りに思っています。外浦と内浦の対照的な風景や、四季折々の風景、そして名所を巡る旅は、能登半島の魅力を存分に感じさせてくれるでしょう。能登半島は訪れる人々に対して、その豊かな自然と温かい人々のおもてなしを通じて、心に残る特別な体験を提供します。

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