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『桂雀三郎独演会』を観た!!!!!

こんにちわ、劇団超人<正直に言います!>予備校主宰の魔人ハンター<今年のラストスパートが始まりました>ミツルギです。

チラシ

『桂雀三郎独演会』に行って来ました。
会場はサンケイホールブリーゼです。
1000人越えの大会場です。
年に1度、雀三郎さんはここで独演会を行ってます。
まあ、ほぼ行ってます。

ブリちゃん

入口には巨大な「ブリちゃん」が帰って来てました。
このブリちゃん、動くのです。
落語の前に間に合うので観ました。
しかし、今のブリちゃんは手しか動きませんでした。
昔は足踏みしてたんだけどなー。
衰えは足から来るのか―。
レスラーもヒザを悪くするしなー。
体重が支えられなかったのかもしれません。
元々、人工関節やし。

のぼり

私は2階の最前列でした。
観やすかったです。

元々、あまりホール落語って苦手だったのです。
距離が遠いので仕草が見えにくいのもありますし、
場所によっては声がホワ~ンとして響いてしまうこともありますし、
笑いの波に乗り遅れるときもあるのが嫌だったのです。
いや、正直に言うとホール落語の料金が苦手でした。
ドーンと小さいところより上がっちゃうのです。
今はいろんな落語会を楽しむことができるようになりましたが。

1・源太  『商売根問』
雀太くんのお弟子さんです。
雀太くん譲りのダイナミックな噺ぶりです。
大胆な演出もあって、雀太くんのお弟子さんだなーと今更認識させられました。

2・雀三郎 『代書屋』
これは雀三郎さんの師匠枝雀さんのイメージが強い噺です。
子供の頃、テレビで観て大爆笑しました。
『代書屋』と言えば私は枝雀さんと先代の春団治さんの2人が思い浮かびます。
あと私は桂小米さんの田舎の人が訪れるやり方も印象深いです。

雀三郎さんのは枝雀さんの作った形を進化させた感じでした。
もちろん「ポン」も出てきます。
「ポン落ち」です。
わからない人、どうもすいません。
この噺を覆う大らかさが素敵なのです。
文字が読める人書ける人って、
今でいうとPCに詳しい人ぐらいのことなんですかねー?

3・雀太  『八五郎坊主』
雀三郎さんの三番弟子です。
20周年だそうです。
これも枝雀さんのイメージが強い噺です。
というか枝雀さんぐらいしかやったなかったと思います。
一度だけ笑福亭松枝さんがやったのを観たことがあるぐらいです。

凄く枝雀さんの色が濃いです。
隔世遺伝ですかねー?
どうしてもこの噺はそうなってしまう気がしますが。
弟子だとできない部分を孫弟子ならできる部分あるんでしょうねー。
雀太くんの荒々しさが八五郎を想像させてくれました。

4・雀三郎 『淀五郎』
これは大学時代に雀三郎さんので初めて聴きました。
『雨月荘の惨劇』や『明るい悩み相談室』を期待してた私は
「あれ? 思てたんと違う! 」
と思いました。
『忠臣蔵』もよく知らず、歌舞伎についても何も知らなかったものでピンと来なかったのです。
この噺が好きになったのは、私が芝居始めてからでしょうねー。
意地悪な噺だなーと思ったのですが、実際にこういう人がいると知ってから納得することが多いです。
まあ、そういう職人的な人はほとんどいなくなりましたが。
そんなベテランも何も見えてない若者の気持ちもわかるようになりました。
「芸」の深さを短い中に押し込めた噺なんですよねー。

中入

5・雀三郎 『皿屋敷』
これも枝雀さんのイメージが強いが強いです。
『皿屋敷』も枝雀さんと先代春団治さんが私にとって双璧です。
あっ、『代書屋』『皿屋敷』以外にも『野崎詣り』もこのお2人だなー。
両極端ですが、どちらも引き込まれたことを覚えてます。

雀三郎バージョンは何と言っても人気者になったお菊さんの演技でしょう。
ああいうところ、小さな小屋や大きなホールでやってる噺家さんだからわかることかもしれません。

枝雀さんの色の濃いラインナップでした。
枝雀さんから雀三郎さんに繋がってるものが確かに見えました。

最初に出てきた源太くんは雀太くんの遺伝子を継ぎ、
雀太くんは雀三郎さんの遺伝子を継ぎ、
雀三郎さんは枝雀さんの遺伝子を継いでいるのです。

それがわかる落語会でした。

遺伝子落語会です。

今回の中では『淀五郎』が突然変異のような感じですが、噺が次の世代に繋げる噺なので余計に遺伝子についてクリアに見えたのだと思います。

そこの部分を出して来られたら演劇では太刀打ちできない気がします。

ポスター

昔から観てる落語ファンにとっては大河ドラマのような落語会でした。

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