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獅子の時代

1980年のNHKの大河ドラマだった。
これは大河ドラマでも異色作で、幕末を題材に取りながら、菅原文太演じる会津藩士平沼と加藤剛演じる薩摩藩士苅谷という架空の人物を主人公に、激動に時代に巻き込まれてゆくふたりの人生を追う映画。

苅谷は維新後政府の要職を歴任してゆくのだが、平沼は会津戦争に敗れ、その後維新政府の圧政に弾圧され秩父事件にかかわる反抗の人生を送る。

私はこのドラマが好きだった。英雄ではなく敗れてゆく者や、新政府の一役人を通して見る新時代の歪みが描かれていた、まさに大河ドラマらしくない異色作だった。

脚本は山田太一さん。
今日お亡くなりになった。
「男たちの旅路」「異人たちとの夏」「ふぞろいのりんごたち」「想い出づくり」‥‥
素晴らしかった。
冥福をお祈りします。

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