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お見合い結婚が憎い。情けは人のため成らず

母親と父親の結婚の由来は、前回書いたようにお見合い結婚で、母親いわく父親を紹介される以前には100回近くのお見合い相手を紹介されていたそうで、父親を選んだのはヒステリー特有の症状、誰よりも自分自身が楽しく楽で生活すること協力や愛情を育むなどの共同作業という過程を避け「家付き・土地つき・ババ抜き・専業主婦」というステータスを当然のごとく手にするためだったとしか説明がつかない。母親からお見合いの話を聞いた時には地雷が地雷と引き寄せあったのだなあと思った。いつか見せてもらった母親のお見合い時の服も思い出した。           それは着物でもなくTPOに合わせたドレスでもなく、紛れもなく80年代アイドルの衣装としかよべない物だった。もちろん母親にコスプレの趣味もなく母親本人の趣味を貫いての輝く衣装で、煌めくパステルブルー に透明のチュールを重ねた膝上丈のそのワンピースはパニエ仕込みでお腹から裾までフワンフワンとして可愛らしい。ロリータファッションのシルエットなのだ。七五三のフォトなら許される可愛らしさという意味で。                           4人姉妹の誰一人として母をとめることができなかったのだろうか?止めることができないのが母親なのだと今ならわかる…。ヒステリーは自分自身がやりたいことしかやらないし、他人のふり見て我が振りを直すことができない人達が多い。ちなみに結婚前の母親の職業は電話交換手だった。どういった職場環境だったのか詳しく聞いたことがないのでよくわからないのだが、個室に近い環境のようで「いつもみたいにオナラしていたら部長さんが入ってきてねぇ笑  あの部長の顔ったらあ!」という黒歴史を心から楽しそうに笑いながら話されたことがある。下らない。決して話してくれたという訳ではなく、わたしのことをどんな話でも投げ捨てできるゴミ箱と思っているだけなのだ。わたしが鬱になる14才頃まで会社から帰ってきた母親の愚痴を30分は聞かされたものだった。お見合い以前から専業主婦を希望して専業主婦だった母なのだが、父が病気になり働かざるを得なくなって働いているのでストレスもすごいものだったのだろう。                                                                                           父親が家を持てたのは、勤めている会社の社宅を買い上げる形だったものなので、不動産取引には一切関与していない(関与不可能…)父親にとっては、社長や会長は神のような人物だったのだろうか!?わたしにとっての地獄をつくりだした悪魔としか思えない。この地獄を味わってみればいいのに…。そうだ、自閉症スペクトラムの人は顔立ちが整っているといわれるが父の顔も整っている。父は、ほぼ顔から受ける印象の恩恵と、ひたすらにルーティンワークをこなす性質で模範的社畜だったのだろう。資本主義社会に、長年安く文句言わず使える人材として父は会社経営者から気に入られていたのだろう。仕事をしても出世の道など開けないのが自閉症スペクトラム。今この瞬間に、情けは人のためならずという言葉しか浮かんでこない。虚しい。 人のため成らず、ひたすら会社のために、だ。お見合いの話に戻ろう。  父と母はただ一度、数時間顔を合わせただけで挙式をした。お互いにボロがでるのを避けたからだろう。嘘みたいな話だけど本当の話で、挙式の写真の2人は、お互いに相手をだましあって得られる結婚生活への期待が隠しきれないというような笑みに表れていた。過去に戻れるならなんとしても式を阻止ししてやりたい。           ふと思い返すと父の生きた表情、母の自然なにんまり顔の写真…それ以降は一切見られなくなるしそれまでだって一切無かったことがわかる。なぜなら……                  ※夜中に小腹が空いてきたので、おにぎりの写真を使いました。美味しそう。

つづく      

                                                           


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