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やばい、まじやばい! おばあちゃんはいくつの時だったの? (Rewrite)
やばい、まじやばいよ。
何がやばいって、義理の母がもうかんかん。 どうしたらいい?
綾が5歳になるじゃない。うち。
もう”知りたい、知りたい”の塊。
で、愛読書がブリタニカ百科事典全28巻。
2歳過ぎから、あんまり「なんで?どうして?」がすごくて、ダンナがわざわざヤマト使って実家から古い百科事典を取り寄せたのよ。
ダンナが子供の頃に使ってたやつだって。
で、綾は字を覚えてからは興味があることはそれで自分でどんどん調べるようになったんだけど、読めない漢字もあったりで、相変わらず親にもいろいろ聞いてくる。
というか、無駄な知識と興味の対象がどんどん増えて、質問は前よりむしろ多くなって、難しくなった。
「スフレで使わなかった卵の黄身って、どうするの?」 なんてかわいい質問ならいいんだけど、
「江戸時代ってお肉食べなかったんだよね。 じゃあ、豚が日本に入って来たのは明治からなの?」とか、
「下水処理施設まで運ばれたうんこはどう処理されるの?」とか、
知らねーっつうの。でもそう言えないじゃない。
もう必死でググって調べて答えないといけないのよ。
それがもうすごいストレス。毎日、毎日。
でも、まだ子供でしょ。
性についてはこれまでまったく関心がなさそうだったのよね。
だから、性について何も聞かれたことがなかったのよ。
でも、いつかは聞かれるなとは思ってた。正直。
で、とうとう先週来た訳よ。その手の質問が。
例によって頼みもしないのに昼間からお義母さんがうちに遊びに来ている時に。
「赤ちゃんはどこから生まれてくるの?」だの「なんで、私はおちんちんが無いの?」なんて、スタンダードな質問なら良かったんだけど・・・
「おばあちゃん、質問があるの?」って綾が聞くと、お義母さんは 「綾ちゃんの質問なら、おばあちゃんもう何でも答えちゃう」なんてやり取りなわけ。いつも。
お義母さんは、初孫の綾にメロメロなんだよ。
もう可愛くて仕方ないわけ。
そんな和やかな、祖母と孫の会話だったの。最初。
で、綾が聞いたのが超とんでもない質問。
「あのね。おばあちゃん。おばあちゃんが初めて性交したのは何歳? 統計だと日本人女性は20歳前に80%は性交を経験してるんだって。おばあちゃんはいつだったの? 」
「せっ性交って・・・」 お義母さん絶句。
「男性の生殖器と女性の生殖器で行う人間の生殖行為を性交って言うんだよ。おばあちゃんが初めて性交したのはいくつだったの?」
お義母さんは口をあんぐり開けて、違う生き物を見るような目で綾を凝視してた。
私は両手で口を押えて必死に笑いをかみ殺してた。
綾、どうしておばあちゃんの初体験なんかに興味があるのよ。
そんなこと知りたい人なんか誰もいないわよ。
もう綾の興味の対象が意味不明すぎ。
そこからは性に関わる怒涛の質問。
「おばあちゃん、子宮口が開くって自分でわかるの? おばあちゃんはわかった?」
「おばあちゃん、男性のペニスの膨張率は平均1.7倍らしいけど、おじいちゃんは?」
「おばあちゃん、おばあちゃんは婚外交渉の経験はあるの?」
「おばあちゃん、包茎って何が問題なの? おじいちゃんは包茎なの?」
「おばあちゃん、なぜピルを飲むと妊娠しないの? おばあちゃんは避妊にピル使ってるの?」
「おばあちゃん、生理が始まる前って性欲が強くなるの? おばあちゃんはどうなの?」
何気に私もちょっと興味があることが混じってる。
「よっ芳子さん、あなたは綾に、5歳の子に、いったい何を教えているのー!」って私に向かってお義母さん絶叫。大激怒。
目が三角ってこのことを言うんだと思った。唇ぶるぶるさせてた。
「おばあちゃん、閉経すると怒りっぽくなっちゃうの? 」
これがとどめだったわ。
「あなだsfじょあdsfじょなdsながああああ!! 」
お義母さん、もう何言ってるかわからない。
玄関のドアを思い切り乱暴に閉めて帰った。
それから電話一本来ない。
アラフィフのお義母さんに一番聞いてはいけないことだったのかしら?
うふふ。
こっちから電話すべき?
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