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これまでのお礼とこれからのお話

これまでマジェルカを応援して下さり有難うございました!

マジェルカは、予定通り11月13日で店舗及びオンラインショップを閉店致しました。
改めて、これまで本当にたくさんのお客様にご利用頂き大変感謝しております。
また今回、たくさんの方々から届いたメッセージにも、感謝や感激の連続の日々でした。

ありがとうございました。

閉店後に関しては、マジェルカの事業活動の完全な終了という事も選択肢の一つとしていたため、今回、閉店セールを行って在庫製品を売り切ることをめざしてきました。

閉店数日前には殆ど什器だけとなりすっかり寂しくなったマジェルカ店内

それでも、事業再開の可能性はずっと探り続けていました。
しかし、「これであれば!」と言える、再開とその後の継続の目算に見合う具体的なプランが立てきれないままに閉店の日が近づき、皆様からの問いかけにも「まだどうなるかわからない」という曖昧なお返事しかできないでいました。

チャンスが舞い込みました!

そんな中、11月末日での物件退去の原状回復工事の相談に、現在賃借中物件の管理会社さんに伺ったところ、思わぬ打診がありました。

それは、これまでマジェルカが、“1階をウェルフェアトレードショップ「マジェルカ」、地下をレンタルスペース” として運用してきた形態を、“1階をレンタルスペース、地下をショップ”と、上下階を入れ替えて運営するいう形で、これまで通り物件を貸借し続けないか、という提案をオーナーさんがして下さっている、というものでした。
(ちなみにここの物件は1階と地下1階のセットでなければ借りられない物件になっています)

そして、実はそのアイデアは、ショップの売上げ不振による運営立て直しの方策の一つとして、以前に私の側からオーナーさんと管理会社さんに相談を持ちかけたことがある内容でした。
しかし、その時にはその提案は受け入れて頂くことは叶わず、(難しい話だろうなとは感じていました)結果として退去する決心にいたったという経緯がありました。

「せっかく良いテナントさんに入ってもらっていたから・・・」という言葉もあったように、元々オーナーさんにはマジェルカの活動に意義を感じて頂けていた上に、もしかしたら沢山の方々のマジェルカ閉店を惜しむ声が届いたのかもしれない、その結果、提案を受け入れてくれたのではないか、とも。

再チャレンジを決意!

今回の閉店近くなってからの急転直下の提案、マジェルカ側としては、その後の方針が定まらず進退を悩んでいたこともあり、下記のメリット、デメリットを鑑みた結果、これはチャンスに間違いない!と、もう一度チャレンジをする決心をし、急ぎ不動産屋さんに走り解約届を取り下げたのでした。

そんな経緯で、従来どおりこの場所で事業を再開する事としました。
1階をレンタルスペースとして貸し出し、地下でショップを営業する事で従来より収益を高めることを前提とした再開プランを考えています。

〈メリット〉

  • ポテンシャルが非常に高い吉祥寺中道通りに面した1階をレンタルスペースとして運用することで、地下でレンタルスペースを運営していたよりも高い収益が見込める。順調に運用出来れば家賃をペイできる可能性が高い。

  • 別の場所に移転しないことで、1階と地下1階の原状回復工事をせずに済む。

  • 地下はレンタルスペースとしてすでにそれなりの空間にしてあるので、ショップを移転した際に必要となる入居時の内装工事等も小さく済む。

レンタルスペースとして運用していた地下1階、ここでのショップ再開を考えています。
  • 1階から地下1階への移動なので引っ越し作業も自分たちで行える。

  • 同じ住所で地下に移動するだけなので、これまでのお客様に今まで通り来て頂ける。

  • 吉祥寺というブランド力の高い場所で運営を続けられる事で、製品を供給してくれる作り手の皆様にも、これまで通りの売り場価値を提供し続ける事が出来る。

  • シャッターアートを残せる!

マジェルカのシャッター用に横溝さやかさんに描いてもらった「マジェルカパーク」

〈デメリット(リスク)〉

  • 退去しなくなった事で「1階スペース貸し出し開始」と「地下ショップ営業再開」までの無収益の期間も家賃負担が発生する。

  • ショップが地下となることで、これまでの1階のショップのような飛び込み客は大きく減少して店舗売上は落ちると思われる。

  • 1階のレンタルスペースに借り手が集まらない場合、これまでと同じ家賃負担が、これまで以上に運営を圧迫することになる。 (これが最大のリスク)

  • ショップの片手間に地下のレンタルスペースを運営していたこれまでと比べて、1階スペースの運営や集客に相当なリソースを割く必要が生じる。

この通り、一言に再開出来て良かったとばかりは言えないリスクを伴うものではあり、再開後の事業がうまく回り始めるまでは厳しい状況での運営はしばらく続きます。

それでもこれまでの雑貨売上に頼った運営に比べ、事業が安定する可能性は高く、なによりもここ吉祥寺の場所でショップという場所をこれからも持ち続ける事が出来るということ、これからもこのような場所で全国の福祉事業所で働く皆さんが作る商品を販売させて頂く意義はとても大きいと考えて決断をいたしました。

今後のマジェルカの運営は

前々回のnote記事「マジェルカの今後の話」で、マジェルカの未来を再び拓く為、その活動原資を得るために私達が必要だと考えていることとして下の3つを挙げました。

①マジェルカを市民活動とする
社会的意義の高い活動をしながら公的な支援が得られないマジェルカの活動と場所を、世の中の皆様からの力で活動を続けられる仕組みを作り、皆様からの付託を受けて我々がマジェルカの活動と場所を運営するという形を実現する。
企業スポンサー(法人会員)や個人サポーターなどの共感資金を運営原資の一つとする。
昨年にはクラウドファンディングを行ったが、それよりも継続性のある仕組みの構築を目指す。

マジェルカの営業努力をさらに高める
人頼みだけではなく、営業面での努力や工夫による基盤強化は絶えず努力する。
これは単に収益を高めるためだけでなく、マジェルカのミッションであるウェルフェアトレードの意義を高め、広める上でも「売ること」が必然となるから。
ただし、日々の店舗運営・オンラインショップ運営とともに行うためには人員体制も必要。

マジェルカの雑貨販売活動以外での事業収益を作る
マジェルカでの福祉雑貨販売を継続し、店舗という場所を維持するための手段として収益の柱を他にも探る。
自主製品のコンサルや研修事業など、できればウェルフェアトレードに関連がある活動にしたいとは考えるが、過去に研修実施主体(行政や中間支援団体)へ働きかけた結果を思い出せば、そこに期待するのは時間や労力の無駄になると考えているので、その点は方法を変える。。。
場合によってはウェルフェアトレードをすすめる為にウェルフェアトレードと全く関連性のない事業でも。

今回のリニューアル後の運営計画では、

②の”マジェルカの営業努力をさらに高める”というのが
「 地下1階でのショップ運営(実店舗・オンラインショップ)」
という部分にあたります。
ただ、今まで通りの売り場や商品展開をそのままに、ただ地下で再開させるのではなく、せっかく立ち止まる事が出来るこの期間に色々見直しを行ってパワーアップをさせたいと考えています。
とても小さな市場にも関わらず、なぜか過当競争になりつつある福祉雑貨の今の市場の状況を冷静に分析して、
今後はマジェルカの立ち位置をどこに置いて活動していくべきか。
マジェルカはどういう人たちから何を期待されているのか。
マジェルカが価値を提供すべき相手は誰なのか。
そもそも、マジェルカの強みはどこにあるのか。。。
単純に目先の売上を高める事、手間を後回しにして効率よく沢山の商品を集め売るという事では無いとは考えています。

そして③の”雑貨販売以外での事業収益を作る"が今回は
「1階でのレンタルスペース運営」ということになります。
出来れば、自主製品の商品企画や相談事業等、実績も自信もあるウェルフェアトレードに関連がある活動が収入源になれば一番嬉しいのですが、今回は、マジェルカがウェルフェアトレードを続けるための手段として、それ以外の事業を収入源の一つとするということです。
でも、どうせやるのであれば、今までマジェルカがショップとして存在していたこの空間、せっかく持っているポテンシャルの高いスペースを、色々な人と関わりながら面白い場所にしていきたいという構想を描いています。
この件はまた近々改めて詳しくご紹介させて頂きたいと考えています。

今回、以上の2つにチャレンジ出来るチャンスを得ました。

しかし、マジェルカの再建とその後の継続のための収益源を、それら2つの営業努力によるものに頼るだけでは、これまでの結果からも現実的な試算上からも、残念ながらもうさすがにチャレンジは出来ないし、したくないと考えています。
そこでもう一つ加えたのが①の"マジェルカを市民活動とする"というものになります。
これは、今までもお買い物やクラファンのご支援などで、見える形として頂戴していた「マジェルカを続けてほしい」「社会にはマジェルカの場所や活動が必要」というような思いを、また、異なる方法で、細くても良いから長く続く形として届けて頂く事を期待するものです。

いわゆる「共感資金」を得る事によってマジェルカを運営し、なによりも継続的な活動とさせていくという仕組みです。

上記に挙げた、営業努力による②と③、共感資金による①、この3つのどれを欠いてもマジェルカを安定させ、継続させる事は今後は不可能だと考えています。

急ピッチで再開準備を進めます

たくさんの方から労いの言葉とともに、体や心を休めるようにとの温かいお気遣いの言葉も頂いています。
急遽舞い込んだチャンスを活かした今回のチャレンジに、スタッフ達もボランティアとして運営に関わってくれると言ってくれました。
これで、当面のマジェルカは私も含めて全ての人間が手弁当で運営する活動になりました。
しかし、これだけの活動を気持ちだけで維持する事は出来ません。
きちんとしたスタッフとしてその先のマジェルカをしっかりと支えてもらう為に、ボランティアではない正規スタッフになってもらう必要があります。

せっかくの労りのお言葉に甘えたい気持ちもありますが、その余裕は無さそうです。。。
いち早くマジェルカの再開を果たし、いち早く必要な活動の原資を得られるようにするためにも、そして、なにより皆様からのご期待に応え続けられるように、既に急ピッチで準備を始めています。

地下のショップ再開はこれから1から商品を集め、店作りを行い、出来れば来年の1月には再開をさせたいと考えています。
家賃負担分を賄う上で重要な1階のレンタルスペースの運用は、少しでも早く、とはいえ、空間を片付け、仕組みを整え、告知を開始するなどして、12月には貸し出し可能にしたいと考えています。

そして、マジェルカを市民活動として支えてもらう共感資金集めのための、マンスリーサポーターの仕組みはなんとか作りました。
今後のマジェルカの再開や、継続の判断に関わることでもあるので、今回は一旦目標を設定させて頂きました。

是非、皆様のお力を貸して下さい!

マンスリーサポーターの募集ページは下記から!

上の画像クリックでマンスリーサポーター募集のページが開きます

最後に、このたび沢山の方に対してご心配をおかけし、マジェルカの再開を気にかけて頂きながら、「今後どうするか・・・」というお話しを差し上げる事が出来ないでいました。
閉店を悲しんで下さった皆様、心配して下さった皆様にはお騒がせをしてしまったような形となり申し訳なく恐縮ではありますが、この度急転直下、早々にこのような形で再スタートを目指すお知らせとなりました。

どうぞ今後ともマジェルカをよろしくお願い申し上げます。

2022年11月15日

株式会社マジェルカ・一般社団法人マジェルカ 代表 藤本光浩

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