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人間力を育む、ファミリーのような温かみのある会社 昭電工業株式会社

昭電工業株式会社は、火力発電所や工業団地の電気工事など、舞鶴に本社がありながら関西一帯の電気設備工事に携わる企業です。昭和39年の創業以来、約60年の歴史を誇り、現在は、2代目の目見田園子(めみたそのこ)社長を中心に13名の社員が働いています。

今回は、社長の目見田園子さんと、CADオペレーターとして働く森津尚子(もりつなおこ)さんにお話をお伺いしてきました。

社長の目見田さん

「あんたが継いだら会社がつぶれる」
厳しい言葉もバネに頑張って来た10年間

社長に就任されてからのこの10年間はどのような道のりでしたか

目見田さん「父から会社を継いだ当初は分からないことばかりで、社員からも「あんたが継いだら会社がつぶれる」と厳しい言葉をかけられたこともありました。当初は社長と認めてくれず「目見田さん」としか呼んでくれない社員もいました。

それでも、父が必死に守ってきた会社だったので、私も「何とかして会社を守っていかなくては」と、一生懸命でした。資格を取得するなど、とにかく目の前のことを必死に頑張っているうちに、「目見田さん」と呼んでいた社員も認めてくれたようで、5年くらい前から「社長」と呼んでくれるようになりました。

できることを必死にやってきた、その姿を社員は見てくれていたんだと思います。

私が社長になった10年前は、建設業界で「女性の社長」は珍しく、取り巻く環境も厳しいものでした。まだ女性進出やジェンダーレスといった言葉は浸透しておらず、銀行では厳しい声を掛けられ、現場に行っても嫌な顔をされましたね。ここ数年で、ようやく女性が活躍する機会も増えてきて、世間の理解も深まり、私もずいぶんとやりやすくなりました。」

男性社員だけではなく、女性社員も現場で活躍

女性も男性も関係ない
ひとりひとりがスペシャリスト

目見田社長が仕事をする上で大切にされているのはどんなことでしょうか

目見田さん「私は、社員と関わる時間を大切にしています。仕事の話だけをするのではなく、親には言えない話や、相談事も聞いたりしています。「社長」というより「親戚のおばちゃん」のような感じですかね。

ちょっとしたコミュニケーションをとり、普段から話しやすい関係を築いていることで、例えば仕事で失敗してしまった時、正直に言ってくれることなどに繋がると思っています。

みんなで仕事をする上で、大切にしているのは、女性だから、男性だから、というのは関係なく「みんなひとりひとりが、スペシャリスト」ということです。

現場に行くのは男性だけで、女性は事務作業を担当しているという会社もあると思いますが、昭電工業では、建設ディレクターという資格を女性が取って、実際に現場で話を聞き、資料作成や資材発注を行っています。

確かに、力が必要な仕事もありますが、それは男性にお願いしたらいいですし、気にする必要はありません。むしろ、女性がいることで男性だけの現場では放ったらかしで危ない資材の整理整頓をしてくれたり、休憩中のおしゃべりも話が弾んで、コミュニケーションもとれたりと、現場の作業が円滑に進むこともあると感じています。

性別に関係なく、自分の得意分野をいかしながらみんなで支え合える社風を大切にしています。」

CADオペレーターとして活躍する森津さん

「人生1度きり」
性別にとらわれずいろいろな事に挑戦

では、森津さんから見て昭電工業はどのような会社でしょうか?また、業務を行う上でどのようなことを気にかけておられますか?

森津さん「私は、5年前までは昭電工業からの派遣として、造船所で勤務していました。大企業の中で働いてみて感じたのは、自分はたくさんの社員の中の1人で、代わりの人はいるということです。極端に言うと、仕事を淡々とこなしていれば何も言われないし、できないことがあれば、その仕事は他の人に回されます。

それに比べて、昭電工業は、人は少ないですがその分、みんなが協力し合って業務を進めています。自分だけではなく、家族の誰かが、病気やケガをしたら皆が気にしてくれますし、みんな良い人間関係を築けているのではないでしょうか。

私は、入社当初はCADの資格は持っていませんでしたが、業務で資格が必要となり、必死に勉強しました。教えてもらう方から、厳しい言葉を掛けられることもありましたが「自分がやらなくては」という一心で、頑張りました。

また、取引先との納期もありますので、遅れてしまったら会社の責任になる。会社に恥はかかせられないと思って、一生懸命でした。自分の業務が会社の成績に直結していることが、大企業では経験できないやりがいだと感じています。

また、社長と社員の懸け橋的な役割も担っています。例えば、社長は新しいものを導入したがりますが、現場の社員、特にベテラン社員はそれを嫌がり、従来の方法のまま業務を進めようとします。そこをなんとかとお話しして、社長の意向に沿うようにお願いしています。

後輩の若い社員と一緒に飲みに行くこともあり、これまでの経験をいかして、会社以外での関わりも大切に、社員みなさんのフォローを行っています。」

目見田さん「森津さんは、ガッツがすごくて、みんなが頼りにしているお姉さん的な存在です。社員が悩んでいたり、上手くいってない時には、そっと声をかけて飲みに行ったり話を聞いたりしてくれています。それだけではなく、私と一緒にいろいろなことに挑戦してくれ、とても心強いです。

森津さんのように、性別にとらわれず、いろいろな事に挑戦できる環境が昭電工業には整っています。事務以外のお仕事もたくさんあり、現場に行きたい方も大歓迎です。

人生1度きりですので、女性社員にも、「女性だから」という概念にこだわらず、さまざまなことに挑戦してほしいと思っています。」

社長と社員は仕事以外のことでも話せる関係

男性も女性も、持ちつ持たれつ
男女問わず子育てを!みんなで支え合う環境

女性社員も多いということですが、会社として働き方のサポートはありますか?

目見田さん「社長である私も子育てを経験しているので、働きながら子育てする大変さは理解しています。

有給は1時間ごとに取得できるようになっており、男女問わず、お子さんの急なお迎えのための早退や発熱のための休みが取れるようにしていますので、家族みんなで子育てに関わってほしいですね。

会社としては、このように誰かが急に抜けることがあっても業務を進めることができるよう、情報共有は常に行っています。

有給も、事前に申請すれば好きな時期に取得できます。家族旅行のために数日連続で取得することも可能ですし、その時も他の社員は「どこに行くの〜」と聞くなど、温かい雰囲気です。

私自身も若い社員に「最近休み取ってないけど、大丈夫?」といった声掛けを行っており、休みを取りやすい環境をつくっています。」

「京都モデル」ワーク・ライフ・バランス認証など、さまざまな認証をうける

人間力で勝負
みんなが責任をもって働ける職場を目指す

最後にお2人から、これからどのような会社にしていきたいですか?

森津さん「これから入社される若い世代の方と一緒に頑張って勉強して、いろいろな事に挑戦していきたいです。

みな世代も性別も違いますので、ひとりひとりの価値観を受け入れながら、どの社員にとっても心地よいと感じられるような環境づくりに取り組んでいきたいと思います。」

目見田さん「昭電工業にいたら「人としても成長できる」と感じてもらえる会社にしていきたいです。

暗い顔をしている同僚がいたら気遣ったり、フォローし合ったりできる思いやり・助け合いの精神を持つことや、お客様ともしっかりコミュニケーションをとっていけることを大切にしたいと思っています。」

技術力だけではなく、人間力溢れる昭電工業。目見田社長を中心として、これからどのように社員が成長していくのか楽しみですね。


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