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充電

地元の駅に着いて、久しぶりに空気を吸う。

「息ができる。」

ほとんど人のいない中、新鮮な空気を吸いながら、そこらへんの写真を撮った。
山と川だけしかない。
住んでいたときはそんなに意識しなかったのに、
久々に帰ると写真におさめたくなる。

もう、涙腺は崩壊していたので、
マスクと眼鏡と帽子で隠しながら家に帰った。

帰ると父と母が朝ごはんを食べているところだった。
へらへらと誤魔化しながら荷物を置き、
何かを察した父がダイニングから移動して母と二人になったあと、
私も朝ごはんを食べた。

「美味しい」
と言いながら涙が止まらなくて、笑いながら母が背中をぽんぽん叩いてくれた。
なんで泣いてるのかよくわかっていなかった。
安心したのか、辛かったのか、嬉しかったのか、感情が混ざりすぎて迷子だった。

寝ていた妹が起きてきて、私がいると聞いて喜んで抱きついてきてくれた。
いやーーかわいい。

出勤前の合間をぬって、趣味のケーキを作ってくれた。
一瞬で作って冷蔵庫に入れて颯爽と仕事に行く妹がかっこよすぎた。

他にも妹が作っていたパンやパイも食べた。

父とはたくさん話し、なんとなく気づいていたけど父も私と同じ病気だと聞いた。

母とは父の3倍くらいたくさん話し、久々に一緒に買い物に行った。

二泊三日の間で夕方と朝に散歩に行った。
本当に、本当に気持ちが良かった。

わかりあえたこと、
わかりあえないこと、
ハッピーエンドなんてことはないけど、
良いリセットになった気がする。


今、これを書いている帰りの新幹線の中。
早く、絵が描きたくて仕方がない。


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