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歌詞

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音を付けてくれる方、あわよくば僕と二人三脚でやっていける相方さんが欲しいという下心です。
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2021年3月の記事一覧

また春、僕ら嫌って

開花予想が外れた 嬉しそうに君は笑ってた 蕾をすり潰せば春が香る ここで閉じ込めて置きたい 隙間風が吹き込んだ 君は目を細めた ありがちな別れが僕らを襲う 僕は忘れ物をする 歪んだ顔を二回見た 僕も真似して嫌った 催花雨に煙る嫌いな町が 少し欲しくなった 枝垂の君は頁を捲る 初春はまだ寒い 好きなものを手放していく 桜になり損ねた 君の嫌った春 花言葉を一枚、はらり降らせて 散れと願う間も 君は哀しく笑う 桃色を映し出す 君の眼に残花 今、ここに春を置き去りにして 紙の

終わらない音楽だけが欲しかった

珍しく夜が怖かった 電気は付けなかった 冷ややかな瞼裏が少し心地良い 目を開けてしまえば 夜が僕を襲うから 「朝が来なければいい」なんて 夜を嫌う僕は言う 生温かいフローリングの上で 世界の終わりを願ってる 強く吹いた風が窓を叩く 死神が多分そこにいる 瞼を閉じているのかすら分からないまま 朝が来たら散歩に行こう バラードでも聴きながら 海沿いを歩こう 優しい潮風に目を細めて 僕はイヤホンを付けた まどろみに身を委ねた 音が鳴り止む度 薄っぺらな膜は剝がされていった イ