2018年・特によかった本3冊

みんなもすなるnoteというものを、私もかいてみんとてするなり

皆さんはじめまして。Webベンチャーで事業企画をやっています、たいすけと申します。2018年で26歳になりました。Webメディアのディレクターからキャリアをスタート、メディア企画〜運営ならびに新規事業開発を経験。現在は全社の事業モニタリング体制の整備、全社の戦略コミュニケーションや戦略KPIを設計・運用をメインの仕事としながら、隙あらば新規サービス開発を狙って仕事しています。

さて今回、冒頭にも書きましたが、周りの人でnoteをやっている方が多いのであやかろうと私もはじめました。今後、学びやマーケのあれこれなどはここに学習の定着も兼ねて残していきます。

第一回目のテーマは2018年に読んだ69冊の本の中から、特に学びが多く、皆さんに自信を持ってオススメしたい書を3冊紹介します。

一点、注意としましては、2018年に発売された本が分母ではなく、あくまで私が2018年に読んだ本が分母になります。要は最新の書籍だけを読んでいるわけではない、ということです。そこだけお見知り置きください。

では気を改めて、本題に入りましょう。2018年特によかった本を紹介していきます。ちなみにamazonへのリンクが飛んでいますが、アフィリエイトリンクではないので皆さんご安心ください。

1冊目: 孫子の兵法

時代を超えて成功者たちに読み継がれ、
今なお絶大な影響力を持つ名著!
この世界最高の「人生戦略の書」をどう読むか!

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【オススメポイント】
・原文と和訳をセットで記載しつつ、内容解説は平易なため「読み返しやすさ」が高い

【特にこういう人にオススメ】
・孫子を読んだことがない全てのビジネスパーソンの方
・部下を持ち、P/Lの責任も初めて持つことになった方
・マーケティング部門など、横断的に資源をマネージする立場の方
・昔孫子を読んだけど、その時から立場や責任も変わった方

孫子という名前は一度はおそらく聞いたことがあるでしょう。どんな人で何をやったかはwikipediaをご参照ください。

孫子の兵法書自体は紀元前500年あたりに完成したと言われています。つまり、約2,500年に渡り、古今東西の武将・政治家・資本家・経営者に読み継がれてきた名著なのです。

そして、これは孫子に限った話ではないのですが、これほど長い年月に渡り読まれ続けるものは極めて普遍的で、かつ、すごくいい意味で抽象度が保たれている内容になっています。抽象度が保たれている内容とは、読後に即実践するというとすれば各人の工夫が必要な内容になっているが、示唆に富んでいるという意味で使っています。

普遍的で示唆に富む内容であるということは、読者のステージに合わせて「発見」の内容が違うということです。つまり、孫子は何度も何度も読み返していくことで真に価値を見出すことができる一冊である、と言えます。

そういった論点に立った時に、今回紹介している一冊はとても読み返しやすくなっています。
構成が原文と和訳、ならびに意の解説と実例の4点構成であることと、後者の解説・実例がとても平易に書かれているためです。この構成は、Kindleなどで「しおり」を挟み特定部分だけを読み返すといったケースでとても効果を発揮するでしょう。

ちなみに、私は横山光輝の漫画・三国志が好きでして、作中度々名前が登場したことでその名を覚えました。確か初めて孫子を手に取ったのは高校生の時で、当時は内容をよく理解できなかった記憶があります笑。その後、大学生になりもう一度呉子も合わせて1回、社会人2年目に1回、そして4年目の今年に1回読んでいるので計4回読んでいます。

繰り返しですが内容がとても噛み砕かれていたので、「読み返しやすい」という論点で非常に良かった一冊でした。誰がいつ読んでも学びが多い一冊なので、会社やチームでこの本の読書会をしてみてもいいかなと思います。

2冊目: Hacking Growth グロースハック完全読本

技術とデータを活用して手掛ける製品の価値を見定め、
その価値を的確に伝えるマーケティング施策を製品そのものに埋め込むーー。
近年、「グロースハック」と呼ばれる手法を用いて急成長を果たす企業が
シリコンバレーを中心に続々と生まれている。
本書は、このグロースハックを生み出した人物であるショーン・エリスが、
Facebookでプロダクトマネジャーを務めるモーガン・ブラウンとともに
初めて書き下ろした一冊だ。
彼らが幾多の企業でグロースハックを実践し、体系化してきた手法を、
網羅的に記した決定版となっている。

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【オススメポイント】
・豊富な実例から人材育成方法まで、実践的な内容のみが凝縮されており、すぐに自組織に取り入れやすい

【特にこういう人にオススメ】
・部門を横断して施策を推進する方
・プロダクトマーケティングに関わるデザイナー、エンジニアの方
・何らかのKPI目標を追いかけている方
・組織内のナレッジの標準化を目指しており、成功確率を上げたい方

グロースハックという言葉が特にデジタル領域で市民権を得てから数年経ちました。今では、某Wante○lyを中心に、求人媒体に出ている求人でもちょいちょいグロースハックの表記を見る機会が増えました。

成長を「ハック」するわけですから、言葉だけ聞くとすごい裏技!みたいなのを想起されがちですが、大抵、実際はそんなチートメニュー的なものはありません。

いや、厳密には、一時的に数値を伸ばすような瞬間的な裏技はあるかもしれません。ただ、継続的に伸ばし続ける裏技は存在しません。そして後者のような伸ばし続けることの方が圧倒的に大切なのは言うまでもないでしょう。

事例として扱われているようなAirbnbなど、大きく伸びてきたサービスの裏側には確かにグロースハックは存在しています。そしてグロースハックの真髄は、リーダーを中心としたチームの不断の努力であると思い知らされる一冊です。

先ほど、特にこの書の素晴らしい内容として、「自組織に取り入れやすい」と前述しました。

その理由は豊富な実例があるからなのですが、何の実例があるかというと「組織としての働き方」。KPIなどの数字を伸ばす要因としては、もちろん、各人のスキルセットも重要な因数ではあるのですが、しかし、実のところ、「チームとしてのアイディアの整理・採択方法」「チームとしての施策の動かし方」「チームとしての反省の仕方」の3つが圧倒的に数字の伸びを左右する重要な変数です。

そして、この3つの重要な変数をどう動かすか、という実例が詰まっているのです。故に、自組織に取り入れる上での参考材料としてはこれほどいい教材はありません。

マーケター、デザイナー、エンジニア‥‥異職種の人たちが共通の目標に向かってグロースをハックする。とどのつまり、これはチームワークです。グロースハックの本質とは、チームワークをハックすることだと思い知らされる良書です。

3冊目: NETFLIXの最強人事戦略~自由と責任の文化を築く~

DVDの郵送レンタルから、映画のストリーミング配信、独自コンテンツ製作へと業態を進化させながら驚異的な成長を続けるNETFLIX。その成功の秘密は、型破りな人事制度に支えられたカルチャーにある。「業界最高水準の給料」「将来の業務にふさわしくない人は解雇」「有給休暇は廃止」等、同社の元最高人事責任者が刺激的な戦略の精髄を示す。「シリコンバレー史上、最も重要な文書」と呼ばれたNETFLIX CULTURE DECKを元に書籍化!

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【オススメポイント】
・ものすごくストレートな物言い(褒めてます)で、組織設計における論点をぶった切っているため清々しく学びとして入ってくる
・一つ前のHacking Growthと併せて読むと示唆と学びが2倍!

【特にこういう人にオススメ】
・部下を持ち、P/Lの責任も初めて持つことになったマネジャーの方
・戦略人事を志す方
・変化の激しい業界に身を置いているビジネスパーソンの方
・ディスラプターと戦っている業界のビジネスパーソンの方

最後の一冊はNetflix本です。ミーハーでごめんなさいw

最初この本を手に取った理由は、周囲の方々が「これは学びが多い」「とても面白い」といった内容を口々に話されていたからでした。実際読んでみると、なるほど確かに!と言わされる素晴らしい一冊だったと思います。

企業と事業を成長させるにあたって、人事面から見たときの阻害要因が何になるか、ならびにそれをどう解決してきたかをとてもストレートに記しています。

・最も大事なのは必要な職種にどこよりも優秀な人材を確保すること
・そのためには理想の仕事からブレイクダウンして人材要件を作ること
・ならびにリーダーの仕事は最高の仕事をするチームを作ること
・そのためにはどこよりも高い給与を支払うこと
「やりがい」は高い給与とセット
・優秀な人材が向き合うべきジョブが存在しなくなったら「円満に送り出す」
・コミュニケーションは双方向でこそ成り立つ
従業員エンゲージメントという言葉に逃げず現実と向き合う

この辺りの内容を中心に赤裸々に書かれているのですが、さながらヒューマン・ドラマのような作風でとてもスラスラと読めました。

ちなみに、先ほどHacking Growthの書評で「グロースハックの真髄はチームワークのハックである」と書きましたが、そういう意識でこの書を読むと大変学びがあります。なぜなら、「企業を1組織として捉えた時のハック」が詰まっているからです。

ここで書かれているようなことは理想としては理解できるけど、実際にやるとなると難しい‥‥となるような企業や組織が多いかと思います。

だからこそハックという言葉がふさわしいのです。簡単にできないことを、知恵を絞り出し実現していく過程こそ「ハック」なのです

例えばわかりやすいところでいくと、「最高水準の給与」を支払うには、当然ながらキャッシュが必要です。しかしこの本ではそのキャッシュの集め方は書かれていません。他にも理想の仕事からブレイクダウンして人材の要件定義を作り採用する、とありますがそもそも理想の仕事の定義が必要です。しかし、当然ながらその方法は書かれていません。

このような、表記されているメソッドの裏側にある「見えない努力」こそ全てのキモです。どこまでも事業と組織の成長とは、個々人の泥臭い努力の総量で決まるものだなと思い知らされます。

そして、どこよりも、誰よりも努力するような人が束となることで、Netflixのような成長を実現することができるのだなと強烈な学びになりました。

ちなみに私は読んでいてリクルートを思い起こしました。中で働いたことはないのですが、実際に働いている方やアラムナイの方の話を聞いていると、近い部分はあるだろうなと感じています。自分より優秀な人を採用しろ、とか。よもやま、とかそういう話ですね。

おわりに

お付き合いいただきありがとうございました。
今回特記をしなかったものの中にも、読んでオススメだった本はたくさんあります。思いつくあたりでは以下です。

・ブランディングの科学
・プラットフォームブランディング
・マーケティングとは「組織革命」である
・なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント
・ソーシャルメディア四半世紀:情報資本主義に飲み込まれる時間とコンテンツ
・カスタマーサクセス サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
・センスのいらない経営
・エンジニアリング組織論への招待
・世界はシステムで動く

こうしてみるとすごい偏りがありますね。もっと組織論は広げて読んでいこうと思います。デザイン系も今年はさほど読みきれなかった感覚を持っているので、もっと本の虫になっていこうと思います。

みなさま、ぜひオススメの本があれば私までコメント、直接ご紹介いただけますと幸いです!

では、良いお年をお過ごしください^^
来年もよろしくお願いいたします。




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