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オリックス・バファローズ事業企画部の方に聞く!お仕事Q&A(学生舞洲プロジェクトイベントレポート)

第1部 球団の企画職についての講義

ファンイベント企画会議第1部では、オリックス野球クラブ株式会社・事業企画部の洞井知彦様をお呼びして、イベントを立ち上げるための過程やお仕事をするために大切にしていること等、学生舞洲プロジェクト代表の田渕とインタビュー形式で様々なお話を伺いました。

Q.事業企画部企画部主任のお仕事内容は?
A.ファンの方に対するマーケティングやIT・デジタル施策の企画全般
 eスポーツに関する企画です。

Q.マーケティングとは具体的にどういったことをしているのか?
A.現在のファンの興味・関心の傾向に関する調査や、外部でのいわゆる“流行り”を把握し企画につなげています。

Q.今年のオリ姫デーは話題になっていましたね。
A.女性には着目しています。女性のみのプロジェクトチームが担当しており、おしゃれなもの・流行りを取り入れ、実験的な意味合いもあり「カフェ」をコンセプトにしてみたんです。

Q.女性ファンに対する企画・イベントが多いが、きっかけはあるのか?
A.近年、女性がおこしたブームが多いです。ハロウィンや韓流ブーム、カープ女子なども女性がおこしたものであり、さらに女性はそうしたブームを広める力(拡散力)を持っているため、女性ファンは重要ターゲットだなと。
球団側の想定を超えたグッズの使い方などをSNSで拡散されたりしているため、今後も注視していこうと考えています。

Q.企画・運営の際に気を付けていることはあるか?
A.球団の方針のもとで、全社員から案を募り、データなども参考にしてコンセプトを決めています。シーズンの前半、中盤、終盤などでも客層が異なるため、そうした部分にも注意を払っています。コンセプト決定後、各部署にそのコンセプトに合わせた企画を進め、(食品部門やグッズ部門など)さらにイベント終了後に目標として立てた数値等を達成したかどうかのフィードバックも大切にしています。

Q.過去にうまくいかなかった経験はありますか?
A.チームの好不調によってイベントを変更しなければならない場合もあります。(不調の時にあまりはっちゃけたものはできないなど)。例えば、終盤はどういった順位であっても特に必死になっていることが予想されるため、そういった雰囲気に合うイベントをあらかじめ用意しておくなどすることで、チームを盛り上げるあるいは、被害を最小限にとどめるなどの配慮が必要になってきます。
シーズン終盤に関しては2種類の企画を準備しておく場合もあるんです。

Q.いつ頃から準備し始めるのか?
A.前のシーズンから始めるが、終盤に関してはチームの調子に合わせて臨機応変にイベントを減らしたり追加したりしています。

Q.チームが現在1位だが、好調なときに新たに生まれる仕事や変化はあるのか?
A.交流戦優勝を受け、新たに優勝ステッカーを配布したり、大活躍中の選手のグッズを作ったりするなど、臨機応変に新たなものを生み出していきます。チームの調子によって左右される商材とそうでない商材があるため、チームの調子によって各部署にかける人員の割合を変えたりなども。
チーム状況に関わらず一定の利益を生み出せるようにしておくのがマーケティング部門の仕事です。

Q.お仕事の中で大切にされていること、企画立案で重要なことは?
A.スポーツ業界にはステイクホルダー(関係する人)が非常に多いです。(選手やファン、球団関係者、リーグ、放映関係者、親会社、スポンサー、OBなど)
そのため、それぞれの利害関係を調整しながら進めないといけない点があります。全関係者がよしとなる企画を考えることが肝になってきますね。

Q.オリックスと他球団の2社から声をかけられた中で、どうしてオリックスを選んだのか?
A.オリックスでのほうがデータを用いて構想を練ったり、課題を見つけ出して解決していくなど性に合った仕事ができると感じたためです。

Q.前職ではどんなことをしていたのか?
A.メーカーで消費者の動向などを分析していました。

Q.オリックスは中途採用が多いのか?
A.どちらかというと中途採用が多いですね。

Q.IT関係のお仕事の経験は、オリックスで生きているのか?
A.ファンに関するデータを分析すると、例えばチケット買うがグッズをあまり買わないファンがいれば、そうしたファンにグッズを推すなどしています。

Q.アンケートはどういった媒体で行っているのか?
A.コロナ前は紙媒体だったが、コロナ禍ではデジタルで取っています。メールなどでの売り込みもしています。LINEよりもメールのほうがビジネスには向いている面も。

Q.過去のファン感謝祭で印象に残っているものはあるか
A.昨年初めてオンラインで実施しました。これまでは球場で行っていたため、ファンの一部の来場してくださった方しか見られていなかったが、オンラインの影響でそれ以上のファンの方々に見ていただくことができて。今後、球場での開催の際も一部オンラインを取り入れていきたいです。


第2部 ファンイベント企画体験

おこし報告画像

おこしセミナー第2部では、学生同士がグループワークで取り組むファンイベント企画体験を行いました。
Zoomを使ったグループワークで、セレッソ大阪・大阪エヴェッサ・オリックス・バファローズの3チーム合同のファン感謝祭という架空のイベント内で行う、3チームのファンが楽しめるイベントを企画しました。

Bグループ
《子供に夢を与えよう!ついでに見ている人々にも笑いを与えよう!異種目スポーツ大会》
子供たちが選手と一緒にサッカー、バスケットボール、野球を混ぜた異種目競技を行い、見ている人も笑顔になるようなイベントを企画しました。
<<<優秀賞>>>
Cグループ
《ファンからの挑戦状》
3チームの選手が夢のドリームチームを結成し、ファンと対決するというテーマ。サッカー、バスケ、野球だけでなくeスポーツも取り入れ、トレンドをおさえています。さらに、ライブビューイングやインターネットの中継で、会場に来ることができないファンも楽しめる企画に!
Dグループ
《夢の共演‼舞洲オリンピック》
3チームのファンと選手が、一緒にオリンピック競技に取り組みます。形として残り、思い出に残ることコンセプトに企画しました。形として残るものは、選手のグッズがランダムに貰えること。多くの選手と関わるイベントなので合えてランダムにプレゼント。思い出に残ることは、ファンと選手が一緒に競技をすること。貴重な体験でファンの思い出として心に残ります。


審査員からのフィードバック

「形に残るものと思い出に残るものを考えており、ファンの視点に立っていることがわかりやすくてとても良かったです。」
「C班の3会場すべてを使うという案が、3球団合同のファン感謝祭という企画テーマに最も合っていたと思いました。」
「学生らしく社会人の自分たちにはない考え方などもあり、とても参考になりました。」
「具体的な競技案やターゲットが考えられており、イメージがしやすく、企画的には具体的で良かったと思います。」


おこし担当者から感想

プロスポーツチームの大阪エヴェッサ、オリックス・バファローズ、セレッソ大阪の社員の方と一緒にイベントを行ったことはとても貴重な経験になりました。このイベントの開催に至るまでに準備、スケジュール管理や社会のマナーなどをこの機会でたくさん失敗しましたが、みなさんがとても丁寧に教えていただき、たくさん学ぶことができました。イベントのご協力、私たちに多くのアドバイスをしてくださった大阪エヴェッサ、オリックス・バファローズ、セレッソ大阪の3チーム様には多大なる感謝をしております。

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