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『事実』と『真実』の定義

カラダは子供・頭脳はオトナな人のおかげですっかり定着した
『真実はたったひとつ!』のセリフ。
しかし、真実の形は無数に広がっているのです。

事実と真実の違い

【事実】What/何/出来事/事象
何が起きたか。何が起きるのか。
【真実】Why/何故/理由/事情
何故起きたか。何故起きるのか。

事実は『一つ』であり不変です。(不正確・偽られていない限り)
真実は『視点の数・状況の数』だけあり、いつでも無限に変化するもの。

事実は『客観的・全体的・絶対的』
真実は『主観的・個人的・相対的』

コ○ン君で言えば
どうやって殺したか=トリックの解明=事実
何故殺したか=犯人の心情吐露=真実

真実=真の事実ではない

ここが最も勘違いされるポイント。
『何がどう起きたか』を調べるのが真実の探求ではありません。
偽られた、隠された、不正確な事実(データ)の調査と修正。
それは通常の事実確認です。

『何故起きたか』を調べるのが真実の追求です。
たとえ背景となる事実が間違っていたとしても、本人が納得できればそれが『真実』となる。その程度のものなのです。

真実は本人にとっては『この上ない宝』
他人にとっては『ゴミ同然』

具体例

事実:りんごが木から落ちた
事実:りんごに齧られた形跡がある
事実:りんごを美味しいと言った
事実:りんごがゴミ箱にある

事実=何が起きたか

真実:重力によって落下した
真実:お腹がすいていたのでりんごを齧った
真実:本当は不味かったが美味しいと言う必要があった
真実:りんごが腐っていたので捨てた

真実=何故そうなったか

よくセットになる言葉

真相:隠された・偽られた事実・真実の全容
現状:表向きにも公表されている現在の状況・状態
実情・実状:表向きの公表とは違う(伏せられた)ありのままの状況
事情:理になっていないが、そうせざるを得ない理由・経緯

終わりに

人は事実(何)よりも真実(何故)に惹かれます。
表面的な結果より、それに至った経緯にこそ魅力があるのは、そちらに本質があるからです。

『真の事実』という意味で『真実』を使うのは誤り。
真実は人の数だけ、視点の数だけ、無数に存在して変化するものです。

あなたが知りたいのは『事実』ですか?『真実』ですか?

自然栽培・オーガニック食品の生産者に還元します