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絶対に負けられない戦いが、百人一首にもあるのだ!

僕が、百人一首を知ったのは小学校5年生だった。

担任の阿部先生が、百人一首を教えてくれたのだ。競技かるたのルールを教えてくれて、旧字の読み方も教えてくれた。

国語と道徳の時間を、百人一首に「これでもか!」というほど充ててくれたのだった。
昭和50年代の、古き良き大らかさゆえ可能だったわけで、令和の今では不可能だろう。

阿部先生は、リーグ戦を開催した。
クラスではなく学年で。

田舎の北の外れの小学校で、同級生は20人しかいなかった。
学年全員で普通の小学校の0.5クラスという人数で、だからリーグ戦が可能だったのだ。

とは言ってもリーグ戦。総当たり戦だから、全部で380戦にもなる。

阿部先生は、大きな模造紙にリーグ戦の表を書いて、教室の後方に貼った。
こういうヤツだ。

縦も20人、横も20人の、デッカイ表だった。
5年生で1回。6年生で1回。それぞれ半年以上かけて行なった。


🍀🦖🍀🦖🍀

後に高校生になって、僕には、大好きな句が見つかった。

忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は
      ものや思ふと 人の問ふまで


現代語訳は以下の通り。

私の恋は、誰にも悟られないように秘めてるつもりだったが、どうやら顔色に出ているみたいだ。あの人のことを思うと、人が「どうかしたの?」と訊ねてくるほどなのだから

僕の好きな現代語訳

上記の現代語訳は、高校生の時に誰から聞いたもので、おそらくは国語の先生だったはず。
ネット検索すると、正しい現代語訳は少し違うみたいだ。

でも、そんなのは関係ない。

僕は、この現代語訳が非常に気に入っているのだ。


🍀🦖🍀🦖🍀

30歳を過ぎてから好きになった句もある。

来ぬ人を 松帆の浦の 夕凪に
   焼くやもしほの 身もこがれつつ


この句を好きになった理由は、「しほ」の2文字。
現代語訳を調べると、とんだ勘違いをしているのだが、そんなことは関係ない。

当時の部下が、「この句だけは絶対にとる」と鼻息を荒くしていた。
「なぜ?」と聞くと、「僕はシホちゃんが大好きだったんです」と答えた。

「おお! 同じだ!」と、僕は部下と抱き合って涙を流した。

僕も、高校生の時【シホちゃん】というマドンナがずっと好きだったのだ。(もう1人【トモちゃん】というマドンナも好きだった)

正しい意味とか漢字で書くととか、関係ない。
この句だけはとらせない。僕が絶対にとるのだ。


このように、百人一首とは面白いのである。
僕は、妻のゆかりちゃんが大好きだ。






おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1484話です
※この記事は、過去記事の書き直しです

PS. 僕のKindle本 ↓『いいかい、タケルくん』【考え方編】です。


読むと、恋人ができてしまう自分に変わります。
恋愛とは、若者だけのものではありません。

人生100年時代。
40代、50代、60代、70代でも、恋愛って必要です。(僕の主観です)
そばにいるパートナーは、誰にだって必要ですよ。(僕の感想です)

「考え方」ですから、若者だけでなく中年にも参考になります。
もちろん若い男性には、モロ、参考になります。

女性にも参考になります。
【男の思考】が詳しく書かれていますから。
「男性って、そんな考え方をするんだぁ」と、きっと参考になります。

ご一読いただけたら幸いです。


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