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【創作】僕のお姉ちゃんは優しい女の子で、サンタさんは腰を痛めていたのだった

「ここちゃんは、サンタさんから何を貰ったの?」と僕は質問した。

ここちゃんは、妻の親友のお孫さん。
小学1年生の女の子で、綾瀬はるかさんに似ていて、メッチャ可愛い顔をしている。ちなみに、ここちゃんのママは、ウチの娘と同級生で幼なじみだ。

ここちゃんは、「ホイップる」を貰ったと教えてくれた。

「オジサンは子供のとき、サンタさんに何貰ったの?」と、ここちゃんに質問された。

「じょーじオジサンの所には、サンタさんは来てくれなかったんだよ」と、僕は答えた。
「それは、オジサンのお姉ちゃんのせいなんだ」と僕は話を続けた。

「じょーじ、変な事言わないでよ」と、妻が言った。僕は妻の言わんとする意図は分かったが、そんなことなど心配ご無用だったので、聞き流すことにした。

「お話の続きが聞きたい?」と訊ねると、ここちゃんはコクンと頷いた。

オジサンのお姉ちゃんは優しい女の子だったんだ。そして好奇心が強かった。クリスマスの夜、サンタさんが一目見たくて、眠らないで起きていたんだってさ。

そして真夜中に、サンタさんと会っちゃったんだ。

岩手県を担当していたサンタさんは、サンタさんの中でも凄いお年寄りだったんだ。ヨボヨボだったの。歩くたびに「イタタ、イタタ」と言って腰をさすっていたんだよ。
オジサンのお姉ちゃんは、サンタさんが気の毒になったらしい。「サンタさん、大変なの?」って聞いたら、「私は歳だから腰が痛くて、本当は辞めたいのだが、サンタも人手不足でなかなか辞められないのだ」と、サンタさんは言ったんだって。

オジサンのお姉ちゃんは優しいものだから、「サンタさん。来年からは、私の家には来なくてイイです。その分、休憩してください」って、つい、言っちゃったんだ。
弟の僕に相談することもなく、勝手にそんなことを言っちゃったんだよ。

すると、翌年からはサンタさんが来なくなったんだ。サンタさんは、僕ん家をプレゼント配達リストから外しちゃったんだよ。

ここちゃんは、複雑な表情を浮かべた。

「ここちゃんは心配しなくても大丈夫。なぜなら、あれから50年以上経っていて、サンタさんは世代交代したハズさ。今は若いオジサンサンタさんが配達しているハズだよ」

ここちゃんは安心したようだった。
綾瀬はるかさん似の笑顔になった。

「でも、相変わらずサンタさんは人手不足らしい。この前ニュースで言っていた。ここちゃん、もしサンタさんに『腰が痛いから、来年からは来なくてもイイ?』って聞かれたらどうする?」と、僕は質問をしてみた。

ここちゃんは困った顔をした。

「プレゼントは届けてほしいし、でも、腰が痛いのは可哀そうだしと、困っちゃうだろう?」と聞くと、ここちゃんはコクンと頷いた。

「だから、クリスマスイブの夜は、ちゃんと眠ることが大事なんだ」と、僕は言って、
「ぐっすり眠るためには、日中、たくさん遊んで疲れておくと良いんだよ」というアドバイスも加えた。

ここちゃんは、また、綾瀬はるかさん似の笑顔を浮かべた。




おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1354話です
※僕は、妻のゆかりちゃんが大好きです


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