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『ONODA 一万夜を越えて』和歌山県海南市・特別試写会に行ってきました

 2021年9月19日(日)、雨上がりの青空が広がる日。終戦を知らされず、29年もの間ルバング島で戦闘を続けたことで知られる小野田寛郎さんの自伝を元につくられた映画『ONODA 一万夜を越えて』の特別試写会が、小野田寛郎さんの生まれ故郷、海南市にて開催された。

 主催は古田充司さんをはじめとする海南市の有志たち。この日を実現するために、古田さんたちと配給会社の精鋭プロ集団たちがタッグを組み、素晴らしい試写会が実現した。
 古田さんとは、小野田寛郎さんの生前に行われた、ほぼ最後の講演会『小野田寛郎 名草戸畔(なぐさとべ)を語る』(テレビ和歌山・和歌山放送主催/2013年5月5日)で知り合ってからのお付き合いだ。(名草戸畔については、ここでは触れられないため、こちらをご覧ください)この講演会が、大きな会場で公に小野田さんが登場した最後の機会となった。(この後行われたルバング島のお話をメインとした講演会が実質の最後。それから約8ヶ月後の2014年1月16日、小野田寛郎さんは帰幽された)古田さんや和歌山在住の写真家の堀田賢治さんには、この講演会実現のために大変お世話になった。当時、堀田さんが、小野田さんが講演会の前に神社を参拝している様子や講演会の風景を撮影してくださり、今となっては貴重な資料となっている。古田さんは、ご高齢にも関わらず姿勢良く立ってお話する小野田さんの姿に感激したという。あの時は私も正直心配になったがそれも杞憂に終わり、お元気に名草戸畔のお話をしてくださったのをよく覚えている。この映画に試写会は、そんな小野田寛郎さんを知る海南の有志たちが動いて実現した。

 今回は、ありがたいことに、実務も映画の宣伝にも何の役に立たない私にも、古田さんがご連絡くださったので、現地入りすることができた。映画は東京の試写で拝見していたので、試写会の最中に主演(青年期役)の遠藤雄弥さんが、小野田寛郎さんの実家が代々宮司を務める「宇賀部神社」を参拝するということで、同行させていただいた。スタッフの方と会場の海南nobinosから車に乗って名草戸畔伝承の残る「クモ池」を通った時、生前の小野田さんとテレビ和歌山の車に乗って同じ道を通ったことを懐かしく思い出した。あの小野田さんがルバング島で生き抜いた29年間が、フランスのアラリ監督によりこんな素晴らしい映画になるとは当時は思いも寄らなかった。

 小野田さんが蘇ったかのような迫真の演技をされた遠藤さんが「宇賀部神社」を参拝することは本当に大事なことで、これが実現できたことを嬉しく思う。遠藤さんは、「できれば撮影前に来たかったのですが」と謙虚に仰っていたけれど、俳優さんがスケジュールを調整するのは大変なことだ。きっと今がタイミングだったのだと思う。取材の最中、神社の木々を黒アゲハ蝶が舞っていた。きっと神社の精霊たちも喜んでいたことだろう。

 参拝終了後には、遠藤さんと小野田典生宮司へ、マスコミ各社の取材が行われた。映画終了後は、遠藤さんと典生宮司の舞台挨拶と、映画の公開を祝って鏡割り、遠藤さんのお話しのコーナー、記念撮影をして、特別試写会は無事終了。旅を終えて帰京したらこのニュースは和歌山だけでなく関西全域で多くのメディアから流れていて驚いた。ニュースは以下の記事を参照ください。多くのメディアが取り上げたため、拾いきれていないものもあるかもしれない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/eaa990f3780953039c68c8f4db385e7287fce3e4

https://natalie.mu/eiga/news/445987

https://www.asahi.com/articles/ASP9M6SMGP9MPXLB001.html

https://nordot.app/812274622299979776

https://wakayama.keizai.biz/headline/1927/

https://www.tv-wakayama.co.jp/news/detail.php?id=65719

https://www.anemo.co.jp/movienews/report/onoda_08-20210921/

 この度は、記念すべき素敵な和歌山での特別試写会に参加させていただき、ありがとうございました。古田さんはじめ海南の友人たちと配給会社のスタッフの皆様に感謝申し上げます。

2021年9月22日
なかひら まい

『ONODA 一万夜を越えて』2021年10月8日ロードショー
https://onoda-movie.com/#

 映画の感想はこちら
『ONODA 一万夜を越えて』を見て

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