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第52回 多摩美術家協会展を終えて

 昨日の26日、会期が終了し、無事に搬出を終えました。来場者数は831名。昨年より200名近く多い人数となり、大盛況のうちに幕を閉じました。たくさんの友人知人にもお越しいただき、ありがとうございました。深く感謝申し上げます。

 今回は、いつものように淡く色を入れた妖精や草木の絵と雰囲気の違う、モノクロームの妖怪のような絵になりました。この絵は、昨年描いたグルグルした蔓の絵を描いているうちに浮かんできたイメージで1年経ってもまだ頭の中にありました。「長いこと消えないイメージ」には何かあると思うので、そのまま描いたらこうなったという作品です。

 この作品は、見ていただいた皆様の反応が今までになく興味深かったです。画面中央の半透明な「何か」を見て、ダイダラボッチ、神、実家の山にいそうな精霊や妖怪、などなど皆さんが微妙に違う表現をします。特に面白かったのは、最初、ぼやっと白いものだと思っていたのだけどよく見たら顔があったという感想。顔にまったく気が付かなかったそう。背景の木や遠くの山や木々はフラクタル構造というご指摘も。背景の小さな花がぎっしり詰まった木は、どこかの国のお祭りで羽織るマリーゴールドの花をぎっしりつけたマントにそっくりだとか。
 描き手としては、木々の枝や木の葉をぎっしり描くイメージが常にあり、いつもそんな絵になっています。人間の目には、遠くのものはこのように細かくは見えません。人の目には少し手前の焦点の会う場所しか、はっきりとは見えないからです。多分これは自然から見た視点なのではないかと自分で勝手に妄想しています。異界の者たちには、何もかも見えているのではないかと。妄想ですけど。
 この作品で、なんとなく次に行くステップが少し見えてきたような気がしました。亀の歩みでありますが、また少しずつ、進んでいきたいと思います。
 まだまだ道半ばではありますが、作品を見てくださった皆様に、改めて感謝申し上げます。

2024年5月20日(月) ー 5月26日(日) 会期終了
10:00ー19:00
(最終日は17:00まで)
入場無料
パルテノン多摩市民ギャラリー
東京都多摩市落合2-35
042-375-1414
京王線・小田急線・多摩都市モノレール「多摩センター」駅より徒歩5分

https://tama-artist.jp/category/news/#entry1096

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