エッセイ「父の死、わたしの性別」
2024年1月9日、父が他界した。
それをきっかけに、自身の性別について心境の変化があった。
わたしは生物学上、男性だ。
しかし心は女性寄りのクエスチョニング。
体の性と心の性が一致していない。
その事で悩みもしたし、
今でも男性扱い、
というより性別によって何かを言われるのは苦手だ。
けれど父を失った今、母を守れるのはわたしだけだ。
その意味で、わたしは男性として生まれて良かったと思っている。
残念ながら、現実では女性というだけで舐められる。
特に母は体も小さく、弁が立つわけでもない。年齢のこともある。
わたしの心は男性とは言えず、不定形な性の形をしている。
身体的にも、女性でありたい願望もある。
それでも、家族を、母を守るため。
男性としても生きていこう、そう思うようになった。
どちらでもある、どちらでもない、
あるいは、
「まんなか」の人間として。
2024.4.10
「父の死、わたしの性別」
日向まいな
(Xへのポストより再構成、加筆修正)
以前の関連記事
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?