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石仏の話(37)うつむく石仏

うつむいて考えているような姿の石仏がある。
苦しむ人間の救済を考えているのだろうか。
人は苦難から脱出するために祈る。
その対象は神であれ仏であれ、目的は苦難から脱出することにある。
自分では脱出できないから、超自然的な神や仏に祈る。
それが、宗教とか信仰の原点とも言える。
ただ、「祈り方」とか「祈る対象」について、他人に難論をしかける人々がいる。
「そんな祈り方は不真面目だ」
「祈る対象が間違っている」

しかし、真面目に祈っている人の気持を、理解できない神仏などはいない。
祈りに優劣とか真偽とかを言い出す人の心のほうが、濁っているのではないだろうか。

人間の幸福につながる信仰は、本来窮屈なものではなく、素直で純粋なことが第一ではなかろうか。

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