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石仏の話(42)鎌倉円覚寺

北鎌倉で降りて、円覚寺に入り、まっすぐに、ずっと坂を登っていくと、黄梅院にたどり着く。
「時宗公夫人覚山尼が時宗公の菩提のために建立した華厳塔の地に足利氏が夢窓国師の塔所として建立した」との立て看板を少し見て、観音堂に収められた中国から請来したとされる聖観音像に手を合わせる。
そして、少し目を横に向けると露天にブロンズだろうか、ここにも観音様が立っている。
お堂に収められた観音像も、それはそれで由緒があるようだけれど、収められていない観音像も、なかなか不思議な雰囲気がある。
そもそも由緒などというものは、人間がありがたがるもの。
当の観音様にとって見れば、自分の像がどれほど作られようと、自分には違いがないのだから。

やはり大切なことは、素直に拝むこと。
心の整理とか平静に導くための、大切な「行」であると思う。

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