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石仏の話(4)文化財

本来、人々に拝まれるべき仏像が、文化財指定を受け、特別に造られた保存用の建物の中に収納される、あるいは人の息がかからないようにガラスケースに収納されることが多い。
文化財保護法により、単なる優れた彫刻として扱われ、人に見せることよりも、保存の方に重きがおかれる。
そうなると、信仰とは別次元の話が展開を始める。
そして入寺料の他にも拝観料を取る場合が多くなる。
保存にかかるコストを考えれば、ある程度は致し方ないかもしれない。

ただ、簡単には拝めない仏像は、少々冷たさを感じる。

それに対して、無数の人々が自然に花、供物をおそなえする道端のお地蔵さんは、文化財指定はされず、保護もされていないけれど、拝む人の心にやさしく答えてくれる。

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